GoogleEarthで土木の旅(1)〜フーバーダム

お待たせしました。
『GoogleEarthで土木の旅』第1回です。

記念すべき第1回は、既にリクエストを頂いておりますが、
アメリカ合衆国、アリゾナ州・ネバダ州にある『フーバー・ダム』をご紹介します。

座標は、「 36.016321°,-114.737007°
まずはGoogle Earthで現地へGO!

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フーバーダムは、1936(昭和11)年に竣工し、
以来未だアメリカ一の高さ221mを誇る、
世界で最も有名な土木建造物のうちの一つです。
コロラド川の治水、利水、発電を目的とした多目的ダムで、
形式は重力式アーチダム、貯水量は約400億トンと言われています。
日本のダム全体の総貯水量が200〜300億トンと言われていますので、
そのスケールの大きさは想像もつきません。

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このダムの偉大さを語るときには、
まだ世界が貧しかった1930年代に、わずか5年ばかりの工期で建設された
驚異的な技術力もさることながら、
その社会的な意義にスポットを当てるべきでしょう。

フーバーダムは、世界大恐慌後に袋小路に迷い込んでいたアメリカの
国力高揚を目指したニューデール政策の一環として建設が始まりました。
その建設事業は、膨大な人、カネ、資材の回転をもたらし、
近隣のラスベガスという都市の大発展をもたらし、
ひいてはアメリカ全土の経済発展、意識高揚をもたらしたといいます。
一説には、アメリカの第二次世界大戦への参戦を可能としたのは、
このダムの建設事業がきっかけであるとも。。。
今現在でも、フーバーダムはアメリカ随一の観光地として、
そしてアメリカの誇りとして、存在しつづけています。

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さて、少し考えてみたいと思います。
このような偉大な事業の正に中心にいた土木関係者の「やりがい」は、
いかばかりのものだったのでしょう。
自らの携わる事業が、皆に必要とされ、国を、経済を、世界を動かしていく様は、
土木技術者にどれほどの気概をもたらしたでしょう。

我々FCCでは、数度にわたって「土木技術者の気概」というテーマを取り上げ、議論を行ってきました。
今現在、土木に対する世論は逆風と言われています。
それは何故なのでしょうか?
今、土木技術者の「気概」は、どこに向かえばいいのでしょうか?
結論が難しい問題です。
(%左足%)

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『GoogleEarthで土木の旅』、次回もお楽しみに!
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もちろん全て無料!!