2度目のデイサービスセンター訪問

4月21日、京都市内の認知症専用のデイサービスセンターに、2度目の訪問をしました。初回に伺った時にはチョキが出来ないことを発見していたので、今回はどのように克服しようかと構えて部屋に入りました。曜日が違うので、顔ぶれは違いますが、お一人だけお顔を覚えていました。
その方は、前回とは別人のように穏やかな笑顔を度々見せておられました。
チョキをなんとか出来ますようにと念じながら、先ず「グーはできますか〜」と言ってグーの手を見せると、皆さん出来ました。「パーはできますか〜」とパーの手を見せながら尋ねると、皆さん出来ました。「では一本指をたててください」と一本指立てを見せながら言うと皆さんできました。嬉しくなって、「では指を2本たててください」と二本立てて言うと、なんと皆さんできました。チョキです。すっかり嬉しくなって、左右ともグーと、左右ともチョキをこの日のルールと思い定めて歌を入れました。本来のでんでん虫もできました。
どっしりした大きめのイスに、ゆったり座っておられるので、隣人との膝タッチのゲームは出来ません。ゲーム「その1」まがいを臨時の思いつきでいろんな童謡を歌って楽しんで頂きました。ゲーム「その2」まがいも幾つもしました。2拍子、3拍子、4拍子まで到達しました。尤もルールはその場の思いつきで、机を両手で叩いて、「まーえ〜、みーぎぃ、ヒ〜ダリポン〜」とリズム的には本格4拍子が打てるようになって、歌(記憶引き戻し)も唱いながら充分にリズム感を体で表して頂きました。良い意味の「ながら族」を楽しんで頂いて、リーダーの私は大いに満足しつつ、休みをたくさん挟んで、ほぼ1時間近くを過ごしました。
8人の利用者さんと聞いていましたが、お風呂交代で退席されたり、途中参加の方も何も違和感はありませんでした。大きな声で自ら歌いながら、リズムに合わせて机や手を叩いて、即席ルールのゲームですが、「みんなの認知症予防ゲーム」の本質、脳の機能を幾通りも同時進行させる原理は同じです。
しかも加速にも上手く合わせて下さったので、言うこと無しの立派な「脳活ゲーム」だと認めたいです。
データやエビデンスの研究対象には出来なくても、この時間、ずーっと自然な笑顔で、間のおしゃべりもとても和やかだったので、浦島太郎の歌ではないが、「♪時間のたつのもゆめのうち」と、そのような時間を過ごしました。ボランティア冥利に尽きる自己満足なデイ訪問でした。
前回にはチョキの指が出来なかったが今日の顔ぶれでは出来た・・・。是はなぜかと言うと、前回が失敗だったので、工夫してグーからパー、次に指一本立ててから指二本たてると、順序を踏んで丁寧に導入したからに他ないと思います。こういう臨機応変は終わり良ければ全て吉で、レベルがかなり低くなった方たちには、簡単な動きで導入部分を丁寧にする事でその日の成功に持っていけるのだと思い知らされました。良い笑顔を見せて頂いて、「また来ますね」とお別れしたのは、真実本心からの言葉でした。あぁ次回が楽しみです。ボランティア冥利に尽きる喜びです。