作家の作品を見て生徒の作品が変わった

中平です。平成14年度「暗闇美術館」と平成15年度「光の美術館」において、作家との出会いが生徒に計り知れない影響を及ぼすことを発見したという話をしています。今日は、具体的にAさん(この4月に高校3年生)という女子生徒の例をお話しします。
Aさんは、お父さんが版画工房を経営されており、小さい頃から芸術作品が身近にある生活環境で暮らしていました。そんな影響のためか、小さい頃から絵を描くのが好きで、中学校入学と同時に美術部に入部しました。1年生の彼女の作風は、いわゆるアニメや漫画キャラクターを上手に描く子どもでした。2学年になり、選択美術「五感でアート」を選択しました。暗闇美術館では、ゴスロリ風の絵画作品を階段にはり、ちょっと半立体的で感触を楽しむ作品を発表しました。暗闇美術館では、長野県内の作家(パフォーマンスやインスタレーション、写真、絵画など多種多様な作品が発表された)の作品に衝撃を受け、終了後、私にこんなことを話してくれました。
「作家さんの作品を見て、私は今まで、いろんな絵をまねて描いていたけれど、オリジナリティーがなかったことに気づきました。これからはオリジナリティーのある作品を作りたいです」

この言葉通り、彼女は、3年生になってから非常に独創的な作品を次々に発表しました。写真は、15年度「光の美術館」で発表した「極楽鳥」という作品。ベニヤ板に発泡スチロールででこぼこを作り、鮮やかな色彩で描いています。この作品は、鑑賞に訪れた方々の感動を与え、「ながのアート万博」での特別招待作品として、一般作家と一緒に長野市パティオ大門内に展示されました。この後、彼女は、美術方面を志し、松本市内の美術系高校に進学しました。