晴れて明るい大阪です。今日は鏡開き。パックのお餅にカビは生えない!

今朝、NHKラジオすっぴん! をぼーっと聞いていたら、高橋源一郎さんが「源ちゃんのゲンダイ国語」で翻訳家の方のエッセイを紹介しておられました。(申し訳ない、肝心の翻訳家のお名前を聞き逃してます)

*追記 『柴田元幸ベスト・エッセイ』(著・柴田元幸)でした。

そのエッセイで紹介されていたのが、小説かと思うようなホーダーの話です。

このホーダー(HOARDER)については私も拙著『転ばぬ先の老前整理』(東京新聞)のコラムで取り上げていますので、転載します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガラクタ収集癖(ホーディング) 

 「ゴミ宮殿」や「幽霊屋敷」と呼ばれたニューヨークで伝説のコリヤー屋敷は赤褐色の砂岩造三階建ての邸宅で部屋数は12。

ところが1947年3月22日にこの屋敷に死体があると近所の住人から警察に通報がありました。

警官が駆けつけましたが扉や窓の所にはバリケードのように新聞紙で壁ができて中に入れないことがわかり、バールや斧でドアなどを壊して邸内に入りました。

邸内は本、雑誌、缶、傘、古いストーブなどが積み重ねられ、天井の高さが約3.4メ—トルの部屋で2.7メーターまで積み上げられたそれらのゴミの中で65歳の長男ホーマーが亡くなっていました。

この屋敷には次男のラングリーと2人の暮らしのはずで、警察はラングリーを行方不明者として公開捜査をしました。

3日後から捜査と並行して清掃作業が進められました。

 議論の末、最上階の天窓から侵入することになり、天井から60センチ近くまでさまざまなもので埋まっている部屋で、作業員はわずかな空間を四つん這いで進むしかない状況でした。

結局ラングリーが見つかったのもホーマーと同じ部屋でした。

 最終的に、この屋敷から撤去されたものは170トン以上にもなりました。その中にはグランドピアノ14台とT型フォード1台もあったそうです。

 このような状況から、ラングリーは怠け者かといえばそうではなく、邸内で忙しく活動し、自分や兄が自給自足で生活できるように物を捨てずに取っておくのであり、掃除や整理整頓の時間がないとこぼしていたそうです。

 2人は1917年に電話を使うことを止め、28年にガス、30年代に電気も切り、世間とのつながりを絶っていきました。

つまり10年以上ガスも電気もない生活を送っていたのです。

世間から見れば孤立ですが、2人にとってはよりシンプルに生きるため、自由を獲得するためだそうです。はたして2人は自由になれたのでしょうか。

(参考 ランディ・O・フロスト、ゲイル・スティケティー『ホーダー』春日井晶子訳、2012年、日経ナショナル ジオグラフィック社)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『ホーダー』を読んだ時に、溜め込むといっても、上には上があるものだと思いました。
この本の副題はー捨てられない 片付けられない病ーです。
確かに病になると、治療が必要ではないかと思います。