野田まつりを訪問した学生たちの感想について

活動につきましては、9月17日付のブログにて既に報告させていただいていますが、参加学生さんの感想も一部ご紹介させていただきたいと思います。

学生の感想
8月25日(金)関西学院大学社会学部3回生 清水
夜に野田祭りの盆踊りの抽選会のお手伝いをさせていただきました。まず最初に野田祭りの規模の大きさに驚きました。来る前のイメージよりもかなり大きく、野田村が一つになっているように感じました。 少しお祭りの雰囲気を感じた後、体育館に移動し抽選会の賞品の受け渡しを行いました。抽選会場にはたくさんの景品が並んでいて、どの景品もすごく豪華でした。これだけ多くの品を全て配るにはかなりの時間がいるのではないかと思いました。 そして抽選会が始まると当選した方が次々と受け渡し場に集まってきました。しかし、景品にはあらかじめ番号が振られており、それを順番に渡していく形だったのですごくスムーズに受け渡しができました。また途中少しですが私たちが関西から来ていることなどを景品の受け渡しのお手伝いされている方々とお話をすることもできました。 終わってみると、例年よりも30分ほど早く終わり、現地の方にも「助かったよ」なとど声をかけてもらいました。少しでしたがお力になれてよかったと思います。

8月26日(土)午前 関西学院大学社会学部3回生 比護
朝8時頃から午後からのお祭りで使用するしいたけの下ごしらえや準備等を済ませ、新町にあるコミュニティルームで茶話会を行ないました。 こちらで何かイベントを企画する予定でしたが、仮設の頃からお世話になっている自治会長さんからなにも準備はいらない、ただきてくれればいいと言ってくださったので、そのご好意に甘え、茶話会という形で仮設住宅に住んでおられたか方々10名ほどと話をする機会をいただきました。私は野田村は今回が初めてで、震災当時の様子や仮設住宅での環境など詳細に知っていたわけではないですが、住民の方々は私のような外部から来た人に対しても心優しく何でも話してくださりました。近所の方々の近況だったり、野田村の食べ物の話や関西の話、こうして集まって話すことで元気になるということなど、本当に色々なことを話していただきました。歳でいうと私の祖父母とほとんど変わらないぐらいですが、こうして気さくに何でも話せるのが不思議で、とても居心地が良かったです。私は野田村に関してあまり何も知らずに来てしまっていましたが、何も知らなかったからこそ純粋に住民の方々の素直な優しさを感じることができたのではないかと思いました。2時間程度の短い時間ではありましたが、私にとってはとても貴重な体験で、また茶話会だけでなく住民の方々とお会いできたらいいなと思いました。

8月26日(土)午後 関西学院大学社会学部3回生 上杉
私自身、今回が2度目の参加でしたが今回のように多くの住民さんと関わることはなかったのでとても新鮮な活動になりました。まず2日目の祭りを終えた感想としては、想像以上に人が集まりにぎわいがあり、多くの人が来ていたこともあり野田村にとって必要とされている祭りなのだということです。 私たちは津波で被災した農家さんのしいたけを焼きしいたけとして販売し、住民さんの方に勧誘などをして回り、自ら声をかけ回りをさせていただきました。その際に住民さんとたくさん話をしました。例えば、野田村でしいたけ二つで二百円は高すぎるから安くしてみてはという提案であったり、どこから来てるのだったり、逆に私たちが軽く質問をしたりなど。その中で前回まで野田村の人はシャイだということを聞いたのでそのイメージしかありませんでした。実際、最初声かけをしている時もあまり関心を持ってもらえず、しゃべってもくれずでシャイな人がやはり多いように感じました。しかし、多くの人と関わる中で何度も喋りかけてみたりすると、興味を持って反応してくれたり、自ら自分の話をしてくれたり積極な方も多く、シャイだけども内心はしゃべりたい、聞いてほしいと思っている人が多いのだと思い、新しい発見になりました。

8月27(日)午前 関西学院大学社会学部3回生 二宮 
先生に連れてもらい、野田村・野田村周辺を車で回りました。 震災当時に、津波で呑まれそうになっている下安家漁港の近くの橋から撮った映像があるのですが、その映像と全く同じ場所にいきました。その橋はとても高く、本当にこんな所まで波が来たのかと目を疑いました。それでも、今はその漁港にも人がポツポツと居て、元気な姿を取り戻しつつあることを実感しました。 野田村から少し離れた、田野畑村にある北山崎も訪れました。天候にも恵まれ、本当に綺麗な景色でした。そこで、一組の老夫婦とお話しをさせて頂いたのですが、17年前に訪れた事が一度あるらしく、その時と景色がほとんど変わっていないのだそうです。あんなに大きな津波であっても変わらない景色もあるのだなぁと感じました。 この午前中の視察を通して、野田村・その周辺の素晴らしさ、たくましさをとても感じました。もっともっとこの地域を知りたいと思います。

8月27日(日)午後 関西学院大学社会学部3回生 平田
午後からは前日に引き続き屋台でしいたけを販売しました。思ったより売れ行きがよく、想定時間内で売り切ることができました。その後、商工会青年部のお店のお手伝いをさせて頂きました。お別れの際、全員で写真をとり、握手もしてくださりました。私たちを受け入れてくれていて、とてもありがたく感じました。また、と言ってくださり、これからも野田村での活動を継続させていきたいという気持ちが大きくなりました。活動が終わり、夜の振り返りを行いました。今後も野田村に関わり続けたい、続けるべきだという思いから、どのように活動していくのかを考えましたが、難しい議論だと思いました。ただ、継続して野田村(被災地)に行くことが大事だということは今回活動に参加したみんなの思いになりました。それは、チーム北リアスとして参加したり、青年部の方達と関わったりしたことがこの思いにつながったのだと感じました。

全体を通して 関西学院大学社会学部4回生 藁科 
今回の野田村訪問では、茶話会や野田祭りの活動の中で、これが直接的な「復興の活動」ではないにも関わらず、野田村の方々が心待ちにして楽しんでくれているのを感じられました。つい目に見えて役に立つ形での「復興の活動」をしなければと考えがちなのですが、対等な「交流」ができる関係を今後も続けていきたい、という方向への想いを明確にできたように思います。 野田村を今後も訪れたいという想いの障壁となるのは時間やお金がすぐに挙げられがちですが、お祭りや慰霊祭などの訪れる特別な理由がないと行きにくい、という意見も出ました。そこで、何もないときでも訪れて、お話をしたりご飯を食べたりお土産を買って帰る、というある種の図々しさがあってもいいのではないだろうか、と考えてみました。それは、私たちの先輩たちがこれまでの活動で築いてきた「信頼関係」に拠るからこそ出来ると思います。それを大事にしつつ、もっと気軽に訪ねて行くことの出来る関係性を目指すのも一つの道のように思えました。

最後に 今回は、チーム北リアス事務局長の貫牛さん、商工会青年部のみなさん、そして今までの活動で関係した多くの方々や野田村の方々のご支援、ご尽力のおかげで活動することができました。また、多くの方々のご寄付により、野田村での継続的な活動ができましたことをあらためてお礼申し上げます。