今日は10月中旬の気温で薄曇りの大阪です。
外に出ると、生暖かい空気がもわっーとして、なんだか気味が悪いです

一昨日、「年末に慌てないために」という年末の片付けの話をのせましたが、今日はなぜ妻がキレたのかという話です。

東京新聞のコラム「坂岡洋子の1,2の老前整理」に書いた原稿です。
ご参考までに! 掲載コラムのイラストの写真をアップしておきます。(イラスト なかだえり氏)

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妻がキレると 2014年7月16日掲載

問題は「物」ではなく 

 老前整理の鉄則の一つに「家族のものには手を出さない」があります。覚えておられますか。しかし何年も我慢していると、爆発することもあるのです。

 例えばあるご夫婦の場合。定年退職した夫は次の職場を探しています。

妻はこの機会に、夫の書斎からあふれ来客用の和室の三分の一を占めるファイルの山を整理して欲しいと言いました。

今までは「仕事が忙しい」の一点張りで我慢してきたからです。それなのに夫は「そのうちやる」の言葉だけ。ファイルの中身は夫が四〇年あまり勤めた会社の広報誌です。

月一回の発行で入社時からすべて揃っています。妻は退職して時間がある今こそと期待していました。

そこへ夫に再就職の話が来てすんなり決まり、和室のファイルはそのままです。

怒り心頭の妻は夫に黙ってファイルをすべて捨てました。さてこの場合、妻が悪いと思いますか、それとも夫ですか。妻にしてみればもう限界だったのです。

なぜ妻は和室を片づけたかったのか。田舎に住む夫の母親のひとり暮らしが気になっていました。

高齢なので何かあったらいつでも来てもらえるように一階の和室を片づけて準備しておきたかったのです。

ところが夫は再就職のことしか頭にないので妻の話をまともに聞いておらず、またいつもの「ファイルを捨てろ」だと聞き流していた。ファイルで済んだ男性は幸いかもしれません。

 ある自営業の男性は出張から帰ると、マンションの部屋から家財道具と妻の姿が消えていました。

そんなバカなことが、実際にあったのです。問題が「もの」のように見えていたけれど、実は「コミュニケーション」だったという話です。

このコラムは『転ばぬ先の老前整理』にも掲載しています。

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男性のみなさん、たかが片付けと侮るなかれ!

キレた妻のイラストが真に迫って、こわいかも?

またささやかなお知らせ、昨日発売の「週刊現代」12月15日号、ひとことコメント掲載です。

特集 これで安心して、さよなら 10日で出来る あなたの人生「最後の総力戦」
保存版と書いてありますが…?