Road To Zuka-Mania 〜余はいかにしてヅカマニアになったか〜

阪急電車の駅のポスターや車内広告
今津線や宝塚線の車内でたまに目にするジェンヌのオーラ
春の風物詩ともなった宝塚音楽学校の合格発表や卒業式、そして入学式等の、
あの独特の立ち居振る舞い

死ぬまでには一度は宝塚を観なければ、と思いつつ、
観劇の機会のないまま、過ごしているあなた!

そんなあなたがヅカマニアになるまでの物語り。

その1 初観劇
いつかは観にいきたいと思っていた宝塚。。。
勇気を出して観劇を決意!
とりあえずは「ベルサイユのばら」、「エリザベート」、「ファントム」など
再演の大作をチョイス。

想像していた宝塚のイメージそのものの「ベルサイユのばら」
 衣装の豪華さと時代がかった大げさな芝居、
 観終わった頃には、「愛あればこそ」と「シュトワイアン、行こう!」とセリフ
 そして、バスチーユの戦闘シーンの音楽が頭の中を駆け巡る。

想像していた宝塚のイメージとは違う雰囲気の「エリザベート」
 暗い雰囲気と魅惑的な歌、
 観終わった頃には、「エ、リィーザ、ベート」と口ずさむながら、
 怪しげな手の動きを始めている。

しかし、違和感が・・・
芝居が終わったと見せかけて、いきなりミラーボールが回り始め、
ド派手な衣装で歌い、踊りだす。
こ、これは?と唖然としていたら、
いつのまにか大階段から大きな羽根を背負った人が降りてきて、
みんなでパレードをして終る。
その瞬間、席を立つ人々・・・
カーテンコールもないのか・・・
この最後のなんだかわからないショーは必要なのか?
いや、いらないだろう。

その2 二度目の観劇
なんだかなぁと思いつつ、どうも普段は二本立てらしいと言うことで、
勇気を出して通常公演を観劇。
ミュージカルの方はそれなりに楽しめたが、二本目のショーの方は理解できず、
やはり要らないのではないかと感じてしまう。

その3 自習
観劇中、意味不明な観客の笑い、唐突な拍手や手拍子。。。などなど
どうも通常の観劇では理解できない観客の不思議な反応を体験。
とりあえず宝塚関係の本を研究してみる。
なるほど音楽学校を卒業しても研究生なのか、
主演だけではなく、二番手、三番手もいるのか
研7までは新人公演があるのか。。。などなど
宝塚のシステムを理解する。

その4 はじめての東京特別公演の観劇
本公演に飽き足らず東京特別公演を観劇。
20〜30人の少人数で実験的な作品が多く
宝塚の新たな魅力を発見する!
しかし、何か物足りない・・・なぜだ!
あっ、ショーと大階段のフィナーレがないのだ!
最初は違和感を感じていたショーやフィナーレだったけれど
無いとさびしいことに気づく。

その5 笑ったり、泣いたりの理由
この頃になると生徒の名前と顔が一致しだす。
最初はなんだかなぁと思っていたニックネームで呼ぶようになる。
そして、当初意味がわからなかった笑ったり、泣いたりする理由がわかる。
そうか、演じる生徒の今までの歴史や境遇とダブらせて観ているんだね。
あて書きなので、現実のジェンヌと役柄の境界が曖昧なんだよね。
さらに最初は作品自体を観ていたのだけど、
次第にひとりひとりの生徒にも関心が向き始めます。
それに、舞台の構成のパターンも振り付けのパターンも覚えてきます。

ここまでくれば、客観的には立派なヅカマニアの出来上がり!
チケットの売れ行きにまで心配するようになります。
一公演で二回、三回の観劇は当たり前。
宝塚を観るためにお弁当になり、
コーヒーも水筒に入れて持っていきます。
私のお葬式には「さよなら皆様」を流しておくれ!
関西転勤を希望して宝塚周辺に引っ越そう!
もうビョーキだね。
誰か治癒しておくれ!

ふと思う。
このパターンって、吉本新喜劇と同じじゃん。