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2010/02/02のBlog
ユギ・ファーマーズ・クラブ編 学陽書房より

東京オリンピックの幕が閉じられた直後の1964年暮れ
突如、新聞の見出しに「ニュータウン」の文字が躍り出た
八王子市、町田市、多摩市、稲城町の二市二町にまたがる3020ha
予定戸数11万戸、人口30万人(のちに41万人に変更)
山林が多い多摩丘陵とはいえ、そこは先祖代々の農家が住み付いている

由木村といえば東京酪農の発祥の地として有名だった
さらに生糸の豪商を生んだ土地としてその生糸を運んだ「絹の道」が貫き
養蚕の村としても注目されていた

海抜100mから200m程度の雑木林が連なる多摩丘陵の丘と丘の間には
土地の人が谷戸と呼ぶ湿地(窪地)がある
谷戸では丘に降った雨が浸み出て小川となり
その水を利用して稲作が行われてきた
湿地特有の動植物も多数生息している
かつてはドジョウやフナなどがきわめて豊富で
鈴木さんの奥さんの話によると1960年代後半の農薬大量散布の前までは
ゲンジボタルやヘイケボタルが小川いっぱいに乱舞していたという

ユギ・ファーマーズ・クラブ。正式名称は「由木の農業と自然を育てる会」
多摩ニュータウン19住区開発予定地域である東京都八王子市堀之内の
寺沢・引切地区を舞台に代々酪農や養蚕を営む農家と
多摩ニュータウンに転入してきた都市住民が交流しながら
都市と農業が共存する新しいまちづくりをめざすグループである
誕生は1987年の春。

ユギ・ファマーズ・クラブの活動は多摩ニュータウン19住区の自然に密着している
その自然はいわゆる天然の自然、原生林の自然ではない
雑木林、田んぼ、畑、池、畦道・・・・・
そしてそこに暮らしてきた人間との長年にわたる共存によって培われた、
人の手のはいった自然である
人を寄せつけない、侵しがたい聖域ではなく、その懐に飛び込んでいける場所だ
親しみやすく、やすらぎを感じられる自然なのだ
開発が進んだニュータウン地区から寺沢・引切地区へ足を踏み入れたときに
誰もが驚きとともに感じる懐かしさがいかにも象徴的である
やって来た人たちは、まず開放感を味わい、童心に帰る
日ごろ閉塞した都市空間の中で身にまとってしまったヨロイを脱ぎ捨てて
安心して遊んでしまう
草、木、土、水、虫、鳥、風、雲
眼を凝らせば、はっとすること、わくわくすることに満ちている
自身の五感をとぎすますほどに、いろいろなものが手に入る
時を忘れて夢中になるということを思い出させてくれるものが、そこにはある 

農作業は自然と人間との対話の積み重ねによって築きあげられた知恵の結晶だ
いくら書物を読みあさっても、頭であれこれ考えても農作物は芽を出さない
知ったかぶりは通用しない
鈴木さんや小谷田さんに手とり足とり教わりながら体を動かすしかない
自分で汗を流さなければ何も手に入らないのだ
そんな農の営みのなかで、私たちは自然の一部としての人間本来の速度や節度を思い出す
心にゆとりややすらぎを取り戻す
家庭や職場ではついわがままになったり、甘えたり、見栄をはったりしてしまう同じ人間が
やさしく大らかな気持ちになれる
自然とつきあいながら、人とも気負いなくつきあっていけるのである

・・・・・里山と田んぼを見てきました
皆の心のよりどころとして残していきたい奇跡の自然環境です
当会も農業ボランティアなどコラボレーションを模索中
田植えが楽しみです・・・・・・・・

2010/01/30のBlog
旅行大手JTBの調査では海外旅行に出た若者(15から29歳)は
この10年で34%減少
米国留学は1997年の47000人をピークに減り始め
昨年30000人を割った
貧乏旅行の代名詞だったバックパッカーすらあまりはやらないとか

安全な日本から出なくたってネットで世界の情報が手に入る
厳しい就職戦線で旅する時間がない
低賃金の非正規雇用が増えて海外どころじゃない
そんな解説や悲鳴に加え若い世代の『内向き化』もよく聞く
日米中韓の中高生が対象の意識調査(2008年)で
海外留学希望者は日本が最低だった

『最近の若者は』とため息をつく前に未知の世界への自然な欲求を
私たちが抑えつけていないか自問してみる
例えば昨年の新型インフルエンザの流行初期
海外渡航自粛が日本で広がり旅先で感染した人が非難される騒ぎも起きた
それは04年イラクで人質になった日本人への『自己責任バッシング』を思わせた
当時日本を知る英国人は「日本では『世間に迷惑をかけること』がご法度なんだよ」と
納得していた

ベネッセ教育研究開発センターが06年に発表した
日中韓と台湾の5都市の親に「子どもへの期待」を尋ねた調査で
「迷惑をかけない人」は71%の日本が群を抜いて最多だった半面
「社会に尽くす人」は最下位
「好かれる人」と願う親心に偽りはあるまいが
「人生の安全運転」への過剰の期待が冒険心にブレーキをかけていないか


・・・・・・人に迷惑をかけないで生きられる人などいるのでしょうか?
決して開き直るわけではなく、互いに迷惑を掛け合いながらも生きることしか
私達にはできないのでは?だからお互い様なんですね・・・・


<エンジェルランプは花も葉もかわいいです>
2010/01/26のBlog
[ 11:09 ] [ 法務省人権擁護委員 ]
1.基本的人権とは生命を守る・自由を確保する・幸福を追求する権利で
何人も生まれながらに持っている。
しかし 人間が歴史的に最初からこのような人権を持っていたわけではなく
祖先の貴重な歴史的経験と努力によって得られた遺産であるから
私たちはこれを失わないようにしっかり身に付け守り育てなければならない。
また、国家も積極的にこの人権を擁護する必要がある

2.日本国憲法の施行に伴い、国家が自らの手によって積極的に
国民の基本的人権の擁護を図るという世界的思想の影響や
第2次世界大戦での敗北という苦い経験もあって
新憲法の基調である基本的人権の尊重を実現するため
法務庁に人権擁護局が創設され、その後法務省となった

3.人権擁護局の少数の職員だけでは国民の日常生活に生起する事件を
取り扱うには 十分でないため直接国民に接する地方組織が必要になり
 全国8ヶ所の高等裁判所の所在地の地方法務局に人権擁護部が置かれ
 その後人権擁護課となった

4.基本的人権は官民一体となってその擁護伸張を図ることが望ましく
 人権擁護委員制度が発足し現在全国で13424人が法務大臣から委嘱されている

5.東京都では人権擁護委員3794名、法務局人権擁護局職員20名で
 都民1億2千万人の人権相談や人権啓発にあたっており
 そのための研修やケース研究を行っている
 
・・・・・・人権擁護委員になって約1年が過ぎました。まだまだ不慣れですが
これまでの市民同士の草の根の活動とは違った幅広い役割があり
自分自身にも勉強になります・・・・・・・・


<マーガレットコスモスも冬の花です>
2010/01/21のBlog
2008年度に起きた小中高生の暴力行為は
確認されただけでも過去最多の6万件に及んだ
中でも中学生によるものが4万3千件で
『もう学校の手に負えない』と嘆く教師も多い
教員の精神疾患による休職が過去最多になり
精神的に追い詰められている管理職も多い

私は大阪の保育士から子どもたちの実情を聞き
貧困の中で暮らす子どもの様相を『ドキュメント高校中退』(ちくま新書)の中で書いた
この子達はその後も小学校や中学校で学校生活に適応できず
暴力や不登校を繰り返していた

あらゆる子どもの行為はそれが暴力であったとしても『学習』によって身についたものだ
貧困家庭に生まれ、家族から経済的、文化的な支援を得られない子どもたちが
中学に入り、2年、3年と進むにつれて受験レースから取り残され
仲間の内でのいじめや教師に対する暴力、学校の施設に対する破壊などを始める

私には子どもたちの暴力は社会から排除され、未来が見えない貧困層の
ぎりぎりのゆがんだ抗議活動のように見える
競争一本やりの学校を見直すこと、暴力のない、いつでも安心して帰っていける
居場所がなかった子どもたちを支援する地域のネットワークづくりと
学校に家庭の役割も備えた福祉的機能を持たせることを
検討することが迫られている


・・・・「児童虐待の世代間連鎖」ということが言われていますが、同様に
「経済的貧困の世代間連鎖」も防がなければならないのではないでしょうか
なぜなら子どもは生まれてくる親も家庭も選べないのですから
子どもには何の責任もないことで不利益をこうむることは著しく
人権侵害にあたると思います・・・・・・・・

<カランコエは小さな花です>
2010/01/19のBlog
[ 10:27 ] [ 新聞記事より ]
正規と非正規の雇用格差をどう是正するか
日本独特の賃金構造や雇用慣行が壁といわれるが
本当に克服できないものなのか

広島電鉄は2009年10月に契約社員を正社員に一本化した
待遇差は10年かけて均衡させる
40から50歳代の正社員は待遇が悪化するが
定年を60歳から65歳に延ばして生涯賃金を維持する
経営側も毎年数億円の負担増になる

当初、古手の正社員から『契約社員は調整弁だろう』という反発が出た
これに対して労組幹部は『あなたが逆の立場だったらどう思うか』と粘り強く説得した
このやりとりは格差是正への発想転換という点で深い示唆を与える

米国の政治学者ジョン・ロールズは個性や社会的境遇など
『自分に関する知識』を持たない『無知のベール』に包まれた人々なら
どんなルールを選ぶか、という思考実験を提示した
そして人生の様々な偶然や不確実性で格差がどんどん開いたり
固定したりしないようなルールを人々は求めるだろう、という結論に達した

無知のベールの仮定は偶然への配慮について人々の想像力を研ぎ澄ます
広電で生まれた『あなたが逆の立場なら』という問いも本質は同じだ
雇用のあり方を変える上で民間労使の役割は非常に大きい
日本を代表する企業の労使は想像力をたくましくして
格差是正への最善の方策探しに挑まねばならない


・・・・日本社会では一般的に「人権とは思いやり』と言われているようですが
それではあたかも「人権とは弱者への思いやり』と言う意味合いになり
「自分自身の命をまもる」「差別や不公正を許さない』という大事な視点が
欠けるのではないでしょうか?
まず自分の人権を知ることではじめて人の人権の尊重という想像力を
働かせることができるのではないかと思います・・・・・・・・


<シャコバサボテンは面白いネーミングですね>>