6号 機関紙を振り返って

「ちよネット通信No,6」2006.6.15発行 A3両面 二折

毎年6月発行の通信は、通常総会の報告。
5月に行われる通常総会は、記念講演とセットで開催している。2006年は、シンポジュウムを開催した。

一面は、大見出しは、
シンポジウム開催!!
認知症を早期でくいとめよう!
〜認知症予防教室を増やすために〜

5月20日(土)午後、「ゆめりあうじ」を会場に法人の第二回通常総会に続き、「認知症予防教室を増やすために」をテーマでシンポジウムを開催した。

当法人にとっては設立3年目にしてはじめてのシンポジウムの企画であったが、予定の50名をはるかに超える90余名もの参加者をお迎えすることができ、認知症予防についての関心の高さがうかがわれた。

私どもはここ数年、認知症予防活動の啓発に積極的に取り組んできた。やっとこのたびの改正介護保険法の中に介護予防が重点的に設定され「認知症予防」という活字が始めて陽の目を見た。

今回のシンポジウムは私どもの活動に呼応して取り組まれたいくつかの自治体などの「認知症予防教室」についての報告と、これからの展望などについて5名のシンポジストと二件のフロアー発言を交え、また会場参加者からの質疑も含めて二時間みっちりと充実したものとなった。

詳細は当日の発言をそのままテープに吹き込んだものを基礎に小冊子を作成する運びになっているので、それに譲ることにするが、ここでは発表された報告の特徴的なことを紹介したい。

2003年4月から早くも取り組まれた宇治市福祉サービス公社では、増田方式を基礎にしながら一般的な健康管理に関する講座も含め、スタッフだけでなく多くのボランティアの支援を得ながら、認知症予防に関する理解者を地域に広めた。

泉南市地域包括支援センターでは「なでしこりんくう」と「六尾の郷」双方からの報告があり 地域性に配慮して 認知症のレベルをそろえずに 希望者全員に参加してもらう方式にしたため、きめ細やかな配慮と工夫を必要としたが、非常に多くの地域で 認知症予防教室を広げることが出来た。

八幡市ではNPO法人に委託した形で進められ、増田先生の速攻法によりマニュアルどおりの教室を開催し、20回5ヶ月の教室を通して利用者のMMSテストの結果が平均3.9点上昇するという画期的な成果を生んだ。

「NPO法人認知症予防ネット」独自の取り組みとして木津町内に会場を提供していただいて開設した予防教室は、まったく行政などからの助成もなく法人の独自財源で運営したため、資金的なやりくりが困難であったが、地域を越えた参加希望者を受け入れられたことや、期間中22名の研修生を受け入れることも出来たというメリットもあった。

なおフロアーからの報告では、京都府与謝野町(旧加悦町)と城陽市内のNPO法人水度坂友愛ホームの取り組みも報告された。
今後まだまだ認知症罹患者が増えることが予測されるこの時代に、地域ぐるみで認知症の早期発見の仕組みをつくり上げるとともに、認知症の進行をくいとめる予防教室を、全国津々浦々に広めていくことが必須であるということが確認されたシンポジウムであった。(コーディネーター 松島慈児)

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…シンポジウムの冊子は既に完売されましたので、ここに、全文を掲載しました。
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2,3ページは、総会報告。プログラム・事業報告と決算書・新年度の事業計画と予算書。
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4ページは
事務局からのご案内

* 活動報告
講演7回、教室8回、教室支援11回、研修・広報・提言各一回、総会
* 今後の予定:講演7回、教室・教室支援3回

他に 会員募集 コラム 編集後記

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この号は、6月1日発行と決めていましたが、総会の記録、など 大忙しのために、15日遅らせての発行日になりました。

シンポジウム記念冊子作成をしたいという、理事長の言葉に、出来るかしら?と不安でしたが、協力者が次々と申し出てくださり、お陰さまで、素敵な冊子が完成しました。
高林理事長の「認知症予防」に関する熱意は、「使命」を感じます。後年(2008年夏)発行される「予防ゲームテキスト」への火傷をしそうな理事長の熱意で 完成させたことは、NPOの誇りです。
 (文責:福井恵子)