宮城県石巻救護センター報告①

お世話になります。この度は、たくさんの物資支援をいただきまして誠にありがとうございました。

石巻派遣第一陣で出発しましたスタッフSです。5/1の朝無事、こちらに戻ってくることが出来ました。

心配しておりました余震ですが、一度震度5を経験した程度ですみました。また、都市部ではなかったため体感としては震度5→3程にしか感じませんでした。

福島の原発も関西ほど騒がれている様子はありませんでした。

海岸沿いの津波の被害が酷かった部分以外は、ほぼインフラは戻りつつあり、私達が行った時には電気と水道は整っており、後はガスを待つだけという事でした。

コンビニやスーパーも開いており、石巻の内陸部分と海岸沿いでは多くの違いがありました。(仙台市にいたっては、震災前とほぼ変わらないであろうという印象でした。ところどころ壁ははがれていますが‥)

海岸部分に関しては未だ混沌としたような印象を受けましたが、こちらは次回、報告させて頂きます。

さて、私達の行った石巻動物救護センターですが、設立は地震発生後2日後に石巻地元の獣医さん(自身も被災されています)7名が立ち上がり、物資の供給や往診を行ったことがはじまりでした。

その後、東京や仙台などの獣医さんが支援でやってこられ、少しづつ規模を拡大していきました。

設立のコンセプトは動物の救済、保護というより、“石巻の人々が一日も早く日常を取り戻し、ペットたちとまた一緒に暮らせるようになるための支援”といったあくまで“石巻の人”の支援という考え方です。

そのためにまず、考えたことは①飼い主と一緒に同行避難を行政にお願いするということでしたが、非常に混乱した現場の状況から、また、あまりに多くの人が被災したことを受け断念しました。次に②シェルターの構想です。

宮城県の動物愛護センターは石巻から遠い場所にあり、これでは石巻に住む、飼い主たちがペットに会いに行くことができない。(現シェルターは飼い主は基本的にいつでも会いにこれます。)ということから、これも断念。
それで、出てきたのが③石巻市内で土地を借り、仮設のシェルターを作るといったものでした。これが現在の石巻救護センターです。

ただし、ここも下水道局の一部、芝生を借りているので3ヵ月後には、違う場所に移らなければなりません。移転場所に関しては行政と獣医師会が現在も協議中です。

救護センター内の施設は、犬舎、猫舎、隔離室、事務局などが分かれており(プレハブやトレーラーハウス内)、他に物資を置くテントが何個もありました。

私達が初日に行った際は、どこに何があるか分からない状態といった印象を受けました。

1日の流れとしては、9:00に朝礼→犬の散歩・ハウス掃除・ご飯、猫の掃除・ご飯・ふれあい→13:00〜15:30に物資の整理→15:30犬の散歩・ハウス掃除・ご飯、猫の掃除・ご飯・ふれあいといった感じです。

私達は犬のお世話で行ったので、ほぼ犬舎から離れられないという感じでしたが、事務局では外部の方への対応や、カルテの管理が行われていましたし、獣医師は治療や健康チェックを行っていました。たまに手術もすることもあります。

犬・猫の頭数は全部で100頭近くいました。半数以上は地震で家を失った飼い主さんからの一時預かりでした。他は保護と放棄でしたが、一時預かりがほとんどです。

犬たちの健康状態は下痢の子が多いようでした。初期は移動や、外にいた犬も多かったので、多くのストレスがあったように思います。

私達は少しでも、環境を整えるために1日1日確実に成果をあげるため、知恵を絞って実行してきました。

そちらの報告はまた次回させて頂きます。

※只今、石巻救護センターでは必要物資はたくさんあります。ただ、不足品が急にでることがあります。不足品などのお知らせは石巻動物救護センターホームページに掲載しておりますので、そちらをご覧下さい。

ゴールの見えない活動です。皆様の引き続きの応援どうぞ宜しくお願い致します。