第16回 FCCサロン 土木技術者は学校教育で何を伝えますか? Part2

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土木技術者は学校教育で何を伝えますか? Part2
〜大気汚染立体地図で公共を学びましょう!〜
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タグ:交通,教育,環境

[話題提供] : 大阪大学大学院工学研究科 助教授 松村暢彦
[コーディネーター] : 大阪大学大学院工学研究科 助教授 松村暢彦
[日時] : 平成18年10月27日(金)18:30〜20:00
[場所] : 大阪府立女性総合センター(ドーンセンター) 大会議室1
[定員] : 27名
[参加費] : 無料

【企画の趣旨】
小中高校での総合学習が導入されてから、環境や福祉など公共問題を題材とした教育ニーズが高まっている。しかし、単に「自然が大切です」「緑を守りましょう」だけでよいのだろうか。本来、環境や福祉を通して、他者や公共への配慮を学ぶ、社会性を養っていくことが求められていたはずである。とすれば、もともと公共問題に率先して取り組んできた専門家である土木技術者のスピリッツはきっと役に立つはず。

昨年のFCCサロンでは、交通双六を使って社会的ジレンマの概念を説明し、公共の考え方の一端を示した。今回のサロンは、大気汚染を目で見えるようにおもちゃのブロックを使った教材を用いて、参加者に実際に生徒として学習プログラムに参加してもらった後に、相互の意見交換を行ってもらった。

1.大気汚染立体地図を作ろう

ファシリテーターの松村氏のもとにおもちゃのブロックを使って,大阪市の
大気汚染立体地図を作成した(写真).年代ごとに1968年,1980年,2000年の
3つのグループに分けて窒素酸化物の排出量を示すブロックを積む.

赤のブロックは自動車から,ピンクのブロックは工場からの排出を表している.
ブロックが高いところほど,大気汚染が激しかったことを示し,視覚的にその当時の
大気汚染の状況を確認することができる.ブロックを積み終わった後,3つのグループを
眺めながらどのように大阪市の大気汚染の状況が変わってきたかを確認した.

2.ダイヤモンドランキングをつけてみよう

大阪市の大気汚染を改善するための施策としてA:高速道路の地下化◯I:公共交通の
サービス改善の9つの代替案を提案し,それを重要度別にダイヤモンド型の箱に
代替案の記号を記入していった(下図).

まずは個人ごとにランキングを行い,そのうえで3つのグループにまとまって,
話し合いでグループのランキングを決めていった.各グループからランキングを
決めていったプロセスと結果について発表をしてもらった.

その後,ファシリテーターが集団(社会)の意志決定の難しさと重要性について
解説をし,土木技術者の異なる意見を引き出したり,まとめたりする技術の特異性を
社会に活かしていくことが必要であるとまとめた.

【当日の内容】
参加者数: 27名
当日の内容はPDFで参照出来ます。

【結果】
参加者数: 27名
当日の内容はPDFで参照出来ます。

写真1 ブロックの数を確認する参加者

写真2 ブロックを積む参加者

ダイヤモンドランキング表

ワークショップまとめ