2018・秋 丹波篠山俳句ラリー入選句

本園は台風24号の影響を受け、雨の降る中でのラリーとなりました。
来賓には、酒井篠山市長、県兵庫陶芸美術館参事井下参事をお迎えし(それぞれ助成をいただいております。)雨天にも関わらず多数の皆さんにご参加をいただきました。
本年は選者に円虹主宰の山田佳乃氏をお招きし、選評などを聴きましたが、その中で「俳人は雨の中でも句を詠む、その中で鍛えられる」との話もあり、大雨の中会場に集まった句友の皆さん方の意気盛んなところを感得致しました。
見事に入賞の方は23名、以下のとおりです。

 平成30年9月30日 篠山俳句協会 井上 壽

◎市長賞 一点 賞状 盾 賞品
霧に明けきりに暮れ行く丹波かな 藤本 とし子 篠山市波賀野新田

◎兵庫県陶芸美術館 館長賞 一点 賞状 盾 賞品 陶芸美術館賞品
古丹波の壺に笑みゐし石榴かな 佐圓 久美子 篠山市宇土

◎山田佳乃氏 選者賞 一点 選者色紙 賞品
稲刈りや昼餉三角焼むすび 松葉 久喜 篠山市東岡屋

◎兵庫陶芸美術館賞 10点 賞状 賞品 陶芸美術館賞品
掌の窪に受くる焼栗城下町 杉原 美智子 篠山市西新町

曼殊沙華城下町行く傘の列 植坂 和子 篠山市住吉台

風音のいつか雨音獺祭忌 坂部 まきゑ 篠山市上筱見

デカンショの城振り返る秋日傘 小島 こつる 篠山市般若寺

刈田あと轍に光る水の色 井上 壽 篠山市杉

倒伏の稲刈り終えて俳句ラリー 藤原 富子 篠山市味間新

新藁や仔牛自力で立ち上がる 久下 富美子 篠山市下板井

渋皮を二日がかりの栗の餅 美濃 敏子 篠山市安田

秋風や雀の好きな鬼瓦 山鳥 照美 篠山市川原

秋雨や空家の窓の半開き 藤本 喜久巳 篠山市立町

◎俳句協会賞(優秀賞) 10点 賞状 賞品 陶芸美術館賞品
露けしや刻印残る城の垣 大槻 蓉子 篠山市大沢

雲間より二十日の月の古戦場 石田 宇則 篠山市和田

板塀の大き節穴萩の雨 林 芳子 篠山市草ノ上

コスモスに見入れば景色消えにけり 安原 正久 篠山市小枕

篠山や眠る深夜も栗落つる 下坂 淑峰 篠山市山内町

校庭の子らのおしゃべり小鳥来る 酒井 房代 篠山市南矢代

ねこじゃらし児等に楽しき下校かな 近成 裕子 篠山市宮田

秋時雨傘傾げ見る大書院 酒井 節子 篠山市波賀野新田

石垣の刻印隠す蔦紅葉 富田 昌子 篠山市本明谷

豊の秋骨休めてふ雨一と日 高栁 しずか 篠山市住吉台