よしこちゃんのお遍路旅 2011・夏 4

そんなかんだで、15時前に恩山寺に着きました。

一通りお参りした後、お寺のベンチに座って

休憩しながら先ほど頂いた、缶コーヒーを頂きました。

こんなにおいしくって、あまくって、

ちょっとすっぱい缶コーヒーは、はじめてです。。。

飲んでますと、お寺の奥に木漏れ日が美しい場所を見つけ、

ふらーっと行ってみますと、

そこは一面、お墓、お墓、お墓・・・。

しかも全部、明治時代、江戸時代・・・室町時代っぽい古いお墓。

一般的に「お墓」って、薄暗く、

お化けが出そうな雰囲気ですが、

ここなら夜一人で来れるわーという勢いの

清らかで美しい、居心地のよい場所でした。

こんな爽やかな雰囲気のお墓ははじめてです。

全部のお墓が私の方向(南向き)に向いていて、

数百・・・千くらいある小さな昔のお墓群は

大きな一つの和(風景)を描いていて、

みんな朗らかにニコニコしているようでした。

私も、こんなお墓だったら入りたいなと思える場所でした(笑)。

お墓とかお葬式とか・・・「死」って、遠くにあるもの・・・

遠くにあって欲しいもので、

恐れ、嫌うものというのが、人間としての常識的な考えですが、

白い服をまとい、お遍路さんしておりますと、

「死」というものは「生」と同じ「命」の中にあって、

(まさに、コインの裏表の関係)

「生」と「死」は、一つの音楽(メロディー)を奏でた

同一のものなんだという感じがします。

つまり、「生」の続きが「死」であり、

「死」の続きが「生」なんだと思います。

(生物が子を産み、親が死んでいくのはまさにその営みです)

だから、「生」を持ったものが「死」になるということは

季節が変っていくのと同じで、ごく自然な流れなので、

それに逆らったり、憂えたりすることなく、

『お迎え』が来たら、潔く、そして朗らかに

この世を去りたいなと思いました。

とは言っても、よしこちゃん。

平均寿命までまだ、ちょうど半世紀ございますので、

そのお墓群からは

「よしこちゃん、がんばってな〜!

あの世から応援してまっせ〜(徳島やのに、何故か大阪弁・笑)」

というお声が、わんさか聴こえてきた気分です(ニヤリ☆)

18番・恩山寺側の「民宿 ちば」さんに着いて

そさくさとお風呂・お洗濯をすまし、

17時半から夕食っ☆

冷静に考えてみれば、朝、徳島のホテルで

腹7分目(いっぱい食べるとお腹が重くなってしんどいので)のご飯を

食べた後は、茎こんぶ、すもも大福&ホットコーヒー少々、

マクドで「野菜生活(ジュース)」、最後に缶コーヒーしか

食していなかったことに気づき、

夕食はガッツリ食べようと思ったのですが、

天ぷら系は食べきれず、残してしまいました(ー人ー)が、

最近、一日二食、もしくは三食で腹6分目食べるという

ライフスタイルが、めっちゃ心身の調子がいいので、

食べたくない時は絶対に食べないようにしています。

(余談ですが、最近はカツ丼とかラーメンなど、

こってり系や、肉・油系の食べ物を

腹7分目以上食べると、その後しんどくなって、

2時間くらい寝てしまいます・・・汗。

だけど、ごはん・お魚系を9分目くらい食べても眠くなりません。

不思議や。。。???)

世の中には、食べて調子がよくなる人と

私のように食べない方が調子がいい人がいるようですね。

やっぱり私は、精進料理が好きな

修行僧タイプの人間でゴザイマス(お遍路さん、ピッタリ!・笑)。

だけど不思議なもので、私の体重って、

増えもしないけど、減りもしないんです。。。

(よしこちゃんの“7大ミステリー”・笑)

でも、食べない=お金がかからないので、

エンゲル係数は圧倒的に低くていいかもです(ニヤリ☆)

翌日・24日早朝、民宿を出て、

そさくさと歩き出しました。

歩いて早々、草のへんろ道で、

ニョロニョロのへびちゃんを目撃しつつ(滝汗)、

無事19番・立江寺に到着、

それからゆるやかな登りの幹線道路を歩いていきます。

途中、おいしい冷やしそうめんを満喫しながら

NHKの「のど自慢」をみながら、

「日本って、本当に平和やなぁ・・・」って

なんか、めっちゃうれしくなったり。。。

そもそも、こうやって、いろんなことそっちのけで、

四国お遍路さんが出来るって、

本当にありがたいことですよね。。。

お遍路さんに行けるためには・・・

①行く(=するための)時間がある

②行くお金がある

③行く気(気力)がある

この3つが同時にあることが重要です。

これは、一昨年亡くなった叔父から

教えて頂いた言葉です。

これって、物事を成し遂げるために、

必要なことですよね。

もっとも重要なのはやっぱり、③。

③がないと、全てがはじまりませんよね(%ニコ女%)(%音符1%)

おかげさまで、無事20番・鶴林寺ふもとの

民宿に到着。

なんと、その日の民宿のお客さまは私だけ(^^;)。

今って、閑散期のようです。

ちなみに昨晩泊ったところは、

私と車遍路のおばさまだけでした(%笑う女%)(%笑う女%)

7月25日朝、民宿を出て、20番・鶴林寺(かくりんじ)

に向かって歩き出しました。

徳島県(阿波の国)の中で、最も難関なのは

12番・焼山寺超えでしたが、

次にキツイのが、今日行った鶴林寺→太龍寺越えです。

民宿から鶴林寺までの登りは、そんなにきつくなかったのですが、

鶴林寺→太龍寺へ向かうキツイ下り坂で

足が爆笑しまくり(?)、

「お願いだから、早く上り坂でも来て欲しい」という状態デシタ。

一キロほどで、一気に下り、橋を渡ってまた

キツイ登りがあり、これで足が痛くなりました(涙)。

本当は、太龍寺越えが終わり、一時間くらい下った

民宿で泊る予定だったのですが、

その宿の方に「その民宿に今、お泊りでしたら、

一時くらいにはもう着いてしまいますので、

22番・平等寺さん側にある民宿まで行かれては?と

言われ、そのように変更したのですが、

いざ、歩いてみますと、

「チョット失敗やったかな?」と思う勢いで、

足がだるく、痛みました。。。

それでも、自分の意思でそのようにしたのですから、

まさに「必死のパッチ」で歩ききりました。

なんども・・・

「もう歩けない・・・大阪に帰りたい。」

そう思いました。

きっと人生も、「言い訳」というものを持って

「逃げ道」を作ることって、考えればいくらでも出来るし、

私の34年の人生で、それをたくさんしてきました。

だけど、そうして事態が好転したことは

一度もありませんでした。

むしろ悪化してばかりで、泥沼化していった時もありました。

きっと、そのような「心持ち」が

人生にとって「悪」だったんだと思います。

だから、『心の持ち方』次第で、人生は

悪くもなるし、よくもなるとも思いました。

歩き遍路は、自分自身の足で歩かないと前には進みません。

きっと、私の人生自体も、そうなんでしょう。

誰かに車に乗せてもらったり、一瞬はそんな裏技が使えても、

基本的には自分自身の足で一歩一歩行かなければなりません。

だって、私の人生なんやから。。。

だんだんと意識が朦朧として来た中、

それでもあきらめずに、一歩一歩登ってますと

峠が見えて、思わず笑みがこぼれ「やりきった!」という

満足感がありました。

峠を下り、村中を歩き、そして無事、

お寺が閉まる5時15分前に、平等寺に到着しました。

今日で、標高400メートル級の山2つと、

標高150メートルほどの峠と、合計3つの山の

アップダウンがあり、合計12キロほど歩きました。

途中、いろんなところ(山の中)で

先日四国地方を襲った、台風6号の爪あとが残っていました。

太龍寺の本堂に大きな杉が倒れていたので、

本堂には行けませんでした。

ほんと、自然災害って恐ろしいですよね。。。

<つづく>