・期 日 2018年10月20日(土)(%晴れ%)
・場 所 松尾湿原
・参加者 小川、川本、山本、西川、森川(久)、安藤、豊買、三科、山根、岡澤、伊藤(千)、東田、小宮 
講師:福井先生 宝塚市自然保護協会:4人(松田さん、村上さん、田中さん、杉山さん) 宝塚市:3人(藤田さん、松浦さん、他) 米谷の杉浦さん、佐藤さん 

秋晴れの中いつものバスを降りると、駐車場は閉所中にも関わらず我々以外のボランティアグループや午後からのイベント(ホースセラピー)のスタッフらの車で賑やかだった。 
 湿原に到着すると、いつものラジオ体操の後、出来上がったばかりの「2017年版植生調査報告書」が配られた。 
 今日は盛りだくさんの予定があると告げられて、皆いつにも増して張り切って作業に取り掛かった。
 まず植生調査と草刈り等の保全活動のほかに、イベント(のこぎり体験)用の間伐を行った。

今日の植生調査は、センブリ、リンドウ、ツルリンドウ、ウメバチソウ、ヤマラッキョウの5種類で、担当が決まると一斉に調査を開始した。
 去年822本も記録したヤマラッキョウは、湿原の淵を中心に今年もたくさんの花と蕾が確認できた。湿原内でも多数確認したピンクの可憐な花が、生息環境が異なる鳥取砂丘のラッキョウ畑の花とほとんど変わらないのが、不思議な気がした。
 リンドウが茎を伸ばして咲く姿に、ツルリンドウか?と混乱した一幕もあったが、福井先生の同定で一件落着。お蔭で両者をじっくり観察することができたのは収穫だった。
 センブリも2年目の花を健気に咲かせてくれたし、ウメバチソウが確実に株を増やしているのはうれしい限りだ。 さらに帰り際に宝塚自然保護協会のMさんの案内で自然の家から歩いて7,8分の農地横の岩肌に群生しているウメバチソウを見つけた時は、湿原でもいつかあのようにと期待が広がった。

昼前に、湿原近くの小屋が老朽化に伴って解体されるとの説明が市の担当者からあった。 そこは毎年カスミサンショウウオが見られるせせらぎの側なので、充分に配慮してほしいと皆で熱心に要望し、理解してもらった。 工事は来月の2週目に行うとのこと。 次回の活動日には小屋はなくなって見晴らしがよくなっていることだろうが、カスミサンショウウオの生息場所が無事である事を祈るばかりである。

 気持ちのいい昼下がり、くしくもカスミサンショウウオの住むせせらぎ横の広場ではホースセラピーの馬がゆったりと草を食んでいた。
 本来ならもっとたくさんの親子連れで賑わうはずの自然の家の1日も早い再開が待たれる。 偶然出会った西谷に住むMさんによると、地域の人や関係者が連携して自然の家の再開に向けて本腰を入れて取り組もうとしていることを知った。 行政や一般市民が協働することの重要性を痛感した。

昼食の後は、草刈りなどの保全活動を行った。 新しく購入した電動草刈り機も大活躍して湿原周辺がすっきりした。
 伸びすぎたササを刈ったらその下からヤマラッキョウやリンドウの小さな蕾が顔をだした。小さな植物たちに陽の光を当てるためにも、草刈りなどの保全活動の意義が実感できた。

ほどなく1時間程で保全活動を切り上げて、皆早々に自然の家の入口付近に集まった。 それもそのはず、予め付近の農家さんに頼んでおいた黒豆の枝豆が届いていたのだ。 皆思い思いに余分な茎や葉を切り落として袋に詰め込むと、ほくほく顔でバスや車に乗り込んだ。
 今日も盛りだくさんの日程を無事にこなした皆さま、お疲れ様でした。
(記;小宮)(%晴れ%)(%ニコ女%)(%ニコ男%)