ポリグルプロジェクト 第三弾報告

[KG-TANK ポリグルプロジェクトの報告ブログ]

※以下、転載です。

お久しぶりでございます。夜になると肌寒い時期になってまいりました。

今回も9月5日〜10日まで、フィリピンでの活動実績の報告をさせていただきたいと思います。

前回と同じくフィリピン先住民族のコミュニティを3つ巡り、都市マニラからブスアンガ空港に飛び、船で各コミュニティを巡ってまいりました。

各コミュニティ毎にニーズがあり、たくさんの課題とニーズを発見することができました。

それに関する報告ムービーを作成したので、是非ご覧ください。

以下コミュニティ毎のニーズ調査報告です。↓↓

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「CORON island」
① (ツーリスト)観光にやってくる外部者用の水源が無く、港で水を調達しなければならないため、ステイしづらい。
② PAFIDによって、水源や井戸を確保しているため、生活用水には困っていない。
③ ヘルスケアーが弱く、マニラまで薬を買いに行かなければならない。

可能性↓
・ ポリグル式IDOを作成し、ツーリストのための水源確保、販売を行う。

「PANLAITAN island」
① 水の使用量を制限しなければいけない状況にあり、1日1家族1タンクのみの使用と定められている。
② 乾季が井戸(PAFFIDの作成した)から汲みあげている水がでない。

可能性↓ 
・ 水源が限られているため、新しい水源確保のために、普段洗濯等に使用している池や沢の水をポリグル式IDOを通して、新しい水源の確保にするという方法。
(向こう側は、本当に支援するのであれば、是非使用したいと言っている。 )

「BIONG island」
① 観光地開発や島の8割の外国人移住者によって、コミュニティが脅かされている状況であり、先住民族の居住地として、申請しているが、まだ許可がでていない。
② 雨水を貯めて水源として、確保しようとしていたが、壊れている。
③ 井戸も何もないため、泉の湧水を生活用水としなければならなく、そのため子供たちが下痢やおう吐を起こすことが多い。
④ 女性たちがごみや貝殻から工芸品を作っているが、ビジネスを行ってないし、クオリティも低いため、生活の収入源とはなっていない。

可能性↓
・ 全体として、コミュニティの結束が弱いため、組織化する必要がある。まずは、コミュニティのエンパワーメントの一つのツールとして、ポリグルを利用して、水源確保と共に、当事者が「僕らでこんなことができた」という自身回復等につなげられればいい。
・ 泉の水であるため、ポリグルの技術を用いた、支援が多いに期待されるコミュニティである。
・ 先住民族の中で、農業グループや女性グループを作成し、外部者の指導のもと、農業や工芸品のクオリティを高め、利潤を生み、生活の糧の一つとして、行う。COCOCHIの可能性。
(ただし、コミュニティの居住権が認められていないため、高度な技術の水システムではなく、ポリグル技術のような簡単な方式の臨時浄水器の方が勝手がいい。)

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今回ニーズが見つかったところで、団体としても一度振り返りや軸を考え直さなおさければならず、今回行った3つ目のコミュニティ「「BIONG island」を中心に動くにあたっても、「当事者に押しつけにならない形での支援とは何か?」「当事者主体や目線を中心として活動を展開にしていくかは何か?」「学生という時間的制約がある中で中途半端にならないようにするためにはどうするか?」等、具体的に考え行動していくことが問われていくと感じています。

何が正しくて、何が間違っているかは私達にはわかりませんが、それ以上に、このコミュニティの住民のことや状況を知ることが必要だと思います。

そこから何ができるか見ていくことが必要になってくると思います。

身の丈以上のことをして、迷惑をかけるのではなく、現状をしっかりと見つめて、できることを考え、当事者の人たちとコミュニケーションを取りながら進めていくことが肝心だと考えます。

今度、人間福祉学部主催で10月23日土曜にバングラデシュでストリートチルドレンを対象に青空教育やシェルターを作成するといった活動をされている渡辺さんの講演会が行われます。

そこの学生セッションにて、ポリグルもお話させていただき、私どものPJの今後の方針について意見を頂こうと思っております。(詳細は別途kg-tankのブログにアップします。是非ご参加ください。)

ゆっくりではありますが、これからもどうか応援よろしくお願いいたします。

御閲覧ありがとうございました。

関西学院 ポリグルPJ代表 中村