「枯草の根」を解説する

日 時 2019年1月10日(木)14時〜15時30分
 今月の関西文化に育まれた文学は、陳舜臣の「枯草の根」が
取り上げられました。
 彼は1924年に神戸の元町に生まれ、1943年に大阪外国語
大学を卒業しました。
 卒業後、西南亜細亜語研究所・貿易業・中学英語教師等を経て
作家生活に入った人です。
 彼は受賞も多く本日解説の「枯草の根」で江戸川乱歩賞、「青玉
獅子香炉」で直木賞、「玉領よふたたび」で日本推理作家協会賞、「実録アヘン戦争」で毎日出版文化賞、「敦煌の旅」で大佛次郎賞、「諸葛孔明」で吉川英治賞等々・・・・があります。
 また彼は神戸生まれの神戸育ちのため、「神戸わがふるさと」や「神戸ものがたり」等のエッセイも書いています。
 さてこの「枯草の根」ですが、シンガポールの大富豪が昔世話になった恩人の中国人銀行家を神戸のオフィス(海岸通り)に訪ねるところからはじまり、その同じビル内の中華料理屋「桃源亭」主人で素人探偵の陶展文が主人公という設定です。
 その陶展文の友人で高利貸・アパート経営者の徐銘義が殺害されるという事件が起こります。
 陶展文はそのトリックを見破り犯人にたどり着きますが、犯人を捕らえず身の振り方は犯人に考えさせるというものです。さて犯人のとった行動は・・・・・?