今日は早朝から堀金コーチと二人で帯同し、バス2台で鳥取まで遠征に行きました!

今回の遠征の目的は『新しい価値観に触れる事』でした。強豪チームとの試合も良いかも知れないけど、今のみんなに本当に気付いてほしい思いが強くあって、その事を教えてくれる最大のヒントがここにはあると思っていたのです。それは自分が実際に夏休みにお邪魔をして自身が感じた事です。それを他人に伝えるのは簡単そうで伝わらない。言葉ではなく、肌で感じてもらうのが一番という事で今日は1年生〜3年生と陽向くんも加えた38名全員でお邪魔をしました。

天気もすっかり良くなったし、最高のサッカー日和でした!!予定の時間に無事に到着し、そこで待ってくれていた小学生の3年生〜中学3年生までの幅広い『JFC…S鳥取さん』のみんながすでに思い思いにボールを触っていました。この当たり前のような光景ではある中でも、このチームは一人一人の思い、考えがきちんとあるのです。その考え方の一部でも今日は学んでほしいな〜って事で一日ゆっくり時間をいただいて坂口さんにお世話になりました。

準備をした子から色々な子とバラバラでそれぞれが歩み寄って話をしたり、技を教えてもらったりしていました。

最初に話をしたのは一つだけ!!

『年上ってだけで構えたりしても何も残らないから、疑問や思った事は全部自分から聞く事!自分からいかない子には何の成果も残らないだけだから来ている意味を自分で作ろう!』って事でした。

最初は緊張もしていたみんなだったので、当然相手も緊張してしまいます。そんな空気感があったのですが、坂口さんが全体を集めてリフティング〜ドリブルの色々な形をしてくださった事で、どんどんと子供同士が打ち解けていきました。みるみる変化する!とはまさしくこの事で、普段は『一生懸命』だけやっていたみんなの表情にも余裕が生まれ、その余裕から会話が生まれ、会話からお互いを知るという事が出来てきた。

どんどんと仲良くなっていくみんなを観ていると本当に自分もうれしくなったし、こうやって一歩外に出ると、自分達のやってきた事がどの程度出来るのか?が本当に身に染みました。まだまだ内弁慶なみんなではありましたが、反対に『良い表情で人と接する事も出来るようになったな〜』って思いながら観ていました。

午前はお互いに技を教え合ったりする形で終わりました。

とは言っても2時間半ぐらいやっていたのですが、疲れるどころか『俺もこんな風にやりたい!やってみたい!』って意欲のほうが強かったと思うし、自分達よりも小さな学年、小さな体なのにどうしてそんなにうまいんだ?!って衝撃があったと思います!!でも、その発見に対して『心を閉ざす』のではなく『心を開く』ほうを選んだみんなの行動は多くの収穫に繋がったと思います!やっぱり自分次第です♪自分が学ぶ姿勢を持てば相手が誰だって、何歳だって関係ない。それは自分も指導者として幼稚園児と一緒にやっている時にも学ぶのと同じ。自分の姿勢が大事なんだって事をみんなは今日本当に実感したと思います。

昼休みもみんなはチームなんて括りを越えて一緒に遊んでいました!本当に、純粋に、本当に無邪気に遊んでいる姿は何か居心地良くて『子供ってこうあるべきだよな〜。。。』って改めて痛感しました。近年の子供を取り巻く環境は『こうしなさい!』『これをしないといけない!』みたいな感じが多く、息苦しいような状態が多く見える・・。だけど、本来は自分の好きで始めたサッカーなんだから自分が楽しむのが一番大事なんだって事を今日は思い出させてもらえた子が多かったと思う。

午後は試合をやるという事でみんなで案を出し合った結果、全員をランダムに分ける考えでした。ところが、環境を整える部分でファルコが前に出て仕切ってしまっていたのが丸分かりな状態が生まれました・・・。

『がむしゃらさ』

が出まくっていました(笑) コートも、人数も、もっと自由にやってほしかったのに、きちんとコートを作って、きちんとマーカー置いて、きちんとゴールを動かして、きちんと・・・・・がむしゃらにサッカーをしました。それを観ながら『はぁ・・・』ってため息が出るような感じのスタッフ達でした(笑) 余裕の欠片もない、みんなの様子にたまりかねて坂口さんが再びアイデアを出してくれました。そのおかげで場は一変!!笑顔だけになったのです。

必死→夢中

そんな感じでした。楽しみだしたみんなのプレーには余裕があり、アイデアがあり、周りが見えてきたのです。小学生からも名前でパスを呼ばれるぐらいにまでなっている子もいました。関係性を持てるようになり、一緒にサッカーが出来るようになりました!自分だけがやりたい事をやるのではなく、一緒にやるという事はどういう事なのか?が分かった子も多かったと思います。ごちゃ混ぜにした意味は?狙いは?というものをゲームが始まった途端に見失っていたみんなが考えるようになりました。

坂口さんがうまいのは『設定で気付かせる方法』です。例えば、スピードに頼るファルコの選手に『スピードを落としてくれる?』とか言うと、多分選手達は『怒られた・・・』と感じて思い切りやる事もしなくなると思うのですが、敢えてルールとして『パスは浮き球限定ね!』ってするだけで、子供達は動きながら相手をより見ないといけない状況になり、確認をする事で考えたり、見たりするようになった。速いスピードの中では出来ない事をやるようになり、意識も『こうしたら出来る!』みたいな前向きな発想でやれたからこそ様々なルールを入れられても誰一人面白くないって表情をする子はいなかった。これは指導者として本当にすごいな〜って思ったし、自分が全然そういった事を工夫する力がない事を気付かされた事が良い勉強になりました。

これは最後に記念撮影をしたのですが、恐ろしいほど笑顔なんです(笑)

なかなか出来ないと思います!ごまかしでは出来ない笑顔を当たり前のように出来たのはこのJFC…S鳥取さんの魅力のおかげです!!

最後は3年生がファルコの練習着を欲しいとまでねだられ、二人があげていました(笑)

かわいいシーンでしたが、いつかこういう繋がりを思い出せるような場面がどこかであるかもしれないって思うと、本当にサッカーをやっているからこそのこのシーンは素敵ですよね!学年もサッカー歴も関係ない。好きな者が上達し、素直に、真面目に、オープンな心を持った人間がどこまでも成長していくって事を本当に教えられた。

自分達の世界、自分達の範囲、価値観だけでサッカーをやっている事がどれだけ恐ろしい事なのか?も分かった気がする。サッカーを分かったフリ、技術が出来たフリ、ではなくこうして色々な出会いを通して『心から学んだ事・獲得した事』がどれだけあるか?が選手としての財産になっていくと思うのです。

本当に楽しい一日でした!!帰りの道中では選手に『今日の自分の感想』を乗っている子に聞いたら、自分の持っていたサッカー観を丸ごと変えられた衝撃的な出会いだったと言っている子もいました。何を学べたのか?が言えるって本当に素晴らしい事。家族にも、そうやって毎日『今日はこれを学んだよ!』って報告出来たら素敵ですよね?サッカーも、勉強も、『自分で分かった事』を誰かに伝えられるって本当に大切な事です。

今日がまたチームにとって大きなきっかけになる事は間違いありません!この出会いに感謝し、またみんなで成長した姿を見せに鳥取行きましょう!!!!