ニックネーム:  パスワード:
| MyBlogトップ | Blogポータル | ブログガイド | よくある質問 | サポート |
とがびアート・プロジェクト
記事一覧イベント一覧
[ 総Blog数:3809件 ] [ このMyBlogをブックマークする ] [ RSS0.91  RSS1.0  RSS2.0 ][ ATOM ]
2006/04/03のBlog
[ 23:43 ] [ 中平先生の美術教育 ]
中平です。平成15年度「光の美術館」は、生徒の制作意欲の高まりに驚かされ、なぜ意欲が高まったのかを考えるきっかけとなりました。夏休み中や、休日の部活動のあとなど制作に登校する生徒がとても多かったです。
ある図工美術の先生方の集まる研究会で、助言者の先生が、「今までの授業研究では、生徒は様々な手だてや意識付けがあって意欲的な活動ができると考えられていた。今回の活動は、全く自由な制作ということで、常識的には生徒は何を作ったらいいか迷い停滞するのではないかと考えられていた。今回なぜ意欲的にできたのか、是非生徒に聞いてみていただきたい」とおっしゃられました。
私自身、なぜなんだろうと疑問でしたので、生徒に尋ねてみました。「なぜ、こんなに一生懸命作ったのかな?」
すると生徒は、一瞬、先生は変な質問するなあという表情をして、こう答えました。「おもしろかったからですよ。おもしろいことやっているからじゃないですか?」
真実は、いたってシンプルでした。
2006/03/30のBlog
[ 22:03 ] [ 中平先生の美術教育 ]
中平です。平成14年度「暗闇美術館」と平成15年度「光の美術館」において、作家との出会いが生徒に計り知れない影響を及ぼすことを発見したという話をしています。今日は、具体的にAさん(この4月に高校3年生)という女子生徒の例をお話しします。
Aさんは、お父さんが版画工房を経営されており、小さい頃から芸術作品が身近にある生活環境で暮らしていました。そんな影響のためか、小さい頃から絵を描くのが好きで、中学校入学と同時に美術部に入部しました。1年生の彼女の作風は、いわゆるアニメや漫画キャラクターを上手に描く子どもでした。2学年になり、選択美術「五感でアート」を選択しました。暗闇美術館では、ゴスロリ風の絵画作品を階段にはり、ちょっと半立体的で感触を楽しむ作品を発表しました。暗闇美術館では、長野県内の作家(パフォーマンスやインスタレーション、写真、絵画など多種多様な作品が発表された)の作品に衝撃を受け、終了後、私にこんなことを話してくれました。
「作家さんの作品を見て、私は今まで、いろんな絵をまねて描いていたけれど、オリジナリティーがなかったことに気づきました。これからはオリジナリティーのある作品を作りたいです」
この言葉通り、彼女は、3年生になってから非常に独創的な作品を次々に発表しました。写真は、15年度「光の美術館」で発表した「極楽鳥」という作品。ベニヤ板に発泡スチロールででこぼこを作り、鮮やかな色彩で描いています。この作品は、鑑賞に訪れた方々の感動を与え、「ながのアート万博」での特別招待作品として、一般作家と一緒に長野市パティオ大門内に展示されました。この後、彼女は、美術方面を志し、松本市内の美術系高校に進学しました。
2006/03/29のBlog
[ 23:55 ] [ とがび周辺情報 ]
中平です。「とがび2005」のシーンや、キッズ学芸員などがワンシーンとして登場するドキュメンタリー映画「ニアイコール天明屋尚」の公開初日が決定しました。
6月3日(土)東京渋谷ライズエックス 21:00~22:40

この映画になぜ「とがび」が映っているのかというと、「とがび2005」で、キッズ学芸員が「天明屋さんの絵を展示したい」という希望を持ち、天明屋氏に交渉しました。氏は、「とてもいい企画なので、出したい気持ちはあるが、ちょうど個展を控えているので無理である。しかし、生徒作品にコメントすることは出来る」と返事を下さいました。
キッズ学芸員は大変喜び、さっそく氏の作品からインスパイアされた作品を仕上げ、送りました。この一連の交流に興味を持った石崎監督が、「どんな中学生が天明屋氏に興味を持っているのか取材したい」ということで、今回の映画出演となりました。
どんな作品なのか、早く見てみたいです。本作品のホームページは、下記の通りです。

http://www.bbb-inc.co.jp/tenmyouya/j-index.html
2006/03/28のBlog
[ 23:49 ] [ とがび周辺情報 ]
先日、長野県美術教育研究会の慰労会があり、会長さんや事務局長さんらとお酒を飲みながら楽しいお話をしてきました。その場で美術教区の外部との連携の話題や、アサヒ・アート・フェスティバル(AAF) の話題になり、私自身がAAFで発見させていただいた事をお話ししてきました。
「AAFで一番驚いたことは、アートイベントに関わる人がこんなにも多いのかということです。しかも、そのアートイベントをキュレーションしたり、プロデュースする人がこんなにもたくさんいるのかということを発見しました。美術教育が教師だけで行うものではないということが実感でき、美術という世界に本当に多くの人や職業の人が関わっていることがわかりました。教師は、自分だけの美術という世界から飛び出して、現在動いている美術を知るべきです。そうせればもっと外部との連携や協力により、美術教育が充実するはずです」
ちょっと偉そうな発言をしてしまいましたが、AAFについても初めて聞いたという先生方が多かったことも事実です。そういった意味で、私は今年のAAF参加を通して、美術界の広さを伝えていきたいと考えています。
2006/03/27のBlog
[ 08:30 ] [ 中平先生の美術教育 ]
中平です。「光の美術館」の生徒作品を紹介します。
これは先日も書いたとおり平成15年度選択美術3学年の作品を長野市の「もんぜんプラ座」に展示したものです。表現方法やテーマなど全て自由に制作した作品群を展示しました。
最初の作品は、ゼリーを主材料とした作品です。実際に食べることも出来ます。二週間展示していく間に腐ってきてしまいましたが、食べ物を表現材料に使った生徒作品は初めてでしたので、多くの鑑賞者の方々も驚いていました。
次の作品は、演劇部の衝立などを使い小部屋にした作品です。扉を開けて中に入ると机と椅子があり、ノートが置いてあります。「このお話の次を描いていってください」というメッセージが記されており、鑑賞者は、今までのいろいろな人が記していった絵によるストーリーの続きを描きます。いわゆる参加型の作品で、作品を鑑賞者が作り出す魅力のある作品でした。
最後は、石膏で作ったライオンの彫刻です。この作者は、とにかく大きな立体彫刻作品を作りたくてこの講座を取り、夏休み中何回も登校して完成させました。母親も制作に参加していたことが印象に残っ
ています。
以上のように、多くの方々が見る場所に展示するという緊張感と期待感だけで、多種多様な作品が出現したことは本当に驚いています。しかし、実は、生徒がここまで意欲的になったことは、それだけではないと思います。そこへの要因として、二つ考えています。一つは、前年度選択美術で「暗闇美術館」というまとめの発表を行い、それにより表現の幅が広がった生徒が、この講座を選択したこと。それから、必修授業の美術の中で、私自身が「Nスパイラル」という3年間の授業内容を工夫し、その題材配列により1年生の時から学んでいた3年生であったことがあると思います。この必修授業で行った「Nスパイラル」については、また改めて説明いたします。
2006/03/24のBlog
[ 23:33 ] [ 中平先生の美術教育 ]
中平です。
今日はまず、昨日もすこしふれましたが、とがびプロジェクトの発想の原点となった平成15年(2003年)10月長野市「もんぜんぷら座」市民ギャラリーで二週間にわたって行った「光の美術館」をご紹介します。
この展示により、生徒作品を不特定多数の方々に見ていただくことが、生徒の表現意欲を高め、また多くの一般の方々に歓迎されるということに気づかされました。生徒は、自分の作品と、鑑賞者による感想を読みたいがために、はるばる戸倉駅から電車で朝一番に会場へ足を運んでいました(※戸倉上山田中のある千曲市から「もんぜんプラ座」のある長野市までは「しなの鉄道」で30分ほど電車に乗り、長野駅から歩いて15分ほどかかる行程です)。
一般の方々は中学生の作品群を驚きの眼で鑑賞し、一つ一つの作品に丁寧に感想を書いてくださいました。写真は、会場の様子です。
また、この講座の特徴は、外部のプロのアーティストに学校に来ていただき、その表現を生徒に見せるということがありました。二番目の写真は、教室にドイツのパフォーマンス・アーティストであるボリス・ニーズロニー氏をおまねきし、そのパフォーマンスを鑑賞しているところです。
最後の写真は、長野市で活躍するグラフィティー・アーティストのロボ氏をお呼びし、校内にある中庭での作品制作を鑑賞しているところです。
両者の鑑賞に生徒は強烈なインパクトを受け、翌年はじめて行うことになった「とがび」には、多くの生徒が受講を希望することになりました。生徒にとっても、私自身にとっても、平成15年度の経験は「とがび」実施への自信になりました。また、学校側のやる気次第で、多くの作家や一般の方々が協力していただけるという確信も持つことができたのです。
2006/03/22のBlog
[ 00:23 ] [ 中平先生の美術教育 ]
中平です。
今、学校は春休みに入り、職員は新年度準備を行っています。そんな中、長野市内の2つの中学校で、当然来年度も存在するだろうと思っていた選択美術の授業がなくなってしまうという情報が入りました。
確認すると、確かにその2つの中学校では、来年度の選択授業に美術は含まれないことが決定したそうです。原因は、生徒数と教員数の関係から、必修授業をめいっぱいもった美術の先生が、担当クラス数超過になってしまい、選択美術を削らなくてはならなくなったためだそうです。
いろいろな事情があることはわかりますが、いわゆる五教科の教員数は、習熟度別授業や少人数授業の充実により増えているのですが、美術教師は決して増えることはありません。先日も将来美術教育が消えるのではないかという危惧を書きましたが、静かにそして確実に、エピローグが始まっていることに危機感を強めます。私自身も、いつそういう場面に直面するとも限りません。
美術教師は、もはや必修授業で他の教科と同じ事をやっているだけではだめなのです。当然、通常の常識的な仕事は確実に行い、それプラス美術教育のすばらしさをアピールする仕事が必要になっているのです。選択授業の美術は、いろいろ可能性を含んでいる大切な時間です。
写真は、平成15年度3学年選択美術の生徒作品を、長野市にある「もんぜんぷら座」という場所に展示した「光の美術館」の様子です。こうした外へ出て行く美術の授業は、必修授業よりも選択美術の方が融通が効きます。我々美術教師や美術教育に携わる人間は、この現実をしっかり受け止めていかなければなりません。