大阪城石垣の石丁場跡

日 時 平成30年3月25日(日)9時45分〜11時45分
 この度 六甲山麓の石切場が国指定の文化財として国史跡と
なったことに伴い、関連のセミナーがありました。
 この石切場は、大阪冬・夏の陣でダメージを受けた大阪城の
石垣を修復するために石材を採集したところです。
 すなわち 江戸時代初期に公儀普請(今でいう公共事業のこと)
で行われた大阪城再建工事において採石された丁場(土木用語
で工事現場のこと)の最大規模のものだそうです。
 具体的な場所は、兵庫県甲山森林公園に位置する約64000㎡です。

指定範囲全域で採石のために掘られたした採掘抗、石材を山から
引き出すための人工的な谷、大名の刻印のある石材を集めら
れた場所などが確認されている由です。
 またこの石材は、大阪城までは舟を使って運んでいたと考え
られます。
 この工事は、徳川幕府が各大名に割り当ててなされたもので
各大名は競って石材を採集したのですが、佐賀藩鍋島氏は
丁場経営でなく、広範囲を排他的に調達したのだそうです。