水車、自転車、GRONINGEN(フローニンゲン)(2)

街の中心部に近づけば近づくほど、車での乗り入れ禁止ゾーンが増える。街中には、駐車場も少ない。車に乗って街に入ると不便なので、人々は自転車を利用する。

車がスピードを出せないように、狭く、曲がりくねった道をわざとつくっている。コミュニティ道路、またはボンネルフ(生活の庭)と呼ばれるこのような道は、オランダのデルフト市で始まった。

電車には、1000円を上乗せすれば、自転車をもって乗ることができる。田舎でのサイクリングや通勤などに利用されている。

自転車教育は、学校や家庭でしっかり行われる。
自転車が普及している割に盗難が多いのは、自転車の価格が比較的高いことも一因と考えられている(例:新車は6万円程度)。

オランダでは、自転車に乗って約30分で縦断できる規模のまち(コンパクトシティ)を基本にしたまちづくりが進められている。だから、街がコンパクトであり、都市と田園が明確に区分されている。郊外でのショッピングセンターなどの立地は認められず、街の魅力を求めて人々が自転車で集まってくるような都心づくりが進められている。

住まいは、街では3〜4階の集合住宅、田舎では戸建住宅が多い。公的住宅が普及し、家賃が安いから、住まいへの不安は少ない。

オランダ人は、高齢になっても元気な人が多く、街中に老人ホームなどをほとんど見かけなかった。自転車利用によって、足腰が鍛えられているためかも知れない。

オランダ人は、必要な量だけ家族で分け合って働き、あとの時間を家族で楽しむ生活をしている。このような生活ができるのは、パートタイム就業(例:夫は週4日、妻は午後のみ)が一般的な働き方として認められ、パートタイマーが正社員として扱われるから。

依藤さんの楽しい話のあと、街角広場のみなさんがつくってくださった、ちらし寿司、すまし汁、菜の花のひたしなど、春のメニューをいただきながら、懇親しました。

次回は、7月11日(土)の予定です。