敬老の日と小噺 / ラジオ小噺 第10回

9月は、敬老の日がありましたので
江戸小噺の交流ボランティア
多く行かせていただきました。

私達の活動メンバーにも
90歳 1名
80代の活動メンバー 3名
いつも 一緒に高座にあがってくれています。

ボランティアを続けて 誰かに喜んでいただける
生き方は、元気が資本ですが素敵です。
いつも 生き方のお手本です。ありがたい。ありがたい。

9月から11月までは、ICUの留学生さんが加わってくれるので
逆に 若いエネルギーもいただけて
多世代交流の場にもなっています。
それも ありがたい。ありがたい。

高齢者施設では、季節の行事に合わせて
部屋の飾りつけを 毎回変えながら 手のかかった飾りつけをしていて
華やかです。
100歳表彰の方もいます。人生の達人ですね。
おめでとうございます。

さて 第10回ホンマルラジオがリリースされました。
ゲストは 桂右團治師匠 ICU落研のでんわさん(可愛い女性です)と一緒に
落語にも出てくる、いろいろな物売りの売り声を紹介。
どうぞ お楽しみに。
配信中の第9回をまだ聞いていない方、覚えたい方は何度でも 聞いていただけたら
嬉しいです。
こちらへ。
http://honmaru-radio.com/category/takano_mayumi/

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小噺をどうぞ〜♪

【あちらむこうか】

毎朝の御膳に、タイの焼き物を好まれるお大名。
どんな不漁でも1枚は欠かしたことがない。ようやく1枚調えて、
「もう千両出してもタイはござりませぬ」
と料理番は言う。さっそく御前へ出すと、
殿様きげんよく片身召し上がられ、
「やきものの替わりをもて」
との仰せつけ。御近習うろたえ、どう申しあげたものかと思案最中、
殿様がフトあちらをむかれたすきに、チャッとタイを裏返しておいた。
殿様それも召し上がられ、またもや、
「替わりをもて」
との御意。御近習ギョッとなって途方にくれていると、殿様、
「また、あちらをむこか」

※昔のお殿様は、鯛の片身しか食べずに、残りは家来に下げ渡されたんだ
そうです。

【魚売り 司という字】

「つかぬ話だが、つかさという字はどう書く」
と魚屋にきけば、
「同という字の片身をおろして骨つきのほうさ」

【百足の草鞋】

毘沙門、百足をよびつけ、
「不忍の弁天のところが風下だ。
早く見舞いにいってたもれ」
百足かしこまり候と、台所にうずくまる。
「なぜはやくゆかぬ」
「ハイ、わらじをはいております」

※この小噺3つは、
「生活の中の笑い 現代に生きる江戸小咄」(PHP 宇井無愁 著)
から 原文のまま 紹介しました。

現代語にはわかりにくい部分は、言いやすく変えて
ちょっと話題にしてみては どうでしょう。

江戸庶民は 子どものように 毎日いっぱい 笑っていたことでしょう。
大変な時でも 自分の心を明るい方に向けるためにも 笑って生きると決める
そんな時代だったのかな〜と 想像しています。

週末、天候に気を付けながら
心は明るく 笑いを見つけてお過ごしください。
お後が よろしいようで。