ワークとライフのはざまには—その実態は?

(%ハート%)(%ハート%)昨年、川村学園女子大学の大学祭で行われたj女性学研究所シンポジウム「ワーク・ライフ・バランスを考える—仕事・子育て・ボランティア」に参加しました。
ワーク・ライフ・バランスというと、私は「仕事と生活(家庭?)のバランスがうまくいってること」と理解していて、それを進めようというのは「うん、これこそ進むべき道だ!」と感じてきました。が、実態はそうではないらしい・・・ということに気付かされたシンポジウムでした(%雨%)(%雨%)。

 まず柚木理子さんの「ライフとワークのはざまには」で、ドイツと日本を対比した労働問題からの報告がありました。過労死問題などドイツではありえないとのことでした。
日本では、1980年代後半より労働市場に大量進出した女性ですが、ジェンダーギャップは増大の一途。フルタイマー・パートタイマーでの分断や賃金格差がひらく一方の現状(%怒る女%)(%怒る女%)。
そんな中「1990年に1.57ショック」で少子化問題が浮き彫りになりました。そこで国は、『経済財政諮問会議労働市場改革専門調査会』を中心に「ワーク・ライフ・バランス」を推進しているようです。2007年10月18日 「ワーク・ライフ・バランス憲章」及び「行動指針」の骨子案が提出され、その中で、週60時間以上働く労働者の割合を2006年に10.8%を10年後には半減。男性の家事育児関連時間(時間/1日)を2006年に1時間のところを2.30時間にする、と言っています。
しかし、そのための対策は? なにをどうやって、このような状態にするんでしょう。
 
先日、新聞で「母子家庭への就労支援がまったく機能していない」→補助金の削減だけが進み「今でもフルで働いていても、子どもを育てるのに大変なのに、これでは一日中働き続けても生きていけない、子どもとの時間が取れない」などの声を上げていることを取り上げていました(%涙%)(%涙%)。
週60時間以上働く労働者の割合が半減どころか増大しそうな2007年以降、「労働ビッグバン」を狙っている匂いがぷんぷんする、気をつけていなければならない。というまとめでした。
その上、少子化の中心にいるはずの「子ども」の影が薄いなぁ、次世代の気持ちを考えているのかな?と気になるところですね。紙数がつきましたので、次の「保育サービスの充実と親の育ち」野尻裕子さんの報告他についてはまた機会があったら報告します。
 ※女性学研究所の初代所長である故若桑みどりさんのご冥福をお祈りします。
(K・S)