大阪北部地震での支援活動(第1弾報告)

この度の地震でお亡くなりになら方々のご冥福をお祈りしますと共に、ケガをされた方々にお見舞いを申しあげます。

6月18日(月)朝7:58、大阪府北部を中心に、震度6弱の地震が発生しました。大阪市地下鉄をはじめ、JR、阪神、阪急、京阪など各鉄道は運休状態。午前中はNVNAD役員間で連絡を取り合いながらまずスタッフ、および、関係者の安否確認を行い、並行して被害の情報収集を行いました。ようやく昼前に移動が出来るようになり、まず理事長渥美などと会議を開くため大阪大学吹田キャンパスに集合し、関係者などに連絡をとりながら救援活動の方針を打ち合わせしました。色々な状況を判断した結果、まずは高槻市を目指すことになりました。大学からは車で移動しましたが、高速道路が全線不通になっている影響で道路は各地で大渋滞、移動に通常より3倍ほどの時間がかかりました。15時過ぎにようやく高槻市内に到着、屋根にブルーシートがかけられている家屋を確認し、その周辺地域で特に一人住まい高齢者のお宅を探しながら、戸別訪問していきました。断水が続いており、多くの住民の方は、生活用水にお困りの様子でした。また、お会い出来た方に聞いてみると、「大きな揺れで怖かった」「子どもが通学途中で心配だった」「トイレに入っていてどうしょうかと思った」「棚の物が落ちてきたが倒れてこなくて助かった」「こんな大きな揺れは初めてでとても怖かった」などの声が聴けました。
また、断水で生活用水に困っている二人のおばあさんが川からバケツで水をくみ上げようとしている場面に遭遇し、近くの小学校で生活用水がもらえることをお伝えするととても喜ばれ、我々は水運びのお手伝いをさせていただきました。
今回の地震では、外見上には大きな被害がない家屋がほとんどですが、家屋内では家具や食器棚などが倒れて、後片付けに困っておられる高齢者の家庭が多数ある様子でした。また、瓦が落ちたり、ずれている家が数多く見られ、雨の予報が出ている中、対応が急がれる状況です。

6月19日(火)、10時に大阪大学吹田キャンパスに稲場教授のチームも合流し救援活動の打ち合わせを行った後、災害ボランティアセンター設置が決まった吹田市社会福祉協議会を目指すことになりました。この日も道路は大渋滞で、昼頃にようやく吹田市総合福祉センターに到着しました。ちょうど災害ボランティアセンターの立ち上げについて協議されていて、その会議に加わらせていただきました。その日のうちに吹田市災害ボランティアセンターが立ち上げられ、さっそく被災者からのお困りごと(ニーズ)が入ってきていて、我々も家屋の後片付けなど2件の活動に、地元吹田市ボランティア連絡会のボランティアさんたちと一緒に参加させていただきました。活動終了後、吹田市社会福祉協議会のスタッフを中心に、全体で活動報告とふりかえりの場が開催され、同席させていただきました。
その活動と並行して、別チームは昨日お世話になった高槻市の地域の近隣へ行きました。水道は出るようになったが、まだ飲める状態ではないということでしたので、近畿ろうきん社会貢献預金「すまいる」より災害救援費用としてご寄付いただいた資金を活用して、ペットボトルに入った水とお茶を45軒に対し、戸別訪問にて配らせていただきました。この活動は、金光教大阪救援隊(熊本で一緒に活動)のご尽力をいただきました。

6月20日(水)朝から吹田市災害ボランティアセンターを訪問し、この日も午前と午後で2件のニーズに対応させていただきました。午前中はマンションにお1人でお住いの高齢の女性で、地震の影響で食器棚がズレ動いてしまい、それを元の場所に移動させてほしいという依頼内容でした。ボランティア3名で食器棚を動かして、無事に元の位置に配置することが出来ました。作業終了後は、地震当時の怖かったお話や近隣住民の方が「大丈夫ですか?」と訪ねてきてくれてとてもうれしかったことなど、たくさんお話をしてくださいました。我々が帰る時には、わざわざ1階まで降りて来てくださり、お礼を言っていただきましたが、とても喜んでいただけた様子だったので、少しでもお役に立てたのかなと思いました。
午後の活動は、昨日に続いてマンションにお住いの男性のお宅で、地震の影響もあり部屋内に散乱した家具や荷物などの後片付けの依頼内容でした。この活動には吹田市ボランティア会のメンバー3名と一般ボランティアの男性も加わっていただき、荷物の整理や運搬など手際よく行うことができました。まだ少し作業が残ったので、翌日も作業は継続される予定です。
この日も、17時から吹田市社会福祉協議会のスタッフが中心に、活動報告とふりかえりの場を開催され、災害ボランティアセンターの状況や運営の課題、あるいは、ニーズ調査についてのルール確認などスタッフ間で活発に意見を出し合って、被災者支援につながるように情報共有をされていました。
吹田市での会合後は、避難所になっている箕面市の豊川南小学校に行きました。昨日は約120名もの方が避難されたとのことでしたが、この避難所は大阪大学吹田キャンパスからも近いということで、その多くが大阪大学の留学生との話でした。慣れない国での今回の地震は、精神的なショックが大きく、また、余震が来るたびに自宅にいたら家が倒壊するのではないかとパニックになった留学生が多くいるようで、この避難所に来たとのことでした。ただ、避難所の担当者によるとこの避難所も学校の再開の関係で21日(木)には閉鎖の方向で、2キロほど離れた萱野(かやの)東小学校の案内をされていました。今後の避難所のことが気になるところです。