歌舞伎町ツリー完成

昨日から始まった「歌舞伎町クリスマス☆ガーデン」。今日、ここ歌舞伎町エリアに住む方、集う方の手で書かれたプラダンブロックを積み上げ、完成いたしました。
今回、こうした手法で歌舞伎町というまちに入ったのですが、一昨日の夕方、歌舞伎町に到着するまではいったいどうしたらいいのかと途方に暮れる状態でした。というのも、約ひと月前に会場である歌舞伎町2丁目にある大久保公園のリサーチを2日間にわたって行ったときには、この公園に訪れる人はほとんどいないように見えたからです。
また、「歌舞伎町」というまちが、流布するイメージによって途方もなく大きく複雑なものに感じられ、いったいどこから手をつければコミュニティアートになるのだろうと思っていました。
しかし、アートはまさに生もの。一昨日、歌舞伎町に到着したときから事態はぐんぐんと変化していき、今、私の中では歌舞伎町というまちがほとんど来る前とは違ったものになっています。
こんなにも歌舞伎町にはローカルなコミュニティが息づいており、またその一方で小さなこどもからお年寄り、いろいろな文化や国籍をもったさまざまな人が生活の場をもっているということがわかりました。
もちろんその一方ではいわゆる「怖いまち」「欲望のまち」といった顔ももちろん現実として存在しており、しかもある部分はいよいよ悪化しているとも言えるのかもしれません。
しかしここに住むみなさんのまちをよくしたい、自分たちの生活の場をいいものにしていきたいという気持ちはどこの地域とも同じであり、しかも感じるのは私がかかわってきたどの地域よりも柔軟で展開がはやいように思いました。それだけ危機意識が強いとも言えるのかもしれませんが。
ということで、今回の「歌舞伎町クリスマス☆ガーデン」は、私にとっての歌舞伎町入門編とでもいうべきもので、これをとっかかりにすぐ1月に「歌舞伎町博物館2011」という企画があるので、ここへとつないでいきたいと思います。今回の「ガーデン」が自分の思いを書く誰でも入れるワークショップというスタイルをとっていたのに対し、「博物館」への私の参加企画は、今回得た歌舞伎町のみなさまへのインタビューをもとにしたドキュメンタリー的なものになります。
いったいどうなるのか、こちらも全く予断を許しませんが、このミラクルなまちならまた何かが降ってくるに違いありません。
とりあえずメリー・クリスマス!

(門脇篤)