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2011/01/03のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

本日は孟子不動那賀寺護摩焚きの日です。
遠路はるばる関東から、那賀寺の住職さんが来られて護摩
焚きを行う日です。
現在建造中の釣鐘堂は若干進捗が遅れ、4月28日に初披
露となりましたが、例年多数の初詣客でにぎわいます。

8時、孟子不動谷到着です。
この時間から入口の駐車場には4台の乗用車が止まってい
ます。流石「護摩焚きの日」、朝早くから盛況です。

入口の水田には雪でも降ったように深い霜が下りています。

年明けにかぶせていた網が取られた森さん宅の庭のピラカ
ンサスに、イソヒヨドリ♂とツグミが来ています。

水路道を歩きます。
歩いていると、対岸に走る参道を行く人々の声が響いてきま
す。
新年の挨拶を交わし合う参詣客の声に交じって、マヒワの群
れの飛び交う声がしてきます。
ギュィーン ギュィーン・・・
今年はマヒワが平地に結構残っています。
元日にはわんぱく公園でも見かけましたし、鳥仲間の情報に
よると煙樹ケ浜でも和歌山市丘公園でも越冬しているようです。
山地性の小鳥なので、孟子では例年は旅鳥なのですが、今年
は越冬しています。

これが「ぶどう櫨」か?と思うほどに大きな果実をつけるハゼ
の樹に、♀のジョウビタキが来ています。
ジョウビタキの♀をじゅっくり観察するのは、今冬初めてです。
わんぱく公園にもジョウビタキは来ていますが、すべて♂です。
♂の方が美しいのでそれはそれで有り難いのですが、シック
な装いの♀も決して嫌いではないので、出会えないと寂しいな
と思っていたので、とても嬉しいです。
「喉につっかえるなよ!」
そう声をかけたくなるほどの大きな果実を、サクッ、サクッとの
みこんでいます。

今朝は実恵子さんが2日から風邪ひきで寝込んでいるというこ
とで、理事長と二人で参詣者に挨拶をします。
やってくると谷中に声が響き渡るほどに賑やかな実恵子さんが
来ないのはとても寂しいですが、体調を崩しているのですから
仕方がありません。

しばらく参詣者にご挨拶をしたあと、ありもとは移植ゴテとポリ
袋を持って、「七草摘み」に向かいます。

1月8日(土)13時より、わんぱく公園で七草粥の試食会を行う
ので、それに炊き込み用の七草を採取するのです。
「すずな(カブラ)」「すずしろ(大根)」は、例年通り和歌山県立自
然博物館から頂くとして、残りの5種の草を孟子で集めます。

丸嶋水田に、ようやく多数の仏の座(コオニタビラコ)が生え出し
ました。
稲作を始めた当初は、湿気が多すぎるのか、タネツケバナばか
りだったのですが、今年は型の良い仏の座がどっさり生えてい
ます。
このキク科の植物は、典型的な水田雑草で、水田の中にしか自
生していません。「稲作」という作業のサイクルに、その生活様式
を完璧に順応させて進化してきた草本なのでしょう。
この水田雑草の典型種が、しっかり根付いて来たということは、
丸嶋水田も漸く「一人前の」水田になってきたということができる
のかもしれません。
何の変哲もない雑草ですが、この1種の雑草を見るだけでも、稲
作文化について触れることができます。

延命地蔵そばのクリ畑にははこべら(ハコベ)がどっさり出ていま
す。このナデシコ科の草本は、畑地を指標する草本です。
葉の縁が波打っている一回り大きなウシハコベも混成しています
が、やはり粥に炊きこむのはハコベ(ミドリハコベ)です。

水田のあぜの、踏固められて乾いた地面は、ナズナのハビタット
です。最近冬が暖かいので、すでに花柄を伸ばし、開花した株も
結構見られます。
昔日、このナズナこそが「七草粥」の主役であり、正月七草の日
(1月7日)に「なずな粥」を炊く風習が残っている地方もあるほど
です。

クランク状の参道付近の、湿気た休耕田には、セリがどっさり生
えています。
この草本は、日本古来のハーブとして、スーパーマーケットなど
で市販されているのでご存知の方も多いでしょう。

最後に残ったのが御形(ははこぐさ)です。
この草本も水田まわりでは水田周辺でしか基本見られません。
それも溝に綺麗に「泥塗り」をしている部分に多く生えています。
入口の水田を耕す農家の方は、とても熱心に稲作を行っていて、
溝の泥塗もほんとうに念入りに行っているので、御形も多く生えて
います。

この「七草粥」の風習は、本当に稲作文化とマッチした風習です。
まず七草を集めるという作業から、「しっかりとした稲作」が行われ
ていないと、できないのです。
水田環境のパーツが1つでも欠けると、七草の種類も欠けるので
す。

今年鳥取県や鹿児島県で、ハクチョウやツルが鳥インフルエンザ
に発症したと騒がれていますが、七草の風習は大陸から疫病をも
たらす「唐土の鳥」を追い払う神事であることから、「鳥インフルエ
ンザ」というのは、今に始まった疫病でないこともわかります。

このような「稲作文化」とそれに使う草本が水田まわりにきちんと
生えていることを確認しつつ行う「七草摘み」自体も、今では立派
な「水田まわりの生物多様性モニタリング」の一環ということがで
きるのです。

来年度で最終年となる「未来遺産調査」に、来年1月のメニュー
で「七草摘み」を入れようと思いました。

本日をもって、孟子不動谷の「新年」が明けました。

毎年恒例のありもとの「おみくじ」は、「吉」でした。。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
カイツブリ、アオサギ、コゲラ、アオゲラ、キセキレイ、セグロセキ
レイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ルリビタキ、ジョウビタ
キ、シロハラ、ツグミ、イソヒヨドリ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ
シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、クロジ、カシラダカ、マヒ
ワ、カワラヒワ、ウソ、イカル、シメ、スズメ、カケス、ハシボソガラ
ス、ハシブトガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2011/01/02のBlog
ありもと@孟子です。。みなさま明けましておめでとうございます。。
本年は海南市わんぱく公園も3年目を迎え、日本ユネスコ未
来遺産プロジェクトも最終年を迎えます。

今後のビオトープ孟子の発展に向け、大きな節目になる年
になることが確実です。
「うさぎ年」に新しいことを始めると、翌年その事業が「龍(たち)」
あがり、その翌年「巳(み)」のると言われます。
新たな事業を興すにはうさぎ年が最も最適であるということで
す。
未来遺産指定を契機に、孟子の里山の自然を継続するため
に不可欠な「生き物と共生する無農薬農法のレベルアップ」
に向け、新たな一歩を進める「うさぎ年」にしたいものです。

本年も、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。
 平成23年 元 旦

このご挨拶は、昨日に行いたかったのですが、昨夜は20時
30分まで、わんぱく公園にいました。
1月4日から開始する和歌浦干潟の写真展示を一人で行っ
ていました。
7時間もかけたにしてはショボい展示ですが、和歌浦干潟の
動物たちの写真展示を行いますので、みなさまもぜひ見にお
いでください。
ちなみにわんぱく公園は、1月4日から開園でございます。

元旦はいつものように孟子不動谷です。

10時に不動谷入口に着いたのですが、もう1家族初詣に来
ています。
ありもとは元旦は地元の庚申さんで初詣を行い、孟子不動
には1月3日に参ることにしているので、今日は孟子の生き
物たちに「新年の挨拶」に訪れました。

平成23年の「初見鳥」は、入口の水田に夥しい群れでいた
ツグミでした。
今年はツグミが多いです。
わんぱく公園にも10月に入るとすぐにやってきました。
孟子でも10月末には渡来し、雑木林の中に入り、コバノガ
マズミの果実などを食べていました。
それが元旦になって、また一気に多数の群れが渡り込んで
きたようです。

いつもの鉄塔に今朝はオオタカの姿はありません。
ちょっと孟子に来るのが遅かったせいなのかもしれません。

ノグルミの実を食べに、カワラヒワの群れが来ています。
とても綺麗なシーンなので、これが今年の「初撮鳥」です。
孟子不動谷には冬も亜種コカワラヒワが少数滞在していま
す。
貴志川の河川敷や、わんぱく公園でも、冬には亜種オオカ
ワラヒワに替わっているのですが、孟子はなぜか亜種コカ
ワラヒワのままです。
生石山で庭に餌台を作っている知り合いの庭にも亜種コカ
ワラヒワの大群がいたので、コカワラヒワは冬に山地ですご
すのが普通なのかもしれません。
そういう意味では、カワラヒワにとって、孟子不動谷は「山」
という認識なのでしょう。

いつも空貫きの逆光で出会うことの多い鳥ですが、今朝は
低い枝に降りているので、その羽衣の色がはっきり見えます。
こうしてまじまじと見ると、本当に美しい小鳥です。
マツカサのような形のノグルミの実の間に、ピンセットのよう
な嘴を差し込み、間まら種子を咥え出し、パリパリと音をたて
ながら割って食べています。

風切羽に走る鮮やかなレモンイエローのあまりの美しさに、
しばし見とれてしまいました。

水路道沿いにはシロハラがそこここにいて、ありもとの気配
に驚いて「ピシピシッ!」と叫び声を上げて飛び立ちます。
尾羽の外縁の羽毛の白色部が、小さいのが♂、大きいのが
♀なのですが、今年は♀の個体数が多いように感じます。

ヒィフゥ・・・
上空をウソが鳴きながら飛んでいます。
ポッペに紅を刺した愛らし小鳥ですが、この声を上空からき
くと、なぜか「物悲しい」気分になります。

今日も水田にセグロセキレイに交じって、ハクセキレイがい
ます。
昨日に撮影したのと同じ、若い♂です。
今年は越冬するのでしょうか?
別の場所ではごく普通の小鳥ですが、孟子で越冬することは
少ないので、とても気になります。

森さんの水田で2羽の♂モズがにらみ合っています。
ここで♂を2羽見るのは珍しいので、しばらく観察してみます。
お互い1mほどの距離を置いて止まり、牽制しあっています。
キチキチキチ!と鋭く鳴いて追いかけっこをしますが、流石に
取っ組み合いのケンカにまではなりませんでした。

今冬初めて森さんのお墓の方にいってみます。
ここは一昨年、ミヤマホオジロの群れが入ったので、時折チェ
ックしているのです。
正月早々「エレガント」な出会いを期待しましたが、カシラダカ
とジョウビタキを見ただけに終わりました。

ジェージェジェー
スギ林の中から、カケスの叫び声が聞こえます。
この鳥も孟子で久々に越冬します。
いつもは秋に通過するだけなのが普通なのですが、今年は珍
しくこの時期になっても居ついています。
ピィーヨォー ピィーヨォー
ノスリの声を上手に真似ています。

カケスの物まねは有名な話で、カケスの物まねを聞くと、そこに
今いるタカの種類がわかります。
たとえば夏鳥のサシバの物まねは、4月を過ぎる頃にならない
と絶対しないようです。
とにかく「今そこにいる」タカの声をみんな真似るのがカケスの
特徴なのです。
孟子では今、一番ノスリがよく目立つということが、カケスの「物
まね」から推察できます。

そういいながら昨日オオタカが止まった鉄塔そ見ると、ノスリが
止まっています。
いつも出てくる成鳥です。
今年はコイツ1羽しかいないのでしょうか?
これ以外の個体を、ありもとは見ていません。

天堤池では、久々にカワセミに出会いました。
翡翠色の線になって池面を飛び、池畔の枝先に静止しました。
チチーチチチ
金属的な声で鳴き、そのまま「ポチャン!」と水に飛び込みまし
た。
残念ながら狩りは失敗・・・体をブルブルッと震わせて体につい
た水を払いました。

今年も孟子の冬の小鳥は例年通りです。
一通りの鳥に「新年の挨拶」を済ませました。

1月3日は、いよいよ「人間の仲間たち」に新年の挨拶をする日
です。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
カイツブリ、アオサギ、トビ、ノスリ、キジバト、アオバト、カワセミ
コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ビンズイ
ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、トラツグミ、シロハラ
ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオ
ジロ、カシラダカ、クロジ、アオジ、カワラヒワ、ウソ、スズメ
カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/12/31のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

昨日までの生温かい空気が、一気に冷え冷えとした空気
に入れ替わり、上空を雪を孕んだしぐれ雲が覆っていま
す。

2日前に行方不明になっていた美浜町のナベヅルとカナ
ダヅルが、再び日高町に帰還したという報せを鳥仲間か
ら聞きました。

孟子不動谷、平成22年、52度目の訪問です。

大晦日です。

今年の不動谷は、未来遺産調査で賑やかでした。向陽
中学校理科クラブの面々が、水田調査に、野鳥調査に
走り回りました。
そんな賑やかだった孟子不動谷も、平成22年最終日を
迎え、時折粉雪の降る冷たい気候の中、とても静かです。

いつもの鉄塔にオオタカが止まっています。
わんぱく公園のカワウも産卵しているので、彼女にとって
も、この寒い冬空でもすでに「春」なのでしょう。

「来年からちょっと作物を作りはじめようと思うてんのや」
そういって笑った森さんの畑に、セグロセキレイとハクセ
キレイが下りています。いと
ハクセキレイは孟子では渡りの途中に通過するだけの
旅鳥なのですが、今冬はこの時期に確認できました。
頭が黒色なので♂個体ですが、初列風切に幼羽が残っ
ているので、今年生まれの個体に間違いないようです。

そのまま水路道を歩きます。

そここからシロハラが「ピシピシッ!」と叫びながら暗い森
の中に飛び込みます。
ルリビタキの声も聞こえますが、森の奥深くで、出てくる気
配はありません。

ひときわ高いハゼの樹に、10羽余りのイカルの群れが来
ています。
キキコーキコー
澄んだ声で鳴き交わしながら、ハゼの果実を咥えています。
ハゼの果実を咥えたイカルは、その不格好なまでに大きな
黄色い嘴に生えた「缶切り」のような刃で果肉をそぎ落とし、
種子をバリバリッと万力のようにつぶして食べてしまいます。

ハゼノキにとって、種子をつぶして食べてしまうイカルはたぶ
ん「招かざる客」なのでしょうが、自然の摂理は鷹揚に彼らの
「食」を受け入れます。

イカルと競い合うように飛来するツグミたちは、果実を丸のみ
にし、果肉を消化して種子は糞と一緒に排泄するハゼノキに
とっては大変ありがたい「種まき鳥」なのです。
いっぱいに果実をつけたハゼノキの樹は、ありがたいツグミも
、ありがたくないイカルも、同様に、鷹揚に、受け入れます。

故・後藤伸先生が自著「明日なき森」の中にこんなことを記し
ています。
「どんぐりは森の動物の大切な食糧です。どんどん食べられ
たら良いんです。たとえばそれがカシの樹なら、そのカシの
樹が枯死するまでに、1本のカシの樹が生産できたら、それ
で成功なんです」

ハゼノキも、カシと同じ心境なのでしょう。
「儂が枯れて倒れるまでに、ハゼノキが1本育てば本望。イカ
ルさんや、どんどん食べなされ」
里山のエコシステムは、ことほど左様に鷹揚にできているの
でしょう。

ハゼの実を美味しそうに食べるイカルを見送ってしばらく歩く
と、また懐かしい声に足が止まります。
「ヒィフゥー ヒィー」
ウソの声です。
声のする方をじっくり探すと、コナラの枝先にぽったりと止まる
♀のウソの姿があります。
今冬、孟子でウソの姿を観察したのは、初めてのことです。
今日の一気の冷え込みに、山が風雪に凍り、それに呼応して
孟子まで下りて来たのです。
その後も上空を、小規模な群れは「ヒィフゥ」と鳴き交わしなが
ら通過するのを、何度も確認できました。

天堤池の上空を、アオサギの成鳥が翔けています。
「グララ グララ」
濁った声で鳴きながら、時雨雲の垂れこめる寒々とした空を
バックに、大きく旋回しています。

北風が強く谷を走り、鼠色の時雨雲から、雪片が落ちてきます。

今日は、本当に、寒いです。

そろそろ帰途につきます。
行きに水路道を通ったので、帰りは参道を歩きます。
行きにオオタカが止まっていた鉄塔に、今度はノスリが止まっ
ています。
今年孟子で越冬しているノスリは成鳥で、目が優しい黒褐色を
しています。

参道沿いのモモの樹に、お腹の白い小鳥が数羽止まっていま
す。
双眼鏡で確認すると、カシラダカです。
はるかカムチャツカ半島から冬鳥として渡来する小鳥で、孟子
のような田畑のそばに雑木林のある環境を好んで越冬します。
頭に黒い夏羽を残している♂も混じっています。
カシラダカは漢字で書くと「頭高」
頭にある冠羽を逆立てると、頭が高く見えるのでこの名があり
ます。

チッ チッ
小さな声で鳴き交わしながら枝に止まるどの個体も、冠羽を逆
立て、とんがり帽子をかぶったように見えます。

33種、ひととおりの冬鳥を確認できました。

みなさん
今年もいろいろな場面で一方ならぬお世話になり、本当にあり
がとうございました。
平成22年は、わんぱく公園長2年目ということで、ひたすら突
っ走ってまいりました。
また今年は、日本ユネスコ未来遺産プロジェクト1年目というこ
とで、向陽中学校の諸君と一緒に、どっぷり孟子に自然に浸か
り込み没頭する日が多かったように思います。

来年はわんぱく公園も3年目、未来遺産プロジェクトも最終年
となります。
おそらく来年も、今年以上に皆さまにお世話になる機会が増
えることと思います。

平成23年が、みまさまにとっても、ビオトープ孟子にとっても
、実り多き一年になることを祈念しつつ、平成22年最後の孟
子不動谷便りを、締めくくらせていただきます。

みなさん!! 良いお年を!!!
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
アオサギ、オオタカ、ノスリ、キジバト、アオバト、コゲラ、キセキ
レイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ
ルリビタキ、イソヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ
ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、クロジ
アオジ、カワラヒワ、ウソ、シメ、イカル、スズメ、カケス
ハシボソガラス、ハシブトガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/12/26のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

一か月のご無沙汰でした。
公園の業務ばバタバタしていたこともありますが、あり
もとはしばらく日高郡美浜町に通っていました。

今冬、美浜町は渡り鳥のパラダイスになっています。
ナベヅルが最大14羽まで渡来し、その中に県下初記
録となるカナダヅル幼鳥が混じっています。
それにハイイロチュウヒ♂が1羽越冬し、美浜町の水
田に越冬するカワラヒワやスズメの大群に依存して、
ハンティングを見せてくれています。
それに、ホシムクドリ、コクマルガラス、ミヤマガラスに
、一回だけの確認ですが、オガワコマドリまで記録され
ました。

美浜町の水田地帯は、和歌山県立日高高校生物部員
により営々と調査がなされ、県下随一の渡り鳥の宝庫
として知る人ぞ知る好ポイントなのですが、今冬ほど、
珍しい渡り鳥が集中する年も珍しいのです。

そんなことで「浮気」して、孟子に1ケ月訪問していなか
ったのですが、今日、今年最後の未来遺産調査で、向
陽中学の理科部員17名を迎えるということで、久々に
孟子不動谷を訪れました。

美浜町が前述のように珍しい渡り鳥でごった返している
のに対し、わんぱく公園でも同じような傾向がみられる
のですが、今年は孟子も雑木林の小鳥の個体数が少
ないです。

今日もなんとか29種の確認ができたものの、しっかり観
察できた種類はほんの数種と、本当に鳥影の少ない孟
子不動谷でした。

まぁ長年調査していたら、こういう年もあるのですが、や
はり我がホームグラウンドに冬鳥が少ないのは、寂しい
ものです。

そんな中朝10時
向陽中学の面々が到着しました。

本日のテーマはフクロウに巣箱作り
今日はうぐいす台エコクラブの松本朱実先生も一緒に
巣箱かけに参加してくれました。

延命地蔵から南西に入る谷を詰めたところに立つスギ
の大木の根元の穴に営巣しているフクロウはほぼ毎年
獣(タヌキが多い)に卵を食べられて繁殖が成功してい
ません。
2009年はとうとう巣穴を覗きに飛来したものの、産卵
は行いませんでした。

フクロウのような定住性の強い、寿命の長い猛禽類は
繁殖が滞ってもそのペアは生き続けるので、ちゃんと生
息しているので安心していると、新しい子孫を生産でき
ないまま落鳥して、姿を消してしまうという危険性が大き
いので、今回の未来遺産調査により巣箱を架設し、繁殖
の担保性を上げるとともに繁殖状況を無人カメラを設置
することでモニタリングするのが目的です。

中学生がやるにはかなり高レベルな調査ですが、本当に
孟子の自然が好きな彼らにこれを経験してもらうことで、
必ず彼らの将来にプラスになると確信しての取り組みです。

小林君が巣箱を担ぎ、その後を林君が支え、他の15名
も廻りを囲んで、延命地蔵南西の谷を登ります。

この孟子便りでかなり詳細に記述しているのでご記憶の方
もおられるかもしれませんが、2年前の11月、この谷は、
時間雨量100mm超の集中豪雨に見舞われ、土石流が
発生し、谷の形状が大きく変化しています。
その豪雨の後、ありもともこの谷に入っていなかったので
地形がこれほど変わっているとは思いもよりませんでした。

事前に一度歩いておくべきでした。
比較的登りやすい山道であったところが、その山道がそぎ
落とされ、登りづらくなっています。

小林君!ゴメン!!
心の中で何度も叫びながら、彼らを気遣いつつ、漸く営巣
地のスギまで辿り着きました。

スギの樹が太過ぎるので、隣りのコナラの樹に巣箱を設置
します。
結構重たい巣箱なのでありもとが背中で支え、それを学生
たちが携えてきたロープで幹に固定します。
コナラの生えた斜面も急で、作業が思うにまかせませんが
なんとか幹に固定することができました。

地形が変わっていて小林君には気の毒なことをしてしまい
ましたが、自力で担ぎあげた巣箱を自力で架設する経験を
通して、彼らが得たものは大きいと思います。

今回の未来遺産調査を通じて、ありもとは、彼らにもてる知
識はすべてさらけ出して提供はしますが、それをまとめたり
採集の作業をしたりするのは全部彼らに任せるようにして
います。

自然の中で膨大な時間過ごすことで、またその中で作業を
じっくり行うことで、彼らの語る言葉に「重み」が出ることを、
彼ら自身に体感してほしいのです。
これは社会に出て、どんな仕事についても通用することで、
一生懸命頑張ること、すべてのプロセスをしっかり自分で
体験することで、それについて自分が他人に話す際に、言
葉に重みが増し、説得力が増すのです。
また、人に伝えることを目的で行う学習は、最も効果的で、
学習効果の高いプロセスであるということを、彼らに知って
欲しいと思っています。

そしてその副産物として、自然大好きな彼らに、自然の深遠
さと楽しさが伝われば、今回の未来遺産調査は、大成功だと
ありもとは思っています。

そのために、時間をかけて、自然の中で、出来る限りすべて
の行程を、彼らに体感してもらいたいと思っています。

重い巣箱を担いで谷を登り、その巣箱を取り付け、そして下る
だけで、午前中の調査行程は完了です。

このシンドイ作業を笑顔で行ってくれた小林君と林君の背中を
今日見た下級生の諸君には、先輩を尊敬する心も芽生え、彼
らの思いをしっかり引き継ごうという「自覚」も生まれると思いま
す。
「後輩が先輩を尊敬する」という当たり前の事柄を、しっかりと
胸に刻ませるためにも、ちょっとはシンドい作業を彼らにさせ
る必要もあると思っています。

こういう長くてシンドイ作業を生徒にしっかりとさせる時間を捻出
してくれる顧問の前川先生の功績も非常に大きいと思います。

午前中のメニューを終え、前川先生に連れられて、14名の生徒
諸君は帰路につきましたが、林君、高橋さん、西林君の3名が
孟子に残るというので、ありもとも昼食後つきあいます。

「せっかく残るんやからデータを取りたい」
そう真剣なまなざしで喋る林君に触発され、ありもとも何かとれ
るデータを考えます。

冬鳥のデータを取ろうと思い、天堤池まで歩きますが、ヒヨドリ、
モズ、ルリビタキの3種しか出ず、これは無理だとあきらめます。

その時根来昆虫調査隊でオオムラサキ調査をしていた高橋翠
さんが「ヒント」をくれました。
「ありもとさん! エノキの樹無いん? ゴマダラチョウの幼虫
調べようよ!!」

ありもとも膝を打ちます。
冬の調査としては格好の材料です。

天堤池までに山道にある目立つ4本のエノキと、きみひろ池の
池畔に立つエノキの樹下で、「神経衰弱」を行います。

「ほらいてた!!ゴマダラの幼虫やで!!」
高橋さんの元気な声が響きます。
この子は本当にチョウが好きな子です。
本当に目を輝かせて、エノキの落ち葉をひっくり返しています。

林君はエノキの樹をしっかり撮影し、どちらの方角に何頭の幼
虫がいたかを、しっかり記録しています。

「また、新しいデータを取ってしもうた!これでまたまとめる時間
が増えてしまう!勉強の時間が無くなるわ・・・」
そう苦笑しつつもなぜか楽しそうで「オマエらも手伝えよ!!」
と高橋さんと西林君に言う姿は、すっかりリーダーの風格を漂わ
せています。

・自然の中で、しっかりと長い時間をかける。
・その調査を、しっかりと楽しむ。
・調査データを、しっかり時間をかけてまとめ、ありもとのアドバイ
 スを参考にしつつ、自分で考察してみる
・他人に伝えることを目標に、プレゼンの資料をまとめる

来年もこのプロセスだけは、しっかりやらせようと思っています。

「オレ、今年で卒業やけど、オマエら来年大丈夫か?」
そう心配する林君を安心させるためにも、引き継いだ下級生たち
にしっかり上のプロセスを経験させることで、林君がそうだったよう
に、下級生諸君も成長してほしいと思います。

さぁ!!明けて平成23年
いよいよ未来遺産の「ラストイヤー」です。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
 カイツブリ、ノスリ、キジバト、アオバト、コゲラ、アオゲラ、セグロ
 セキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ルリビタキ
 ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ
 シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、クロジ、マヒワ
 カワラヒワ、シメ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/11/13のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

今日は未来遺産調査です。
9時に向陽中学を迎える前に6:30 孟子不動谷に行きます。

朝もやけぶる薄暗い水路道を歩きます。
今年はクロジの個体数が多いです。
ネザサ藪から飛び出して、コナラの横枝に止まります。

アオジとクロジはどちらもネザサ藪が好きな鳥です。
しかし人に驚いて逃げる逃げ方に違いがあります。
アオジはネザサ藪を低く移動して逃げることが多いのに対
して、クロジは樹上高くに移動して逃げます。

この両種の違いはかなり顕著で、薄暗くて羽衣の区別がつ
きにくい時でも、その「逃げ方」で察しがつく場合が多いです。

道の真ん中にアオジと思われる小鳥の1羽分に羽毛が円
状に散っています。
ハイタカ類の食痕です。
おそらくハイタカのものだと思います。
彼らは森の中を潜行する忍者のような狩人で、渡来しても
なかなか姿をとらえ辛いのですが、このような食痕で渡来し
ていることが確認できます。

といっても食痕だけではツミの可能性もあるので、なんとか
姿を探したいと思います。

上空のアトリ類の群れが次々と渡っていきます。
カワラヒワ、マヒワ、アトリ、イカル、シメ、ベニマシコ、ウソ・・・
孟子で記録のあるアトリ類が全種確認できました。

ルリビタキもジョウビタキも入っていますが、まだ個体数は少
ないです。

先週くらいからソウシチョウが久々に渡来して、囀っています。
このチメドリ科の帰化鳥類は、1998~1999年の冬に多量
に確認できたのですが、その後めっきり見かけなかったので
すが、久々に声を聞きました。

ジェー ジェジェジェー
カケスが独特のダミ声で鳴きながら上空を過ぎていきます。
今年は本当にカケスが多いです。

那賀寺の庫裏の前に草地にアオジの群れが下りています。
近寄って観察してみます。
アオジは孟子ではごく普通の鳥ですが、藪の中を潜行してな
かなか姿を見ることが難しい鳥です。

前に草のケラレが入りましたが、なんとか♂♀の姿を結構
近くで撮影することができました。

グアララ グアララ・・・
ハシブトガラスが騒いでいます。
この声でハシブトガラスが騒ぐ時は普通猛禽がいる時です。
数羽のカラスが執着している森を観察していると、1羽の褐
色の小型のタカが飛び立ちました。

ハイタカの幼鳥です。
コイツがおそらく、水路道でアオジをバラしたのだと思います。
ハシブトガラスに追い出されて、上空で旋回上昇したあと、林
の中に突っ込みました。

いつの間にか9時になり、向陽中学の面々が孟子に到着しま
した。

まずはとんぼ池(A地点・B地点)と荒糸川の水を採取し、パッ
クテストを行います。
PH、リン酸値、アンモニウムイオン値、BOD・・・・
定番の値を次々に測定していきます。
生き物調査の際にはなかなか測定する時間が取れなかった
ので、一通りの生き物調査を終えたこの時期に、一気に測定
してしまいます。

ひととおりの測定を終えて11時
いよいよみんなで孟子の森林の植生の観察を行います。

孟子不動谷の特徴は、最大標高200m前後の丘陵地型であ
るにも関わらず、山地性の鳥類の生息種数が多いことです。
それは緑色片岩による肥沃な土壌の上に形成された里山とし
ては比較的樹高の高い落葉広葉樹優占の森林が形成されて
ることと、里山が放置されて中層に灌木の藪ができ見通しの悪
い森林になっているためです。

植生遷移が進み、樹高の高い、見通しの悪い林になることで、
ウラナミアカシジミ等の本来の手入れの行きとどいた里山林
を住処とするチョウが減少しているのに対して、鳥類の種組成
が一気に豊富になったということです。

森林の植生遷移とそこに生息する動物との因果関係は、本当
に複雑で難しいものです。

手入れの行きとどいたすっきりした里山林にすることで、里山
独特の昆虫類は栄えますが、逆に鳥類の種組成は貧弱にな
ります。
いっぽう植生遷移が進行して里山独特の昆虫類が減少すると
今度は鳥類の種組成が豊かになります。

どちらが「良い」「悪い」ではないのです。

未来遺産として指定された所以は「里山」だとしたら、やはり手
入れの行きとどいた里山林をある程度保全しなければなりませ
ん。

しかし一方孟子不動谷の大きな特徴である鳥類の豊かさも失
いたくないので、天堤池周辺の林は下層の発達をそのままに
保全したいものです。

これを実現するには、森への手入れの度合いを変えていくしか
ないでしょう。
これこそが昔の里人が行った「奥山に思想」に通じる管理のし
かたなのでしょう。

中学生である彼らには難しすぎる問題でしょうが、この年齢から
こういうことを考える習慣をつけることは、きっと彼らの将来にお
いて、プラスになると信じて今回、この観察を調査メニューに入
れました。

「森を保全する手法は、その森をどんな森として保全するか?
つまり、植生遷移をどの時点で止めて管理するのかによって
大きく変わるものなんよ。だから、何が正しくて何が間違ってい
るかということは、決して一意に決まるものではなくて、保全し
ようとする森のタイプによって異なるものやということを覚えて
おいてほしい。正解が1つではないことが、自然科学の一番の
特徴で、また一番の魅力なんやで」

このことが、今回彼らに送りたかった「メッセ-ジ」でした。

来る12月11日
和歌山県立自然博物館レクチュアルームにて、彼らの「檜舞台」
が待っています。
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<鳥類>
カイツブリ、カワウ、マガモ、ハイタカ、キジバト、アオバト、コゲラ
アオゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ
ルリビタキ、ジョウビタキ、ノゴマ、シロハラ、ツグミ、ウグイス
ソウシチョウ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ
アオジ、クロジ、カシラダカ、アトリ、カワラヒワ、ウソ、ベニマシコ
イカル、シメ、スズメ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス
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