学校ではどんなセクシュアル・ハラスメントがおこっているのか

寄せられる相談から、事例を分けてみると次のようになります。

① 相手の身体に直接さわる事例
 膝にのせる、手を握る、肩を抱くなど、また、部活動などでマッサージをしたり、教職員の身体にさわらせたりすることもあります。
 体育の授業の補助、書写やパソコン、各種実習などの指導で身体を触ることも含まれる場合があります。
 管理職・教職員や教職員間では、宴席などで多く起きています。

② 犯罪となる事例
 例えば、下着の中に手を入れる。キスをする、盗撮をするなど。刑法の強姦罪や強制わいせつ罪、迷惑防止条例などの違反に相当するものです。私的なメールをひんぱんに送り付けることも該当します。

③ 児童・生徒の着替えを見たり、水着姿の写真を貼ったりするする事例。
 指導上必要のない教職員が水着姿や身体測定を見ることも、避けた方がよいことです。必要もないのに、ビデオや写真の撮影をすることも、性的に不快と感じられることがあります。

④ プライバシーに関することを話題にする事例。下着のサイズ、生理の日、性体験、付き合っている人はいるかなど、個人のプライバシーに関することを話題にすることです。

⑤ 身体的な特徴や雰囲気などを、性的な話題にしてからかう事例。
 例えば、「安産型だね。」などというのもこれに含まれます。

⑥ 遅刻や忘れ物、試合の敗北などの懲罰として、下着姿にしたり、全裸で走らせたりするなど、性的な懲罰を与えることです。

⑦ 「男らしく」「女らしく」「男のくせに」「女のくせに」など、社会的・文化的に作られた性差(ジェンダー)による、固定的な性別役割分業意識に基づいた言動です。(人事院規則10−10、改正均等法・セクハラの新指針)