株式会社A社の展望

2.株式会社A社の展望

A社は、

①今後ともより多くの遊休地・耕作放棄地を復活させ、
②障がい者雇用を実現し、
③地域の農業を守り・育て、
④安全な農作物を提供していくことを目指している。

そのためには販売ルートの確保と地域との連携・交流がより重要となるであろう。
また、水耕栽培等の植物工場だけではなく、一般的な露地物等、地域の農産物生産にも取り組んでいくことが望まれる。

3.まとめ

ひなりの取組みは、植物工場ではない露地物の生産が中心であることから、企業が地域の農家等と結びつき、地域の多様な農産物生産に参入していくことが可能となるモデルである。

A社の取組みは、植物工場であることから、農業生産の経験がなくても企業にとっても障がい者にとっても取り組みやすいモデルである。

これらの取組みにみられるように、都市の資金および販売ルートを活用することで、離
れた場所にある農村地域の農地管理、農業の担い手の創出、地域産業の活性化、障がい者を含めた雇用の創出を実現することが可能となる。

これは都市地域と農村地域を結ぶ「農」を核とした連携モデル、新たな障がい者雇用
のビジネスモデルであり、新たな農業のビジネスモデルといえよう。