「古事記」の世界

日 時 2019年2月27日(水)13時30分〜15時
 古事記は7世紀に天武天皇が歴史的な伝承に誤りや乱れが
あるようなので、本当の記録を作るため、記憶力が抜群の稗田
阿礼に神話・伝説などを習い覚えるように命じたのがはじまりだ
と言われています。
 その後天武天皇が亡くなり、一時中断されますが、元明天皇が
太安万侶に稗田阿礼の暗唱を書き記すように命じ、712年に
完成をみたものです。
 古事記は、上巻(神代)・中巻(神武天皇〜応神天皇)・下巻(仁徳天皇〜推古天皇)の3巻から成っており、たとえば上巻では、イザナキ・イザナミの国生み〜三貴子(天照大神・月読・須佐之男)の誕生〜大国主の国造り〜天孫降臨〜・・・・・などの話しがでてまいります。
 今回はその中から、最もポピュラーな話しの「ヤマタノオロチ」が取り上げられました。
 これは高天原を追われた須佐之男が、出雲にて足なづち夫婦の娘が次々にオロチの生贄になり、今や末娘も今年失うことで悲嘆にくれているのを、オロチに酒を飲ませ寝ているところを退治するものです。
 実際のところは、鉄の生産と主産業の稲作との対立で、これを須佐之男がうまくまとめ上げたものではないかとのことでした。
 一見稲作側に軍配が上がったようですが、オロチの腹から草薙太刀を取り出し、天照に献上していることから、鉄の生産も容認・発展していったようです。