福知山市認知症予防の会 その4

スリーA増田方式認知症予防教室ゲーム指導者養成講座

第2回

とき: 2009年7月18日
ところ: 福知山市総合福祉会館 第34号、第35号室
出席者数:
午前の部 受講者31名 市保健センター2名 
 地域包括2名 予防の会のメンバー6名
午後の部 受講者33名 市保健センター0名 
 地域包括3名 予防の会のメンバー7名
講師:赤松ふさ枝、原口熱美

 今日は2日目です。例によって講師の自己紹介とスリーAとの関わりについてのお話。

赤松さんからは、看護師の視点から、「グーパーの意味」、「看護のお墨付きである慰撫的タッチとゲームの相関性」について、 スリーAがなぜ優れているかを、看護師であればこその造詣の深いお話を伺うことが出来ました。

軽費老人ホームで高齢者介護の一番先端で働いてこられ、高林理事長と一緒にNPO法人「認知症予防ネット」を立ち上げ、支え続けてこられた、原口さんからは、貴重な実践の体験を伺うことが出来ました。シンポジウムや第1回の講座の高林さんや松島さんのお話に加えて、受講生達は、改めてなぜ、スリーAなのか、という確信を深めて頂けたと思います。

ゲームの内容
(1) リズム遊び: 第1回のおさらいに続いて、輪になったままで、「ゲームその2」に入ります。軽いタッチを伴う2拍子、3拍子、4拍子のリズム遊び。一斉に動く、手の流れるような線の美しさと軽い触れ合いの感触が、何とはない幸せと温かさを感じさせ、「故郷」や、「富士山」、「紅葉」など、古い日本の小学校唱歌の歌詞の美しさに魅せられる、生き生きとした、動的な時間でした。肩へのタッチに、一寸抵抗感がある、と言う感想も出てきて、受講生さんは、なかなか敏感です。それを乗り越えたところにタッチが優しさのシャワーやお互いのつながりを深めることになるのでしょう。タッチの仕方も会得したいですね。

前回のおさらいで、グッパー体操の腕を突き出すときに、「よいしょ!」というかけ声がかかって、原口さんからほめられていた人もいました。右手の親指を予め折っておいてそこから10を数えるゲームでは、しまったと思ったら最後に右手の親指を折って、知らん顔をしていたらいいし、お茶壷のときには、終わった時に,底ができていればいいのよ、と言っていただいて、安心して、また、笑います。

 (2) お手玉回し: 講師持参の可愛いいオーソドックスな小さなお手玉と、運営委員の荒木さんが、勤務先の施設から、お借りしてきた、手のひら一杯の大きくて柔らかい感触の物と2種類あって、その相乗効果が、面白く感じさせました。

「お手玉」とこの後の「泥鰌さん」は、お手玉のような「もの」のやりとりや「泥鰌さん」の究極の「タッチ」を介してお互いの触れ合いが動的な流れとなって目に見えると共に、つながりが感じられて、私の大好きな、ゲームです。

笑い声も一際賑やかになります。赤松さんの言われるように、手と頭の情報のつながりが遅くなり、手の体制感覚連合野と運動連合野の連携が悪くなっている、後期高齢者の私は、直ぐに「とりおとして」しまうので、つくづく年を感じる一面も。利用者さんの気持ちがよく分かります。

 (3) 「 泥鰌さんゲーム」は、一瞬のうちに二つの動作を両脇のお仲間さんを相手に競い合う、集中力と機敏性のいるお年寄りには難しいゲームです。それを究極のタッチを介して行うことで、親近感と、笑いが、救いとなります。肩へのタッチよりさらに一歩進んだ触れあいと言うところに、高林理事長が言われた、ゲームの順序を大切にして欲しいという言葉が実感として感じられました。

 受講生の一人の方が、ゲームの説明の時に、「泳いでいた泥鰌さんは、逃げます。泳がせていた池は、泥鰌さんを捕まえます」。と表現されて、原口さんに、的確で簡潔で、きれいな説明ですね、とほめられてにっこりしていました。

 原口さんのリードは、丁寧で簡潔で、大切なところはきちんと押さえて、静かでありながら、ワクワクさせてくれる、さすがプロと言うものでした。インタビューに飛んで行かれて、みんなを笑わせたり、注意するところを指摘したり、指導者が、一人で遊んでしまってはいけないという基本をきちんと身を以て教えて頂けたと思いました。 

 受講生さん達は、まだ若くて、やはり「失敗」するのはイヤみたいで、凄く真剣に取り組んでいます。きっと以前のシンポジウムや第1回のゲームを家でこっそり練習してきているらしく「失敗して大爆笑」という場面は、やや少なかったようです。しかし、少しずつ、お互いの親近感も増えてきて、和やかさが醸し出されてきた様です。積極的で賑やかな午前の部と午後の部の違いも、笑いと親しさが、漣のようにゆれて、それぞれにいい個性となってきているようです。

 バウムテストを忘れて、やり直したり、失敗だらけの担当者ですが、どんなふうにこの講座が、育っていくか楽しみです。

<その3顛末記> その3を行うはずの8月1日は前日から雨が降り続き、たいしたことは無いという予想を裏切って、8時ごろからものすごい豪雨となりました。お城の崖が崩れたとか大江町への道はすでに川のようになっているとか、情報が次々と入り、急遽取りやめにすることに。

受講生名簿の連絡先に、大急ぎで電話連絡です。

私達運営委員とすでに来てくださっていた、受講生のかたたち数名の方と携帯電話をフル活用し、電話のつながった方から、また他の方へと繋いでいただいて10分近くの間に、何とか、なりました。ボランテイアの底力を見る思いでした。

この後の講座をどうしようと講師のお二人に相談すると即座に、「一週間延期しましょう。私達なら大丈夫、必ず伺います」ときっぱり、言っていただき、一応は安堵。しかし今度は講師の方の帰路—JRがまともに動いているかが、心配です。大急ぎで駅までお送りしましたが、やはり、1時間以上延着したそうです。まず講師の方のことから心配するべきなのに、本当に申し訳ありませんでした。後日、調整の結果、次回は予定通り第4回の講座を行い第3回は、その後にもってくることにしました。第5回は、予定を一週間延長して、8月29日に行います。

 (福知山市認知症予防の会 村岡洋子)

福知山市認知症予防の会 「その5」につづく