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中村たけとの海外日本語学校支援ブログ
[ 総Blog数:68件 ] [ このMyBlogをブックマークする ] [ RSS0.91  RSS1.0  RSS2.0 ][ ATOM ]
2010/07/25のBlog
[ 11:08 ] [ NPOや教育関連の話題 ]
先日、国際協力について、
地方の中学校で話をしてきたのだったが、
話をしているうちに、
そこの生徒たちが本当に素直で、
一生懸命に勉強しているのが伝わってきた。

話が終わってから、
先生達と話していて、
その先生達が、熱心に指導している様子が感じられ、
それが、生徒達に伝わっているのだと分かった。


先生の影響で、将来を決める学生もいるように、
先生は、学ぶ者にとっては、本当に重要な要素である。


東南アジアのとある国では、
日本語を勉強してしばらくすると、
それほど話せなくても、
小銭稼ぎだったり、
自分のレベルアップの為だったり
すぐに日本語の先生になって、教え出してしまう。

その結果、教師自体が
学生に質問されると答えられなかったり、
日本人と話すと、黙ってしまったり、
すぐに授業を休んでしまったりと
そのうち、学生も
勉強がつまらなくなって、辞めてしまうことが多い。

しっかりとした教師と勉強できたら、
(それは、日本人でも、現地人でも関係なく)
いい学生が育っていくと思う。

そして、その学生の中から、いい教師が育ち、
正の循環につながる。

それを日本語の勉強にあてはめると、
まずは、日本人のいい教師が教えて、
更に、教師になりたい学生には、
教え方や練習方法も教えて、いい教師に育てる。
その後は、授業を見学して、
随時、日本人教師が教え方をチェックし、
アドバイスをしていく。

この流れで、多少時間をかけて、
教師を育てていく必要がある。

その為に、経験がある日本人日本語教師を雇用、
外国には、派遣する必要があり、
安定した生活がおくれるように、
努力していかなければならない。

海外の日本語教師の中には、
劣悪な条件で働かせられたり、
給料が何ヶ月も出なかったりする人も少なくない。

そして、経験のある教師は
なかなか海外に出たがらないという流れに
つながってしまう。

その安定した雇用のために、
我々NPOでも力を発揮したい。



2010/07/24のBlog
本日のヤフーニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100724-00000081-yom-soci

家や自室に閉じこもって外に出ない若者の「ひきこもり」が
全国で70万人に上ると推計されることが、
内閣府が23日に発表した
初めての全国実態調査の結果から分かった。

将来ひきこもりになる可能性のある
「ひきこもり親和群」も155万人と推計しており、
「今後さらに増える可能性がある」と分析している。

調査は2月18~28日、
全国の15~39歳の男女5000人を対象に行われ、
3287人(65・7%)から回答を得た。

「普段は家にいるが、
自分の趣味に関する用事の時だけ外出する」
「普段は家にいるが、近所のコンビニなどには出かける」
「自室からは出るが、家からは出ない」
「自室からほとんど出ない」
状態が6か月以上続いている人をひきこもり群と定義。

「家や自室に閉じこもっていて
外に出ない人たちの気持ちが分かる」
「自分も家や自室に閉じこもりたいと思うことがある」
「嫌な出来事があると、外に出たくなくなる」
「理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う」
の4項目すべてを「はい」と答えたか、
3項目を「はい」、1項目を「どちらかといえばはい」と回答した人を、
ひきこもり親和群と分類した。

その結果、ひきこもり群は有効回答の1・8%、
親和群は同4・0%で、
総務省の2009年の人口推計で
15~39歳人口は3880万人であることから、
ひきこもり群は70万人、親和群は155万人と推計した。

ひきこもり群は男性が66%と多く、
年齢別では30歳代が46%を占めた。
一方、親和群は女性が63%を占め、
10歳代の割合が31%と高かった。

ひきこもりとなったきっかけは、
「職場になじめなかった」と「病気」がともに24%で最も多く、
「就職活動がうまくいかなかった」が20%で続いた。

ひきこもりになったきっかけは
職場になじめなかった 23.7%
病気 23.7%
就職活動がうまくいかなかった 20.3%
不登校(小中高) 11.9%
人間関係がうまくいかなかった 11.9%


今まで、海外で働いてきて、
一緒に働いていた人が日本に帰って、
心を病んでしまったという状況を
何度か目の当たりにした。

そんなことと、
ひきこもりになったきっかけを総合して考えると、
頑張りすぎる人、
結果を出さないと、と考えるまじめな人が
心を病んで、最終的に引きこもりになるケースが
多いような気がする。

そこで提案なのだが、
しかも、本当に個人的な意見で。

ひきこもりになってしまって、
社会復帰をしたいけど、
なかなか一歩を踏み出せないでいる人、
日本社会に恐れの気持ちがある人は、
海外で、ボランティアをしてみてはどうだろうか。

たぶん、この意見には、多くの反対があると思う。
1、お金は親から借りるのか?
2、日本で何か出来ない人が
 海外で何か出来るのか?
3、ボランティアをしに来るのか、
 ボランティアをされに来るのか、分からない。
4、日本に帰っても、どう生かしていくのか分からない。

たぶん、こんな意見が出ると思う。

しかし、このまま、同じ毎日が続くのより、
1ヶ月でも、環境を変えて、
もう一度、自分を変えるきっかけにしてみてはどうだろう。

自分のことを知らない人の前だったら、
逆に、本当に自分のことが出せるのではないだろうか。

そして、例え、ボランティアとして役に立てなかったら、
また、役に立つようになったときに、
もう一度来て、恩返しをすればいいのではないか。

人は迷惑をかけたり、かけられたりして、
それでも、助けたり助けられたりして、生きている。

本当は、そんな人たちを優しく受け入れてくれる機関があったら、
役に立つのではないか、と思うのだが。

実際には、難しいだろうか?







[ 00:26 ] [ 中村たけとからのお知らせ ]
日本語教師になるのには、
大きく3つの道がある。

1、大学の主専攻、副専攻で日本語、日本語教育などを勉強している。
2、民間の日本語教師養成講座420時間を修了する。
3、日本語教育能力検定試験に合格する。

http://www.jees.or.jp/jltct/
ここに、日本語教育能力検定試験の概要が書いてあるが、
ちょうど今が出願時期なので、興味がある人はぜひ。

この試験は、6年ほど前に制度が大きく変わって、
私が合格したのは、旧制度のときだった。

人によって、勉強方法が全然違い、
私は、1日10時間で、1ヶ月みっちり勉強したのだが、
私の同僚は、朝夕の通勤時間に、
1日1時間で1年勉強したそうだ。

トータルは同じぐらいになるのだが、
性格の違いが出て、思わず笑ってしまった。

久しぶりに、本屋で試験問題を見ると、
ほとんど覚えていないのだが、
見返して見るといろいろ勉強になることが多く、
もう一度、押入れで眠っていた本を探してみた。
2010/07/22のBlog
[ 13:51 ] [ ちょっと真面目な話(政策提言) ]
外国人実習制度 低賃金労働の実態を改めよ(7月20日付・読売社説)

外国人の研修・技能実習生の法的保護を強化しようと、
7月から出入国管理・難民認定法の改正法が施行された。

だが、法改正は問題の先送りに過ぎないとの批判もある。
技能実習とは名ばかりで、
「奴隷労働」とさえ酷評された問題は改まるのか。
改正後も実態が変わらないようなら、
制度を存続させる意味がない。

現在の制度は、日本の進んだ技能や技術を習得し、
本国の産業発展の担い手となってもらおうと、
1989年に設けられた。

繊維や機械・金属、食料品、建設、農業、漁業などの分野で
最長3年間、毎年5万~7万人規模で
外国の若者を受け入れている。
8割以上は中国人だ。

企業が単独で現地法人などの社員を受け入れる方式と、
中小企業団体や農業団体が受け入れ団体となり、
傘下の企業や農家で実習する団体監理型があるが、
圧倒的に問題が多いのは後者だ。

法改正の国会審議でも、
長時間労働や時給300円程度の低賃金に加え、
「本国の送り出し機関に
高額の違約金などを取られるため途中で辞められない」
「金もうけが目的の単純労働者が大半だ」と
いった現状が指摘された。

茨城県のメッキ加工会社の中国人実習生が
一昨年、31歳で突然死したケースも典型的だ。

労働基準監督署は過労死だったとして労災認定する方針だが、
安い賃金で月に100~150時間の残業をさせられ、
休みは2日ほどしかなかったという。

全国の労基署が実習生の労働条件について指導した件数も、
2008年は2612件に上った。

国際貢献の理念とは、あまりに遠い。
要は日本人の働き手が見つからない業界が、
外国人を体よく使ってきたのではないのか。

法改正では、2年目からだった労働基準法や最低賃金法の適用を
1年目からとした。
受け入れ団体の傘下企業などに対する指導や監督の強化も盛り込まれた。

だが、これまでも労働関係の法令は無視されてきた。
受け入れ団体と傘下企業などは身内同然の場合が多い。
果たして、厳正な監督が期待できるのだろうか。

企業の倒産などで途中で帰国する実習生も多い。
最低限、健全経営でない企業には受け入れを禁じるよう措置すべきだった。

実習制度は、外国人の単純労働者を受け入れる抜け道になっている。
今後の外国人労働者の受け入れはどうあるべきか。
この点の論議を進めていくことも重要だ。

(2010年7月20日01時49分 読売新聞)
[ 13:04 ] [ NPOや教育関連の話題 ]
先日、国際協力について、話をしてきた中学校の先生から
電話をいただきました。

生徒達が集めてくれている算数セットが15セット近くになったので、
送りたいという電話でした。
本当にありがたいものです。

我々のNPOは、日本語学校の支援はもちろんですが、
義務教育の知識の定着も必要だと考えています。

特に、その国の言葉の理解と算数は、
全ての基本だと思います。

読み書きそろばんなんて言葉を聞いたことがある方も
多いですよね。


NPOの支援対象として、
海外の日本語学校をあげていますが、
文通プロジェクトや出前授業などを通して、
日本の小学校、中学校、高校、大学で勉強している学生と
海外の同じような学生とつなぎ、
どちらも、世界に通用する人材を育成する手伝いをしたい、と
思います。


2010/07/21のBlog
たまには、ちょっと軽い話題でも。

東南アジアで、人気がある、日本の歌手やタレントでも。

まず、中国からの海賊盤のCDが輸入され、
東南アジアの市場でも売られているのですが、

その中でも、日本人の歌手で人気があるのは、
浜崎あゆみがダントツで、
次が宇多田ヒカル。

後は、ちょろちょろと、Wind-s(つづりが怪しいですが)とか
EXILEや徳永英明のCDもあり、
ベトナムだと、モー娘のDVDなんかも売っていました。

でも、現地の言語に翻訳されて歌われているのは、
昴や、中島みゆきのルージュや
宇多田ヒカルのFirst Loveが人気。
ベトナムでは、中島美嘉の歌も人気でした。

日本語を勉強している学生が好きなのは、Kiroroで、
特に、「長い間」は歌詞の意味も分かりやすいし、
携帯電話に録音して聞いている生徒も多かったです。

タレントというのか分かりませんが、
2~3年前までは、
深田恭子のポスターをよく見ました。

中国から入ってきたヘアカタログには、
著作権を無視した、日本人モデルの写真が
並んでいることもあり、
髪を切りに行くときには、かなり重宝していました。

タイで、古い日本のドラマをやっていたり、
NHKの衛星放送で、
日本の歌番組をしていたりするので、
日本に興味がある人は、
割と、日本文化に触れる機会があります。

ただ今は、韓国ブームなので、
韓国のドラマがゴールデンタイムにいくつも放送されています。
[ 07:52 ] [ ちょっと真面目な話(政策提言) ]
2 言語普及と相互益・国際益

 日本語を海外で普及させるというと、未だに戦前の植民地を連想する者は多い。戦前の日本語普及政策は、日本がアジアを支配するための道具以上のものではなかった。故に、日本語普及というと、最初に嫌悪感を示すのである。 
しかし、近年の国際言語教育制度においては、一国の言語の普及が国益よりも国際益や相互益の文脈で言及されることが多い。単に自国の理解を求めるのでだけでなく、相互発信・受信により相手国のことも理解する試みが、言語普及政策の相互益であり、国だけでなく直接に人間も受信・発信の対象と捉える考え方が国際益としての言語普及政策のあり方である。直接に人間を対象ということが、イメージが沸きにくいかもしれない。これは例えば、母語以外の言語を学習することで、その人の人生の選択肢が増えることや、学習した言語を通して他の国の人たちがコミュニケーションし連帯することなどである。ここでは地球公共財と言語普及政策の近接性を指摘し、また、とかく国益のためと考えられやすい言語普及政策がどのような意味で国際益や相互益と捉えられているか幾つかの言動を見てみる。

【図1-2】 (出所:星野昭吉〔2008〕世界政治と地球公共財)

地球公共財とは何か。星野昭吉(2008)は、公共財の側面を集約した表現が非排除性(誰かが財を消費することから排除することは技術的、政治的、あるいは経済的に実行不可能であるということ)と非競合性(ある人の財の消費が他者の財を借用することを減じないことをいう)であるという。
そして、公共財の性質が、今日グローバリゼーションの進展によって、これまでの国家中心的公共財から地球中心的公共財へと変容しつつあると述べる 。これは、グローバリゼーションと密接な関係性をもっている地球規模の問題群を解決し、人類のだれもが便益を享受するために、地球公共財の供給を理解し、方向づける必要性が生じたからである 。
では、必要性から生じた地球公共財は、地球公共空間の他の公共空間及び、そこに存在する他の公共財と如何なる関連は持ち、如何なる特徴を持った財と言えるだろうか。星野によれば、公共財が成り立ちうる可能性をもつ空間を公共空間と見た場合、その典型は国家社会空間であるが、その空間を乗り越え、より上位のかつ広い国際公共空間も、また、国家公共空間の一部の、より下位のかつ狭い国内社会空間までの多種多様なレベルでも公共空間は存在していると言う(図1-3参照)。また、それらはグローバリゼーションの進展により全体の公共空間の枠組みが著しく拡大した。グローバル・レベルから個人レベルまでのそれぞれのレベルの公共空間は他のレベルでの公共空間から区別できるものではなく、それぞれ相互に影響する関係にあり、連動関係を構成している。グローバルな公共空間の在り方が国家公共空間ばかりか、より下位レベルの公共空間にも浸透してグローバル公共空間に組み込まれていく。それとは反対に、下位レベルの公共空間が、国家のさらに地球公共空間レベルに浸透し、そのレベルの在り方に影響を及ぼす (図1-4参照)。

 【図1-3】 【図1-4】 
 


 図1-5







 
(出所:星野昭吉〔2008〕世界政治と地球公共財)

地球公共財の存在する地球公共空間が他の公共空間から影響を受けることを考えれば、地球公共財も他の公共財から影響を受けることを意味する。特に国家公共財との関係は緊密で、I.カールとR.メンドーザ は、地球公共財とは国家公共財と国際協調から成るとし、国家公共財のグローバル化と述べ、それを星野が人々の生存や生活のあり方まで規定することを重視して、グローバル化された国家共有財と言い換えた 。
いずれにせよ、このような空間的広がりを持ち、且つ相互の公共空間・公共財に影響を与える地球公共財とは、すべての国家、地域、社会、人々を含めた主体にとって普遍的な財である 。
では、日本語を普及させることが、上記のような地球公共財の性質を有しているのだろうか。まず、私たちは日本語が日本人だけのものだという考えを捨てなければならない。欧州評議会の言語政策部局は、1971年スイスのルシュリコンで行なわれた成人教育における言語についてのシンポジウムで、“言語学習は万人のためのものである”“言語学習は学習者のためのものである”という原則を打ち出した 。現在、約300万人もの人たちが海外で日本語を学んでいる。そして、今日日本語が学ばれるようになったのは、地球規模での国際化(グローバリゼーション)の進展によってであり、その具体的な政策として多文化主義政策が採られ、それに連関する多言語教育の中で日本語が学ばれた 、すなわち各国の学習者が主体的に日本語学習を選択している事実がある。日本語が日本一国を超えて通用性を備えていることは地球公共財の資格を有する。問題は、日本語を学習することがすべての国家、地域、社会、人々を含めた主体にとって普遍的な財であるか否かだ。これは日本語普及政策がどのような目的で行われるかによる。第1節で見た通り日本語普及政策の目的は、諸機関や提言によって目的は様々だ。その中で、時に国際益・相互益より国益が前面に出ることも否定できない。しかしながら、100%地球公共財の用件を満たしていないと、それは地球公共財と言えないのか。星野は、不純であるものの地球公共財(準公共財)と中間地球公共財という概念を前掲書のなかで述べる (図1-2参照)。不純であるものの地球公共財とは、一つの国家グループ以上に享受され、すべての国、すべての人々、すべての世代に便益を与えるという方向性が明確である場合の財であり 、中間地球公共財は、最終地球公共財を規定するものである という。このように考えると、言語普及政策による共有かされた言語集団は、図の中の一つに属しているというより、その領域を私有財から地球公共財まで拡大の過程にあると言える。次のページの図1-5を参照して欲しい。

実際、日本や世界の言語普及政策に関する言動は、国益を超えた射程の広がりを持つ。例えば、国際交流基金が中心になり考案した「国際相互理解と友好親善」「国内外を繋ぐ原動力」という理念は、日本語教育年間2006年度版(国立国語研究所編)特別寄稿“「国際交流基金 海外日本語教育調査」から見た日本語教育の推移”で嘉数勝美により示されている 。そこには日本から相手へ向けての一方的な働きかけだけではなく、相手からの働きかけを促し受け入れる姿勢を見ることができる。

【図1-5】













 (筆者作成)

 私たちは、日本語は日本人だけのものと考えるがちだ。しかし、慶応義塾大学総合政策教授平高史也や前述の嘉数の想定する日本語普及政策はその射程を超えて構想されている。日本語を日本人だけのものでないと捉える視点は、平高(2006)の次の言動に表れている。長くなるが引用すると、「多言語多文化化の進行にともない、日本語も言語や文化を異にする人どうしの出会いの仲立ちをすることが多くなり、国籍や民族を超えた多様な使用者、すなわち「日本語人」が共有するものとなっている」 。「多言語多文化化した社会では、一人の話者が複数の言語を操り、対話者、話題、場面などによって使用言語を使い分ける。日本語をその中の一つの選択肢として位置づけ、他の複数の言語との関連でとらえるという視点が今もとめられている」 。 
また、嘉数は私とのインタビューの中で“相互理解の日本語”とは単に日本と相手国との関係に限定されるのではなく、第三者間でのコミュニケーションツールとしての日本語、すなわち国際益としての日本語普及を意識していると述べた。日本語普及の意義を2005年
にUNESCOで採択された「文化多様性条約」 を例にとり、私に説明した嘉数の姿は氏の目指す日本語普及のあり方を象徴しているのではないだろうか。
両者に共通していることは、現状約300万人いる海外の日本語学習に対して何ができるか、世界の中での日本語の役割という視点である。それは、日本語を普及させることを目的にしているのではなく、結果普及させるという意識と言ってよい。
上記のような認識は、海外の言動にも表れる。2005年バンコクで行なわれた「アジアにおけるフランス語戦略会議」でのフランス外務省国際協力開発総局のミシェル・リュモ文化協力・フランス語部長の次の言葉がそれだ。「これからのフランス語戦略は~(中略)~フランス語を公用語として使用するよう働きかけることではなく、人々がコミュニケーションや知識会得のツールとして今日、英語を学んでいるように、フランス語を仕向けることである」 。かつて、フランコフォロニーがフランス語をテコにフランスの影響圏を維持拡大する外交戦略の柱であることは、否定しがたい事実である 。フランス語普及の理念の変化はどのような政策の変化になって現れてくるだろうか。他にも、アメリカという一つの国の中で実施されている複数の言語の教育指標“SFLL”やヨーロッパという国を超えた地域で使用されている複数の言語にあてはめた“CEFR”などにも、言語普及の財としての領域が拡大していることが理解できる 。
母語以外の言語を学ぶことで、その人の選択肢や知識の幅を広げることができれば、また、多くの人がお互いの国の文化を理解し、国と国の距離を縮めることが可能であれば、言語普及政策のより生まれた言語共同体空間は、有益な地球公共財である。
勿論、これらの政策は解決しなければならない課題も多い。例えば、英語に対して言語の多元性を主張しても、その一方で多元性の中にも選ばれなかった言語はどうなるのか。また、ある言語を学んで、どのような便益を学習者は得ることができるのか。あるいは、国内に目を向けたとき、国内の少数言語に言語生存権が保障されていないのなら、または国内に多元的な言語空間が存在していないのなら、一国の言語普及に関して相互益・国際益の意味を持たせることに説得力は持つまい。
いずれにせよ、具体的な政策によって言語普及の財としての領域は拡大もするし、縮小もする。
2010/07/19のBlog
今回のテーマに関係あると思うが、
私は海外で働き、日本語を教えていた。

現在、東南アジアは、中国や韓国の企業の進出が著しい。
タイやベトナムでは、日本の進出は一段落した感はあるが、
ラオスやカンボジアなどでは、
中国や韓国は一歩リード、
日本は一歩遅れを取っている。

中国や韓国は、後進国の道路や水道の整備をし、
医療や語学教師などの人的支援も行い、
うまくアピールをして、
その対価というわけではないが、
効果的に、企業を進出させている。

一方で、日本は、
毎年かなりの額をODAで東南アジアに援助しているが、
なかなか現地では知られていないし、
新たに進出しようという企業も少ない。

JICAの協力隊もかなりの数、派遣されているが、
今は、韓国のKOICA、タイのTAICAなどの派遣も増え、
KOICAの協力隊員の数は、JICAを上回り、
地方の医療巡回も行ったり、
かなりの田舎にも、韓国語の教師が派遣されている。

また、韓国への研修生システムも整い、
東南アジアの多くの研修生が韓国に仕事に行っている。

以前は、行きたい国ナンバーワンだった日本だが、
今は、完全に韓国にその座を奪われている。

とある国では、日本語を何年も勉強しても
日本に行くチャンスがなく、
最後には、日本への失望感を持つ生徒も多い。

外国で日本語を勉強している学生は、
純粋に日本を好きになってくれていており、
日本を世界に売り出してくれる営業マンである。

そんな純粋に日本を好きになってくれている
外国人生徒のために、
自分たちができることをしたい、と考えたのが
大きな理由だ。

我々の支援が、彼らの役に立ち、
その国の発展につながり、
更には、日本の発展にもつながる。

この関係を保てるように
我々は頑張りたい。








2010/07/18のBlog
[ 19:24 ] [ 中村たけとからのお知らせ ]
NPOの新しい活動として、
日本の学校と、外国の学校との交流の仲介を考えている。

国際交流や国際協力について、生徒たちに教えたくても、
なかなかリアリティが沸かせる手段がない
先生方もきっといるかと思う。

それで、我々のNPOが考えているのは、
日本の学校の生徒が、
手紙を書いたり、
ビデオレターを作ったりして、
自分たちについて、表現する。

それを、外国人で
または、日本人と交流したい生徒に渡し、
それに対する返事を書き、

それを何回か繰り返し、
交流を深めていくとものだ。

それにあたって、
我々は、その仲介として、
交流機関を紹介する手助けをしたいと思っている。

経費として、
大人数の場合は、
翻訳をする現地スタッフのアルバイト代と
送料ぐらいで考えている。

詳しい内容は、
もうすぐできるNPOのホームページに載せる予定なので、
もう少しお待ちください。
[ 18:26 ] [ 海外での生活/現地情報 ]
さて、前々回に書いた外国人研修生の手続きの続きで。

ビザを取りにいき、
日本語を勉強するところまで書いたが、
さらに、クリアする壁がある。

外国人が保証金として、
渡航前にお金を払わないといけないところだ。

機関によっても違うが、
10万~30万を、渡航前に保証金として支払い、
それで、渡航費、ビザ代などに充てる。

この10万~30万は、
研修生自身が、家族や親戚からお金を借りて、
払うことが多い。

足りない部分は、
派遣会社が代わりに払い、
後で、研修生が稼いだ分から天引きするシステムもあるが、
利子がついて、ちょっと多めに払わないといけなくなる。

研修生がこのお金を集めるのは、
本当に大変みたいで、

マイクロクレジットのように、
何か、実家の周りの家から少しずつお金を借りて、
研修が終わり、日本から帰ってから、
ちょっと多めにお金を返すシステムがうまく整えば
外国人研修生がもっと日本で働くチャンスが増えると思う。

2010/07/17のBlog
[ 11:09 ] [ ちょっと真面目な話(政策提言) ]
第2節 諸機関と提言の検証

 諸機関と各種提言が考えている言語普及の目的は、国益・相互益・国際益であると理解できた。しかし、本当に言語普及により、その目的を達成することができるのであろうか。

1 言語普及と国益
 
 言語普及政策において国益重視の政策とは、日本からの発信により相手の変化を求めることとする。ここでは諸機関、各種提言が考える「諸外国の理解」「知日家・親日家、ひいては、日本研究者の育成」「我が国のプレゼンスを確保」「日本の魅力の向上・発信」が日本語の普及により達成されるか考察する。
 しかし、その前に上記内容はただ、キーワードを羅列しただけなので、もう少しまとめてみることにする。国益としての言語普及における政策過程は、最初にこちら側の働きかけが行なわれ、次に相手の受容・変化を求める。最後に結果として一連の流れが国益につながるという過程だ。キーワードを並べると、「日本語で日本の魅力を発信し、それにより相手国がより日本を理解する。中には親日家や知日家が育ち、結果日本国のプレゼンスが高くなる」。要約すると、「日本語の普及を通して対日理解者を増やし、国際社会における日本の影響力の浸透をはかる」となる。このことは本当だろうか。
まず「日本語普及→対日理解者増→日本の影響力増」の図式のなかで、「対日理解者増→日本の影響力増」はどうだろうか。“対日理解者”をどのように定義にするかは難しい問題である。また、理解の深度や方法も千差万別である。代表的知日家と名づけられているカーチスやライシャワーのような学問的、政治的に力を社会に発揮できる立場の対日理解と台湾の哈日族のような日本の文化にあこがれるという市民レベルでの対日理解を一括りにはできない。しかし、いずれにせよ知日家が自国民の対日世論や対日政策に影響を与える事例 には事欠かないし、程度の差こそあれ、市民レベルでの理解者もその総数によっては直接的に影響力を持つ。そもそも対日理解とは市井の人々の日本に対する理解の総意であることを忘れてはならない。実際、高度経済成長以降の日本外交は、対日理解の推進に腐心した。これは元総理大臣の田中角栄の東南アジア訪問に際する反日暴動がきっかけとなった。どんなに経済的繁栄を勝ち得ても、対日理解が伴わなければ、その地域でプレゼンスを確保できないと理解したのである。
 次に日本語の普及が本当に対日理解につながるのか。異文化接触の経験が、接触した相手国のイメージを好転させることは、そのことを証明する実証的研究 や調査結果 が存在する。直接に接触するという経験により関心が増し、それに伴い知識が増大することによってそのような結果になったと考えられる。では、言語学習はどうであろうか。言葉とは、文化の理念、価値観、社会規範などを伝達するための重要な手段である。また、人々が交流するための手段、思考をするための手段でもある 。しかし、エドワード・サピアとベンジャミン・ウォルフ(1988)は、言葉の役割を単に手段に止めるのではなく、社会を反映するものであると指摘した。言葉を通して知覚や考え方を一つの型の中にはめ込んでいくというのである 。この考え方によれば、一つの言語が学ばれることは、直接にその社会を知ることと等しくなる。また、近年言語学習方法の主流になっている直接法は、日本語で日本語を教える。すべての学習者に対して、日本人による直接法で教えることが不可能であるとはいえ、日本人と接触する機会が増えることになろう。そうでなくても、日本語の習得は日本人と接するためのツールを得るになる。このように考えると日本語が普及する過程において、異文化接触と同じ効用が期待できることに気が付く 。
 以上のことをまとめると、日本語の普及が、そのやり方によっては対日理解者を増やし、その結果として対日世論や対日政策に良い意味で影響を与えると言えそうだ 。
言語普及と国益の関係を証明する歴史は、戦前・戦時中の植民地・占領地におけるヨーロッパ列強及び日本の言語普及政策の歴史、否その時代だけではなくポスト植民地時代にさえ垣間見ることができる 。現在でも国策である言語普及政策が、まったく国益と無関係であることはない。しかし、国益の定義も様々で、戦前のような侵略の武器 としてではなく、理解者を増やすということなら、積極的に肯定されてしかるべきはずだ。
2010/07/15のBlog
[ 20:58 ] [ 海外での生活/現地情報 ]
最近は外国人研修生を受け入れる機関が増えてきている。
地方の、工場や農家、建設資材会社など、業種の幅は広い。

以前は、中国人がほとんどだったが、
今は、ベトナム人を始めとした、東南アジア系も増えてきている。

今日は、この外国人研修生が来るまでについて、書いてみる。

派遣機関によって、送り出しまでの流れは様々だが、
代表的なものを。

まず、日本側から、研修生がほしいという要望が来たら、
現地の派遣会社は、細かく条件をつめる。

そして、新聞、ラジオなどで、幅広く、応募者を集める。
大学や村などに、直接行き、説明をしに行くこともある。

そして、試験と面接。

試験は、基本的な、読み書き算数など、一般常識の試験と
体力検査など。
条件によっては、視力や身長など、
他の条件を検査することもある。
そして、現地語による、インタビュー。

これで、合格者を決定。

後は、本人に知らせ、
具体的な手続きに入る。

細かい雇用条件の説明。
ビザを取る為のパスポートの手配。
業者によって、様々だが、
派遣前に日本語を教える機関もあれば、
簡単な挨拶だけで送り出している機関もある。

ここら辺の細かい話は長くなりそうなので、
次の回に、書く事にする。
2010/07/13のBlog
[ 13:09 ] [ NPOや教育関連の話題 ]
前に、カンボジアから来た留学生の話を書いたが、
今日は、また、違う留学生について、書いてみる。

今回は、関東の地方都市の
日本語学校で勉強している
カンボジア人留学生について。
彼は、カンボジアで、もう5年も日本語を勉強していて、
今は、日本に来て、約1年。

カンボジアにいたときに、
とある学校で勉強して、
成績がよかったからと研修に連れて来てもらった日本で、
研修という名で、
飛び込み営業をさせられたという経験を持っている。

自分も営業の仕事をやっていたことがあるが、
これほど辛い営業はない。


そんなこともあり、
すごく粘り強い学生だったのだが、
日本に来て、一番苦労したのが、
アルバイトを見つけることだったそうだ。

日本語学校からも
アルバイトを紹介してもらえるのだそうだが、
それらのアルバイトは、
中国人やベトナム人にすぐに決まってしまい、
本人が優しいこともあり、
(年がちょっと上なので、周りを気遣って、という事情もあり)
なかなかアルバイトが見つからなくて、
お金がなくなって、かなり苦労したそうだ。

最近の東京のコンビニや居酒屋、牛丼屋は、
店員の多くが外国人だ。

中には、日本語のレベルが低くて、
仕事に支障が出ている外国人もいる。

店ごとに対応している場合も多いが、
このような外国人を指導するマニュアルを作っていくことも
必要な気がする。

日常会話は話せても、
仕事で使う言葉は、またちがう。

居酒屋用語など、
簡単なマニュアルがあれば、
大手ではなくても、
対応が可能ではないだろうか。

日本人の失業率も問題があるが、
特に、日本人がやりたがらない仕事をしている外国人に対しては、
丁寧に対応していくことが必要にある。

これは、上に書いた、コンビニや居酒屋用語だけではなく、
工場で使う言葉、農業の言葉、介護の言葉、IT用語など
元になるものを作って、
それぞれの機関で、更に合う形に持っていくのが、
一番有効だ。
2010/07/11のBlog
[ 14:05 ] [ NPOや教育関連の話題 ]
今日は、参議院選挙日だ。
今日の選挙の結果によっては、
政治の流れが変わるかもしれない。

さて、各国の選挙には、やはり違いがある。

例えば、私が以前に働いていたタイ。
タイでは、来年の前半に、選挙が行われると言われている。

まず、タイでは、選挙の前日18時から
選挙当日の24時まで、禁酒をしないといけない。
この日は禁酒日に指定されているからだ。

選挙権は18歳からである。

また、日本と同じ2院制をとっていて、
日本の衆議院にあたる上院は、
被選挙権が40歳からで、任期は6年。

一方、参議院にあたる下院は
被選挙権は25歳から。
比例代表制と小選挙区制に分かれている。
こちらの任期は4年ですが、
任期途中で、解散・総選挙が行われる場合もある。

タイの政局は、だいぶ落ち着いてきてはいるものの、
まだまだ安定するには、時間がかかるだろう。




2010/07/10のBlog
まずは、ヤフーニュースから。

EPA(経済連携協定)に基づき
インドネシアとフィリピンから来日した
外国人看護師・介護福祉士候補者の
中途帰国が相次ぎ、

受け入れが始まった2008年以降、
計33人(今年7月1日現在)に上っていることがわかった。

日本の国家試験突破の難しさなどから、
将来の展望が見いだせずに
就労をあきらめた人が少なくないと見られる。

候補者は、これまで998人が来日。
国内の施設で働きながら勉強し、
3~4年の在留期間に国家試験に合格すれば
本格的に日本で就労でき、
そうでなければ帰国するのが条件だ。

しかし、漢字や難解な専門用語が
試験突破の壁になり、
合格者は昨年がゼロで、
今年は看護師3人のみ。

あっせん機関の国際厚生事業団によると、
中途帰国したのは、
今年度来日したばかりの118人を除く880人中、
インドネシア15人(うち看護師12人)と
フィリピン18人(同11人)の計33人。

特に、合格率1・2%だった国家試験の
合格発表後に当たる今年4月以降に
中途帰国した看護師が計11人に上っていた。

こうした問題を受け、
厚生労働省は今月、
看護師国家試験に使われる
難解な専門用語について、
平易な言葉への言い換えなど、
何らかの見直し方法を
有識者検討会で集中的に審議。

来月初めにも提言にまとめ、
来年行われる次回の国家試験に反映させる方針だ。

また、政府は6月に閣議決定した「新成長戦略」で、
2011年度中に実施すべき事項として
「看護師・介護福祉士試験の在り方の見直し
(コミュニケーション能力、母国語・英語での
試験実施等の検討を含む)」と明記、
外国語による国家試験実施の可能性に言及している。

(7月9日)


以前に、家族の将来について、
福祉住環境コーディーネーターの勉強をしたことがあるが、
褥瘡と言われて、まず読める人が何人いるだろう。
じょくそうで、意味が床ずれなら、
日本人なら、分かるだろうが、
果たして、この言葉を覚えることが必要だろうか。

仕事をしながら、国家試験に挑むのだから、
新聞記事にも書いてあるように、
簡単な言葉に直したり、
漢字にカナをふったり、
あるいは、実技試験を重要視するなど、
対策は必要だと思う。

または、この資格を持っている日本語教師が、
試験対策や日本語の指導を行ってみてはどうだろうか。
(数が少ないので、難しいとは思うが・・・)

このままだと、
だまされて連れてきた感、
日本は冷たいという思いだけが残ってしまう。

日本人のお年寄りの為に
母国を離れて、頑張って働いている外国人に
私たちができることは何だろうか。