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ふれあい塾あびこレポ-ト
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2008/09/09のBlog
ふれあい塾あびこが一般市民の方にもご参加いただける特選公開講座を開設して三年目になるが、本日は本年度二学期の最初の特選公開講座であった。今日の講座は「江戸という時代」シリーズの四回目で、テーマは「江戸しぐさを語る」であった。講師はNPO法人江戸しぐさ副理事長の桐山勝先生。会場はアビスタ、無意識に私たちの生活にも溶け込んでいる「江戸しぐさ」について成立の時期・時代的背景・内容について川柳や絵巻などを用いてわかりやすく解説いただいた。
元禄をすぎて1750年から1800年にかけての江戸文化が爛熟した時代に江戸しぐさは成立したものと思われる。当時江戸は世界有数の都市として、人口は100万人を超え、経済は繁栄し米中心の経済から貨幣経済の時代に入り、大商人が武士に代わって経済を支配していく時代と重なる。
お客様の気持ちをいち早く察知、常に半歩先を読み、いかに商売を成功に導くか、知恵を積み重ねていくうちに、江戸商人の行動哲学として「江戸しぐさ」が生まれたものと思われる。日本の美しい自然を背景とした儒教、仏教、神道などの伝統的な宗教観を背景に、中江藤樹の陽明学・石田梅岩の説いた商人の在り方などの思想的な影響のもとに、多くの町人同士また武士たちと共生していくための知恵を磨き、集大成されてできたものである。
当時江戸には2000近い寺子屋が存在した。寺子屋は当時の学校教育という面だけではなく、ビジネススクールとしての側面もあり「江戸しぐさ」の形成に大きく貢献したようである。今ベルリンの美術館に所蔵されている「熙代勝覧」(日本橋繁昌絵巻)のコピーを見ると、日本橋から神田までの約1キロにわたる当時の商店、大八車など交通の状況、そこに集まる人々が生き生きと描かれ、江戸がいかに繁栄していたかがしのばれる。
江戸しぐさの基本は「傘かしげ」(傘をさして道ですれ違う時、少し横にかしげて通り過ぎる)「肩ひき」(相手に体が当たらないように肩を引く)「こぶし腰浮かせ」(乗り物のなかで誰かが乗ってきたら席を譲るか、空間を空ける)の三つに代表される「相手への思いやり」である。
川柳は1757年に誕生したが、伊勢詣でを詠んだ「江戸っ子は わらんじはくが らんさわぎ」など多くの川柳に、当時の江戸の様子が臨場感をもって語られている。あいさつに始まりあいさつに終わるといわれる江戸しぐさであるが、現代人の我々も心したい江戸しぐさとして、言葉づかい・お付き合い・往来しぐさなどを学びなおし、人間関係を円滑にする知恵・共生文化を後世に伝えたいものである。高度成長から平成バブルを経て、日本の美徳や日本人の良さが失われ、痛ましい事件がテレビ、新聞紙上を賑わせている今、一層その感を深くする。
アンケートの結果も「江戸時代の商人の生活の姿、生きてゆく知恵等説明いただいた、次回が楽しみ」「江戸の生活が生き生きと語られたと思う。もっと時間があったら良かった」など好評であった。

午後の同好会は、会場をめばえ幼稚園に移して囲碁を楽しんでいただいた。(青)
2008/09/05のBlog
[ 18:37 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
9月から学校は2学期が始まった。ふれあい塾あびこも9月から新学期がスタート。我孫子は30日の夕方、1時間に降雨量が105ミリを記録するなど8月下旬は連日のゲリラ豪雨。9月に入ると一転夏再来を思わす猛暑で体がついていかない。
さて、9月4日、塾生さんはお元気で会場のめばえ幼稚園のカルチャールームに集まってこられた。今日は恒例の神長哲郎先生の俳句教室。開始に先立ち、塾を代表して多田副理事長より、9月11日で開塾9年目に入るが、これも塾生の皆様や講師の先生方のお陰、これからもよろしくお願いします、と新学期のご挨拶があった。
今回の兼題は「秋の風」「秋灯」「秋灯下」。塾生さんからよせられたトータル50句について、塾生さんが一人五句ずつ投票する選句が始まった。結果、最高点は10点、次点は9点、次は7点であった。
選句のあとは、神長先生による50句全部の講評。一つずつ軽妙なコメントがあると同時に、チョットした手直しで見違えるようになるところは流石である。今回、その途中でとても面白いやりとりがあった。
神長先生「○○さん、この句はとてもいいよ」
○○さん「エッ? これ、私のじゃないですよ」
神長先生「いや、貴方の名前が書いてあるよ」
○○さん「これ、私のでした? すっかり忘れてたわ。さきほどこれはいい句だなあと一票入れたわ。やだ! 私のだったのね!?」(皆さん大笑い) とまあ、時にはこんな会話があったりで、句会は誠に和気あいあいの雰囲気である。
講評のあとは神長先生の句の紹介があり、最後に神長先生がテキスト「実作俳句入門」の中の一節、「中七の字余りを解消せよ」を解説されて今日の俳句教室はお開きとなった。
次回の兼題は「運動会」「冬支度」。

俳句のあとは久保寺寛次氏の証券時評があり、更に昼食後は有志による時事懇談会が開催された。(佐)
2008/08/31のBlog
[ 09:26 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
ふれあい塾あびこは、9月4日から新学期ですが、その1週間後の11日は、8回目の開塾記念日です。おかげで、平成12年9月11日スタートのふれあい塾あびこは、9年目に入ります。毎週2回の開催を重ねて、この8年間の開塾回数は、549回に達しました。これを支えてくださった塾生ほかたくさんの受講者の皆さん、いまや80人を超す講師の先生方、めばえ幼稚園ほか会場関係者の皆さん、その他たくさんのご協力くださっている方々に、改めて厚く御礼申し上げます。

ふれあい塾あびこは、「卒業のない学校」ですから、引き続いて、新しいテーマ、新しい講師の先生方を探し、内容充実に努めます。また、通常の講座以外に、3年前から月1~2回のペースで開催している、一般市民の方にご参加いただける「特選公開講座」も、更に拡充してゆきます。これらの生涯学習の体制とノウハウを生かして、我孫子市の提案型公共サービス民営化制度に応募して受託した我孫子市公民館の市民カレッジ「我孫子を知るコース」も、2年目講座を実施中です。

これらの講座の予定や、その概要は、引き続きこのブログでご紹介いたします。おかげでふれあい塾あびこブログは、この「ボランタリーライフ」利用NPOの中でもトップ50に入るアクセスをいただいていますが、どうか引き続きご愛読ください。そして、ふれあい塾あびこや特選公開講座にどうぞご参加ください。ご意見もお寄せください。

以下、ブログ子から一言ご挨拶申し上げます。
(青)皆さんに講座のイメージができる限りおわかりいただけるよう、がんばって書いております。今後もぜひご愛読ください。

(多) 内容たっぷりで、ブログでご紹介しきれない講座がたくさんあります。ご自分で勉強してみよう、というきっかけにしていただければ、と思っています。お近くの方は会場にどうぞお越しください。

(足)講師のT先生からブログが開き難いがどうしたの!というメールをいただいたり、時々公開講座にも足を運んでくれる川崎に住む友人、Yさんからは川崎でも同種の塾を立ち上げたいのでと資料提供を求められたり、多くの方々に見守られていることに感謝します。

(佐)講座の内容を簡潔にお伝えするのは結構難しいのですが、引き続きご愛読頂けるよう頑張ります。

2008/07/27のBlog
7月24日、第五回市民カレッジ(我孫子市民間委託事業)をアビスタのミニホールで開催した。本日の講師は我孫子の文化を守る会の会長、三谷和夫氏。お話のテーマは「平将門とその一族」、副題は「将門は今も生きている」である。

ご存じのように平将門は桓武平氏高望の孫。茨城県西部を地盤としていた将門は常陸の土豪と国守の紛争調停に乗り出したがうまくいかず、結局国府に出兵し、国府を焼き払う。この行動が国家に対する反乱となった。自ら新皇と称して関東の自立を図ったが、940年2月討たれてその生涯を終える。これがよく知られている将門の乱である。講師からは、今日は一般的な、よく知られている将門の話はしない。我孫子にとって将門は大変ゆかりのある人物、今日はその辺のことを中心にお話したいと講義はスタートした。
我孫子市及びその周辺には将門伝承が数多く残されている。その例を次々と具体的に解説されていく。

将門は初代高望から3代目にあたる。その高望が大切にしていた不動尊が我孫子市の岡発戸にある滝不動に祭られていること。
将門の守本尊は聖観世音菩薩であるが、今は我孫子市日秀(ひびり)の観音寺に日秀観音として安置されている。日秀の人は将門調伏のために建てられた成田山新勝寺に行っても、お参りはしないこと。将門討伐軍の藤原秀郷が建立した我孫子市高野山香取神社の氏子は将門神社のある対岸沼南の人とは通婚しないこと。

我孫子警察署近くにある大井(柴崎)天満宮は1991年に「鎮座1050年記念」の手拭いを作成した。その手拭いからわかることは、1991から1050を差引いた941年に天満宮が建てられた計算になる。これは将門が死んだ940年の翌年、つまりこの天満宮は将門の霊を祭るものであること。

我孫子市根戸にある北星神社。これは将門の家系につらなる千葉氏が信仰した北斗(北星)につながるものであること。更には守谷の将門城址といわれるもの、東京の大手町にある将門の首塚など、かずかずの将門伝承を紹介された。

更に時代を下って、将門の一族として千葉氏、相馬氏について紹介される。初代千葉常胤の子供、相馬師常は平将門直系への養子説があること。師常から5代目の相馬重胤は奥州相馬氏の初代であること。この千葉氏も相馬氏も江戸時代に入ると歴史の上では消えてしまったことが、その血筋を引く人たちが今もおられること。
将門に縁の深い地域では今でも「将門様」と「様」をつけて呼ぶ。今から1000年以上も前の将門に対する敬慕の心が深く大衆に根付いているのではないか。将門神社は各地に存在するが、朝廷に反逆した将門が神となったのは何故なのだろうか。

講義の途中で、「桓武平氏支族」とかかれた講師作成の一冊のノートを紹介された。そこには将門と同じく桓武平氏の子孫にあたると思われる氏がアイウエオ順に記録されており、受講生の興味を引いた。
講義の終わりには講師が持参されたカセットテープで、福島相馬の民謡「相馬流れ山」と「相馬二遍返し」を聴き、本日の講座の締めくくりとなった。

非常に地元に密着したお話に、受講生はもっと、もっとお話を聞きたい。また、今日紹介された史跡を是非訪ねてみたいと思った講義であった。(佐)
2008/07/26のBlog
BSEやSARS、鳥インフルエンザなど、動物から人間にうつる「人獣共通感染症」が頻発しているのはなぜか、その伝播を防ぐためにはどうしたらよいか-今日は市内布佐平和台在住のこの分野の権威で、この「人獣共通感染症」の名付け親でもある元国立感染症研究所獣医科学部第一室長 獣医学博士 神山恒夫先生からお話を伺いました。

まず先生は、寄生虫・細菌・ウィルスが身体に付着して増殖するのが感染症であり、人から人へと伝染することが社会的問題となる。つまり社会レベルでの障害を引き起こすのが感染症であるとされました。

次いで病原体の種類と数に触れられ、英国の学者が数えた1415種類のうち、ウィルスが200種類・細菌が500種類もあること。そして800種類はもともと動物が持っていた病原菌であり、人間の感染症の60%はこの動物由来の感染によるものであることを話されました。つまり「人獣共通感染症」の概念は、ここに由来します。

先生の調査によりますと、人獣共通感染症が存在することを知っている人は少なからずあるが、60%の人は具体的な病名を知らない。病名は知らなくてもいいから、人獣共通感染症という病気があることを知っていて欲しい・覚えていて欲しいことを訴求されました。

人獣共通感染症は古来からあり、メキシコ・アステカの壁画にも犬と人間共通の寄生虫が描かれているそうです。ジェンナ-の種痘法は牛を使った、人間への初めてのワクチン使用例です。感染すれば発症する、発症するものは治療法が見つかる、対処する事が可能となる、これが天然痘撲滅への成果と繋がったわけです。

天然痘は動物が介在しない疾病ですが、動物が介在する人獣共通感染症はどうか、特に日本の現状はどうなのでしょうか。一番身近にいる犬や猫などのペット、リスやプレ-リ-ドックなど輸入されてくるエキゾチックペット、狸やいたちなどの都市型野生動物、普段口にしている家禽・家畜や魚介類、動物園や保育園で飼育しているふれあい用の展示動物など、数多く接触する機会があります。

しかしながら幸いにも日本は、生物の活動が低下する冬という季節があり、周囲を海に囲まれていることと、研究者の方々の成果と啓蒙により防疫が100年近く有効に働いてきたことにより、100%ではないにしても行き渡って来た国なのだそうです。日本という国が持つ恵まれた条件を活かしつつ、綺麗な環境を作り上げてきたわけです。
ところが、降って沸いたような報道が1999年米国コロラド州で発表されました。
「日本は年間10,000~30,000頭のプレ-リ-ドックを輸入している。が、プレ-リ-ドックは病原菌であるペストを介在させている。ペストを媒介するプレ-リ-ドックを、何の検疫作業を加えないまま日本は大量に輸入しているが、これでいいのか 大丈夫か 日本は」という主旨でした。プレ-リ-ドックがペストと関連ある動物・ペットであることに、衝撃が走ったわけです。

更に2002年8月、米国テキサス州で日本へ輸出するために集められたプレ-リ-ドックに野兎病が発生し、その多くが死亡した情報が寄せられました。野兎病は、バイオテロにも使われる恐れがある細菌で、早速国内調査を行ったが被害は無かったそうです。

この二回にわたるペストと野兎病事件が、プレ-リ-ドックの輸入規制に大きく舵を切るきっかけとなりました。人間の病気を持ち込むことを阻止するために、2003年3月からプレ-リ-ドックの輸入が禁止されました。そして日本経済を守るためにも、動植物の検疫措置が日夜おこなわれているそうです。ちなみに、みつばちは家畜扱い、厳しく検疫されているそうです。(びっくり)

このあと先生は、50年以上日本では発生していないが、狂犬病が入ってくる危険性を危惧されているともお話されました。塾生のみなさんからは、かえる・かめ・はくびしん・わたりどりと共通感染症の質問がありました。

神山先生の結論は、人獣共通感染症を防ぐには必ず、動物との接触のあと、うがい・洗顔・手洗いをすることで99%予防できます-とのことでした。

塾生のみなさんのアンケ-トも、「我々はあまりにもペットとの付き合い方が無防備であったと思います。この講座を機会に認識して付き合って行きたいと思います。非常に重要な講義をありがとうございました」、「とても参考になりました。きょうのようなお話は初めてでしたので、驚きもあり分かり易く良かったです。手洗いの重要性をつくづく感じました」、「身近な動物の感染症について気をつけるようにしたいと思います」、「日本の安全を漫然と受け入れていましたがご苦労がどんなになされていたか知り赤面の思いです。改めてペットと私たちの関係を知らせてくれ目から鱗でした」など、感銘を得た講座となりました。