「仙台アートシティプロジェクト”ART仙台場所”」

現代アートといえば東北では青森が元気ですが、宮城県でも動きが出てきました。
すでに昨年から宮城県北部の温泉地・東鳴子を舞台に「GOTEN GOTEN アート湯治祭」が、現代アーティストに一週間の湯治体験をしてもらいながら、アート作品を制作・展示するという企画を始めましたが、今年は仙台で、ズバリ「まち」をテーマとしたアート・プロジェクトが、宮城教育大の村上タカシ氏をアート・ディレクターに迎え、スタートしました。その名も「仙台アートシティプロジェクト ART仙台場所」。
今回は初年度ということもあり、かなり短い準備期間でしたが、70組ほどのアーティストが県内外から参加。まちをテーマに、かなり意欲的な作品も見られ、また29・30日の会期中はかなりの人出で、たいへん盛り上がりました。

私・門脇もこれに参加。一番町四丁目商店街にあるファッションドーム141と仙台三越の外壁から商店街上空へと毛糸のインスタレーションを展示したほか、141ビル内センターサークルにも同じく毛糸を使った作品を設置しました(こちら)。
外壁に関しては、先週、仙台は定禅寺通り一帯にピンク色の毛糸を結び、けやき並木をさくら並木に一変させてしまうアート・プロジェクト「けやきに花を」でも大活躍した田中章博さん、大沼祐太朗さんのおふたりの協力を得て制作。朝4時半くらい、空が白み始める頃、完成しました。

センター・サークルでの毛糸のインスタレーションの設置にあたっては、141さんが手配してくれた細川アート・ディスプレイさんの全面的な支援を受け、私の書いた図面に基づいて制作が行われました。
最初は毛糸のたるみ具合など、下から指示を出していましたが、後半になると、ほとんどなおすところもなく、一発でピタリと決めてくるなど、さすがは職人肌のみなさん、たいへんたよりになります。
塩竈で昨年末に行った「大漁旗ツリープロジェクト2006」のおり、魚網の専門家の小泉さんや小坂さんに技術指導を仰いだときのことを思い起こしました。

塩竈・本町通り商店街を舞台としたアート・プロジェクト「もとまちアート・ウォーク」も、こうした宮城県内でスタートしたアート・プロジェクトのひとつとして、認知されていくといいなと思います。

(コメント:門脇篤