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2022/12/12のBlog

かつて関東平野で繰り広げられた
2つの壮大な国家プロジェクトを再訪
利根川東遷 その目的と意義
我孫子を通過した古代東海道
我孫子市史研究センター古代史研究部会長 星野征朗氏

「市民の手で創ろう、我孫子の歴史」のスローガンのもとに、我孫子市の古代史をライフワークとして取り組んでおられる星野征朗氏に講師をお願いしました。星野講師は特定非営利活動法人「東葛市民後見人の会」を創設され、いまは我孫子市史研究センターで古代史の研究に没頭されていらっしゃいます。

第一話は、利根川の東遷事業です。
徳川家康は家臣の伊奈忠次に、利根川水系の開発を命じます。利根川を荒川から切り離して、銚子の海につなげる河川工事です。この利根川東遷事業は、利根川の治水と新田の開発、そして江戸を水害と外敵から守ることを目的にしました。

第二話は、古代の東海道は我孫子市を通過したというお話です。
台地は我孫子市布佐で利根川に阻まれますが、江戸初期の利根川東遷以前は対岸の茨城県利根町布川までひと続きの台地でした。 東海道は国道 356 号に近い位置で布川方面に向かったと想定されます。

豊富にして膨大な資料を基に、私たちの知らない地元史を分かりやすく簡潔に解説下さいました。

(秋田桂子)
2022/12/09のBlog
新シリーズ「(続)再訪・絵画を観る喜び」⑥
フォーヴィスム、キュビスム
美術愛好家 長野一隆氏

きょうはシリーズ「絵画を観る喜び」で人気の、長野一隆氏の講座を開催しました。長野講師は講座日までにアジアで293か所、アメリカで298か所、ヨーロッパで1670か所、合計2261か所もの世界の美術館や名画のある教会などを訪ねて来られました。実際に訪問されて、自ら撮って来られたマティス・ルオー・ヴラマンク・ドラン・ブラック・ピカソのスライドを投影されて、フォーヴィスムとキュビスムの絵画を楽しく解説下さいました。

マティス(1869-1954) 「緑の筋のあるマティス夫人の肖像」 コペンハーゲン国立美館 1905年 40 x 33cm
 野獣派(フォーヴィスム)のリーダー、世界でもっとも愛されている芸術家の一人、色彩の魔術師
「赤のハーモニー」 エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルク 1908年 180 x 220cm
「桃色の裸婦」 ボルティモア美術館、アメリカ合衆国 1935年 66 x 92.7cm
「ジャズ」 マティス美術館、ル・カトー・カンブレジ 1947年 40.8 x 55.7cm

ルオー(1871-1958) 「老いたる王」 カーネギー美術館、ピッツバーグ 1937年 76.8 x 54cm
 モローの弟子、マティスの親友、自ら「キリスト教画家」と称した、ひたすら自己の芸術を追求した孤高の画家
「聖ヴェロニカ」 ポンピドゥー・センター、パリ 1945年 50 x 36cm

ヴラマンク 「シャトゥー付近でのセーヌ川の船曳」 ワシントン・ナショナル・ギャラリー 1906年 50 x 65cm
 独学で絵画の道へ、ドランの親友、本能の赴くまま、自分の感性に従って描いた
「雪の中の村」 松岡美術館、東京 1930年 73 x 91.7cm

ドラン(1880-1954) 「コリウールの港」 トロワ近代美術館、フランス 1905年 72 x 91cm
 マティス、ヴラマンク、ピカソの親友、フォーヴィスム、キュビスム、古典、ゴシックを経て独自の境地へ
「ブラウスの女」 コペンハーゲン国立美術館、デンマーク 1906年 100 x 81cm

ブラック(1882-1963) 「レスタック」 アノンシアード美術館、サン・トロペ、フランス 1906年 60 x 72cm
 キュビスムのリーダー、コラージュの技法(パピエ・コレ)を開発、第一次大戦後は静物画多数
「レスタックの家々」 ベルン美術館、スイス 1908年 73 x 60cm
「ヴァイオリンと蝋燭立て」 サンフランシスコ近代美術館 1910年 61 x 50.2cm
「果物皿とグラス」 メトロポリタン美術館、ニューヨーク 1912年 63 x 45.7cm
「ピンクの魚のある静物」 インディアナポリス美術館、アメリカ 1937年 43 x 61cm

ピカソ(1881-1973) 「アヴィニョンの娘たち」 ニューヨーク近代美術館、アメリカ 1907年 244 x 234cm
 20世紀を代表する画家、同時代と後進画家に多大な影響
13,500点の油絵と素描、100,000点の版画、34,000点の挿絵、300点の彫刻と陶器を制作
「ベレー帽の男」 ピカソ美術館、バルセロナ 1895年 50.5 x 36cm
「自画像」 ピカソ美術館、パリ 1901年 81 x 60cm
「大道芸師の家族」 ワシントン・ナショナル・ギャラリー 1905年 213 x 230cm
「カーンワイラーの肖像」 シカゴ美術館、アメリカ 1910年 100.6 x 72.8cm
「肘掛椅子に座るオルガ」 ピカソ美術館、パリ 1918年 130 x 88.8cm
「マリー・テレーズの肖像」 ピカソ美術館、パリ 1937年 100 x 81cm
「ゲルニカ」 ソフィア王妃芸術センター、マドリード 1937年 349 x 777cm

(秋田桂子)

2022/12/03のBlog
[ 08:42 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
美しき日本の山岳自然
日本百名山より12 栃木日光と筑波山
我孫子に最も近い百名山と里山
日本山岳写真協会理事 鈴木菊雄氏

我孫子市在住の山岳写真家 鈴木菊雄氏にお会いをしてご講演をお願いし、実現したのが2007年5月10日「利根川の山からヒマラヤへ」でした。
以来15年、きょうはご講演の最終回として、我孫子市に最も近い百名山である日光と筑波の山を解説くださいました。日光の男体山や日光白根山など、踏破された山々は29座にもなるそうです。
筑波山は我孫子市からも天候次第で眺望が得られますが、撮影がベストなのは稲田などを前景にすることだそうです。因みに鈴木講師は2021年、利根川遊水地から筑波山の眺望が年間なん日得られるかを計測されました。結果、2021年に我孫子市利根川遊水地から筑波山が見えた日は72日だったそうです。豊富なスライドを用いて、修験道の聖地としての日光の歴史や周辺の山々、里山歩きのルートが整備された筑波の魅力を丁寧にお話下さいました。

(秋田桂子)
2022/11/25のBlog
[ 18:20 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
古典文学の楽しさ
 ~より楽しく古典文学を読むために~
國學院大學講師・文学博士 堤 康夫先生

きょうは人気の堤康夫先生の、最終講義の日です。先生は「古典文学を読み解くカギは、文中にちりばめられたシグナルにあります。例えば光源氏の兄である朱雀帝の人生は、最初に登場する場面でうかがい知ることが出来ます。徒然草の(仁和寺にある法師)には笑いだけでなく、風刺がたっぷり込められています。」と話されて楽しい解説をくださいました。
*僧たちがぼた餅を作ると聞いたので、寝たふりをして待っていた。餅が出来上がってすぐに起き上がるのも体裁が悪いので、そのまま寝ていた。次に声が掛かったら起きようと待っていたら、声が掛からなかった。我慢の限界なので、自分から声を上げて返事をしたー児のそら寝。

(秋田桂子)
2022/11/23のBlog
東洋大学講師派遣事業
我孫子―若き「白樺派」にみる(恋―愛)の日本文学
東洋大学名誉教授 竹内清己先生

東洋大学では創設者:井上円了先生の社会教育への意志を継承されて、地域の生涯学習活動を支援されておられます。この社会貢献活動の一環が、活動に対する講師の派遣事業です。今回は私から申請をさせていただき、ご許可を得て今回の講座開催の運びとなりました。
講師の竹内清己名誉教授は日本の近現代文学のオーソリティーでいらっしゃいます。
日本文学における恋は、相手の魂を欲しがること。愛は、相手がいとしいこと。この
恋と愛のあいだにハイフンを入れて、竹内先生は「恋コイ―愛アイ」こそが古くから現代における精神の基本であるとされました。そして我孫子市にまつわる有島武郎、志賀直哉、武者小路実篤などの文学にみる「恋コイ―愛アイ」の要素を詳しく解説くださいました。

(秋田桂子)