■年賀状という贈り物からユニバーサルへ

ユニ育ライター こがにです。

今年も、あと残すところ数日。
もともとあわただしいユニ育な毎日なのに、年末も重なると・・・
必ず、ミスやら失敗をする私。
特に年賀状ともなると、そそっかしい私はパソコンでプリントアウトする時。
必ず、上下を間違えて機械に入れてしまうことを何度か繰り返します。
こういう時、いつも思います。
「あ〜、くぼみの入ったはがきが、当たり前になっていたらなあ」。

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くぼみ入りはがきとは、はがきの表面左下部に半円形のくぼみを入れ、
上下・表裏がすぐ分かるようにしたもの。
こうした工夫は共用品と呼ばれ、身体的な特性や障害にかかわりなく、
より多くの人々が共に利用しやすい製品・施設・サービスの一つ。
(財団法人共用品推進機構より定義を引用)
シャンプーにある凹凸や、缶チューハイなどのプルタブ部分にある点字の「お酒」の文字。
そして牛乳パックの上部にある凹みなどが、これらに該当します。

このくぼみ入りはがきは、全国の集配支店で販売している上に、
申し込みがあった場合は、自宅まで配送してくれるというもの。
もちろん障害のある人もない人も、自由に申し込みできるものです。

けれども、日本郵便の報道資料によると、今年の発行枚数は40万枚。
すべての年賀ハガキの発行枚数39億万枚の中の
わずか・・・0.01%という、きわめて少ない枚数です。
しかも、全国の発行枚数は「対前年比100」というもの。
昨年も、同じぐらいの発行枚数だったことがうかがえます。

郵便局から、日本郵便になった今年は「あたらしいふつうをつくる」というスローガンのもと。
年賀状のデザインにも力を入れ、スタッフの人たちも懸命に努力しているようですが
残念ながら、くぼみ入りハガキの営業活動が増えているかというと、そうではありません。

一方、共用品の市場規模は2005年度で2兆8912億円。
調査をスタートした1995年には4869億円だったことを考えると
ほぼ6倍近い成長!!
(財団法人共用品推進機構2005年度共用品市場規模調査結果報告より)
不便さが不自由さが、あらゆる面から見直されている社会であるのに対して
このくぼみ入りはがきの現状が、
どうも営業不足であるような気がしてならないこのごろです。

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もし、すべてのはがきが、くぼみ入りであったなら。

私のようにパソコンのプリントアウトに失敗する人が、ほんの少しでも減ることは、もちろん。
このくぼみが、なぜ必要なのか?
そのことを、多くの人たちが考えるきっかけになるかもしれません。

くぼみ入りはがきが特別なものではなく、当たり前になる時代が来れば
世の中の当たり前も、少しずつ変化してくるかもしません。

「年賀状は、贈り物だと思う。」
というコピーが、今年のテーマになっている日本郵便。
くぼみ入りはがきという贈り物も、これからは当たり前になるかもしれません。

ちなみに・・・
年賀状を送った後、くぼみ入りはがきの存在を知った私(涙)
時、すでに遅し。。。。
来年こそ、ユニバーサルな贈り物へと、見直していきたいです。

★お読みいただき、ありがとうございました
皆様、よいお年を〜!