四国遍路は、「自分の声」を聴く旅 ③

8月21日(土)朝6時起床。

たくさんのお遍路さんに愛されている

お遍路宿を7時前に出て、近くの18番さんを参拝。

この1日も、何回も同じ人と会うご縁を頂きました(笑)。

特に同じ車という交通手段を使ってますと

ペースが似てきますね。

歩きの人は、歩く人と、車の人は、車の人と・・・。

いろんな人がいて、いろんな縁がある。

ほんと、いいですね。

18番さんから、21番の太龍寺に行くための

ロープウェー乗り場まで来ました。

1回目のお遍路旅でも、このロープウェーを使わせて頂いたのですが、

その時、その中のガイドをして下さった同じ年のおにいさん・コンドウさんと

雑談した中で「お遍路日記書かれておられる、ブログ見たいので教えてください。」と

おっしゃりましたので、教えましたら、ホンマに見てくださり、

コメントまで下さり、感謝、感激、感動の嵐だったという思い出があります(%笑う女%)(%ハート%)

で、31歳・5月の二回目のご朱印なしの旅の時は

事前にそのおにいさんのケイタイにメールをさせて頂き、

ワイワイ1時間くらいお話させて頂いたのですが、

はじめ説明しましたように、今回は、当日の夜中2時に

徳島方面を回ろうと決意しましたので、

そんな準備は出来ておらず・・・(涙)、

実際、ロープウェー乗り場に着いて

「おられるかなー」ってキョロキョロしていたのですが、おられず、

「ま、ご縁がなかったということで・・・」って

割り切ったところ、ロープウェーが出発する時間になって

チケットにハンコを押す人が現れ、それがそのおにいさんで

ビックリ仰天っ!!!!!

やっぱり、おにいさんもビックリ仰天されてはりました(笑)。

40分後、参拝終えてロープウェーから降りると

やっぱりおにいさんが接客されてはって、

少し雑談(どうしてまた徳島を回っているのかなど)させて頂き、

お仕事中で、お忙しそうでしたので

とっても申し訳ないと思いましたので

「近いうちに、また来ます。ありがとうございました!」と

去っていきますと、後ろから追いかけて来てくださり、

写真の、66番雲辺寺に向かうロープウェーの無料チケットと、

85番八栗寺に向かうケーブルの無料チケットを下さりました。

これには、よしこちゃん、更にビックリ仰天っ!!!

そしてとっても感動、感動でした。。。

私は、一枚数千円もするチケットを下さったということが嬉しいのではなくって、

コンドウさんのその「気持ち」が嬉しかったんですよね。

いち遍路人の利害関係のない人に・・・

なにかをあげても、なにをしても、何の得にもならない人間に

心を差し伸べてくださる・・・。

私が暮らす、大都会・大阪では、四国遍路とま逆の世界で

完全に『損得の世界』で、

人を騙してまで、ぶんどってやろうという「TAKE&TAKE」人が、

かなりうじゃうじゃ存在します。

そんなところにずっといますと、どんどん心がすさみ、心が閉ざしていきます。

なにか与える人は、なにかを求めているのではないか?

と警戒してしまうのが、大阪人の真実の一面です。

四国遍路の道では、1000年以上も

「お接待文化」として、なにも求めずに、物に心を乗せて、

与え続ける「GIVE&GIVE」人が、脈々と継承されています。

かつての日本は、全国にこの文化・思考形態が

残っていたはずです。

だけど、我儘な文明が、それをぶっ壊してしまいました。

文明も、文化も、なんでもそうですが、

いい面もあれば、わるい面もあります。

だから文明を否定する気は、さらさらないですが、

わるい面を出来る限り減らし、いい面を出来る限り増やす努力は、

今、この日本に生きている私たちの使命なんではないんでしょうか?

人の道の真髄が、お接待文化の真髄にある

私はそう思い、そんなこと、忘れてしまいそうになった時、

また、より深めたい時、ふっとお遍路に行きたくなるのです。

23番・薬王寺から国道55号線沿いに

室戸岬にある24番・最御岬寺までの75キロは

最高のドライブコース!

この国道は、歩きお遍路さんの道でもあります。

この日も20〜30代の若い人を中心に

この期間だけで、10人くらいの歩き遍路さんを見ました。

自転車の方もお二人おられました。

全員の後ろ姿に、合掌。

ひたすら、尊敬です。

遍路旅を含め、人生の旅のご無事をお祈りするだけです。

私も4年くらい前、自転車でえっちらおっちら国道55号線を

走っていた時には、こんなかんじで、車お遍路さんに

合掌されていたのかもしれませんね。

だから無事、1回目のお遍路を終えれたのかも知れません。

きっと、日常生活でも、こんなかんじで、

私の知らないところで、私の幸せを祈っていくれている人

(あの世にいる方を含め)がいるんやな・・・って思いました。

きっとこのブログをご覧のみなさまも、お一人お一人、

そんな人がまちがいなく、存在すると私は確信しています。

室戸岬に着きますと、

幕末の志士・中岡慎太郎の銅像がありました。

私が好きな番組NHKの大河ドラマ「龍馬伝」にも出てきて

龍馬と一緒に、薩長同盟などを叶わせた人物。

この銅像にも、合掌。。。

個人の小我を通り越し、天下のためと、大我に生きた

幕末の志士・・・。龍馬33歳、慎太郎30歳で

京都で暗殺されて死去。

よしこちゃん現在、33歳。ほんと、しょぼしょぼの33歳です(涙)。

ほんま、幕末の志士たちに激励されているような気分。

「自分がやらずに、誰がやる?!」

って、問い続けられている気分です。

〜つづく〜